Info
タイトル: SCP-8301 - 投獄
翻訳責任者: walksoldi
翻訳年: 2025
著作権者: JakdragonX
原題: SCP-8301 - Committal
作成年: 2025
初訳時参照リビジョン: 21
元記事リンク: SCP-8301
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サイト-18のHRCゾーンにて処理中のSCP-8301のキャプチャ写真。写真に写っている拘束具はいずれも確保前からSCP-8301に取り付けられていた。
アイテム番号: SCP-8301
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: ヒト型実体の監禁については標準収容プラクティス-10/abxf8に則ってください。対話が不可能となるほどの不安定さが見られて以降、SCP-8301は厳格な心理的監視下に置かれました。
説明: SCP-8301は、2025年5月14日にバーモント州ウッドストックの集合住宅付近で財団工作員により確保された、24歳成人男性のアダム・シェーラーです。SCP-8301は特徴を欠いた囚人服と、多数の身体拘束具を身に着けています。14 kgの金属球が、付随の鎖を介してSCP-8301の左足首とその周辺の骨および神経組織と融合しています。この金属球には、SCP-8301の年齢と一致しない長期間に及ぶ摩耗の痕跡が見られます。
SCP-8301の透過スキャンからは広範に及ぶ生理的異常が確認されています。身体外傷が見受けられないにも拘わらず、金属や布、高密度の有機物といった異物が、混成の体細胞融合と合致するかたちでSCP-8301の生体構造と正確に統合されています。この変容は瞬間的かつ/もしくは暴力的なものと見られていますが、その原因と意図については現状不明です。
SCP-8301の骨格・神経系・筋肉系には、形態が不完全な多染色体性DNAが含まれます。現状得られている証拠を鑑みると、いかなる変化も既往症との相互関連性がなく、SCP-8301から提供された情報は、この身体変化が異常な状況下で対外的に生じたものである可能性が高いことを示唆しています。
インテークの実施時では、SCP-8301は発見されるより以前の来歴について口述することができませんでした — これはのちに、進行中かつ急性の逆行性健忘症によるものと確認されました。
補遺8301.1:
概要: SCP-8301は、アービトラージ・レーン41番地のアパート3階で爆発が報告された後、現地時刻03:00に回収された。対象は現場から1.2 km離れた地点で発見された — 緊張病状態に陥っており、明らかに苦悩を示していた。表皮層に囚人服が部分的に食い込み、体外に血液が付着していたにも拘わらず、SCP-8301は負傷していなかった。
対象は爆発の数秒後にアパートを出た。建物は熱反応と合致する壊滅的な内部損傷を負っていた。反応促進剤や、発火源、爆発の残渣は特定されなかった。標準プロトコルに則り、生物学的断片が回収・確保された。
観測結果:
| 概要 | |
|---|---|
| 事件現場は骨組みの状態にまで壊滅していた。爆心地はアパートの寝室内である。外部干渉の証拠は無し。 | |
| 資料 | 付記 |
| 天井に付着した動脈血 | 付着の痕跡は、垂直に噴出したことを示唆している。一次被害者は現場から退避した可能性が高い。 |
| ドアハンドルに熱接着された手の残物の一部 | 居住者でない別の被害者。ひび割れた爪に上述の血痕が付着している。 |
| 脊椎骨が食い込んだマットレスの破片 | マットレスのフレーム周辺に焼け跡が見られる。正確な発生源は不明。 |
| 漆喰の破片に混ざった生物学的残留物 | 女性の皮膚組織と特定。法医学的分析では決定的な結果は得られなかった。 |
| 聞き取れるほどの声音による口論を暗示する目撃証言 | 爆発前に数人の間で争いがあった可能性がある。 |
| 訪問者およびテナントの記録 | ワンベッドルームのアパートに同居。非公開の人物 (ら) による訪問が複数回あった。 |
| 他 (134) 件のエントリ... | |
付記: 回収時、SCP-8301は意思の疎通が不可能であった。質問を試みたところ、対象はそれとは無関係かつ理路整然としない話を始め、最後に "[何かが] 部屋から出なかったか?" と尋ねた。
補遺8301.2: SCP-8301の回収に伴い、アラン・マーベル臨時主任研究員によって、対象の振る舞いを判別するための観測試行が実施されました。報告書では72時間以上にかけて以下の事柄が強調されています。
- SCP-8301は視線を左方や右方に直接向けることを繰り返し避けています。促された際、対象は単一の側方を選択することが "困難" だと報告しました。
- 休息中、SCP-8301は定期的に壁や隅に顔を向けます。監視カメラはしばしば "待つんだ" や "今じゃない" といった発言の繰り返しによる発声スティミングを記録しています。
- SCP-8301の左手は何度も痙攣を起こしています。神経学的スキャンから、不随意な運動であると確認されています。
- SCP-8301は身体に取り付けられた拘束具に関して頻繁に不満を述べます。拘束具を取り外す試みは吐き気や苛立ちを誘発します。無機物との接触時、フローラル系の香りが微かに検出されました。
- SCP-8301は低い音声周波数 (0.8〜1.2 kHz) の録音を聞かされるとストレスの上昇を示します。2つの個別のボイスサンプルを再生している時に、最大の反応が観測されました。
[ログ開始]
マーベル研究員: あなたが手を伸ばすのはこれで3度目ですね。なぜそのようなことを?
[対象が沈黙し、落ち着かない様子で身をよじる。数秒後、指がわずかに外に開く。]
SCP-8301: 分からない。何かが僕の手を握ろうとしてるような気がしたんだ。
[対象の手が下がる。]
SCP-8301: 握り返していいものなのか分からなかった。
[ログ終了]
更新: SCP-8301の足首に取り付けられた鎖の法医学的分析により、不詳な異物である軟骨片が発見されました。サイトの生物学者はのちに、SCP-8301の金属球の内部もまた明らかに有機体であり、軟骨とは別の、大きく変形した骨空洞に由来する可能性が高いことを確かめました。
補遺8301.3:
[ログ開始 - 1:01までスキップ]
[対象が30秒間沈黙する。]
マーベル研究員: 他に誰かいたのですね。その人に何があったのですか?
SCP-8301: 誰か?
[返答なし。SCP-8301が痙攣しながら背を向ける。]
SCP-8301: 彼女はずぶ濡れだった — むせび泣いていた。どうしてか知りたがってた。それで僕は、もっと必要なものがあるって言った……
[対象が息を吐き、拘束具を掴む。]
SCP-8301: それから、何もかもが吹き飛んだ。
[ログ終了]
研究員メモ: DNAの比較から、SCP-8301の金属球に組み込まれた残渣は、少なくとも1人の身元の判明したヒト女性のものであると確認された。対象は女性の身元を知らされても、当初は反応を見せなかった。
[ログ開始]
[対象は収容セル内にて、背筋を伸ばして座ったまま動かずにいる。]
SCP-8301: ミラ……
[静かにむせび泣き始める。監視カメラには、"ごめん" という発言が18回繰り返される様子が捉えられている。]
[ログ終了]


