SCP-8359

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記録・情報保安管理局より通達

サイト-119のサイバー異常調査・保安部門 (DCIS) は現在、SCP-8359の異常性に複数の変化が確認されたことを受けて、当該アノマリーに関する潜在的な懸念事項を調査しています。

この調査が完了するまで、SCP-8359によって開示された全ての知識は偽情報と見做されます。SCP-8359とのあらゆる交流は無期限に禁じられます。

— RAISA管理官、マリア・ジョーンズ

アイテム番号: SCP-8359

オブジェクトクラス: Keter/Thaumiel

特別収容プロトコル: SCP-8359はサイト-119の地下14階でエアギャップ環境に置かれたオブジェクト収容ユニット (OCU) に収容されています。SCP-8359はホムロック・ウェブホスティングが所有するウェブサーバー上で物理的に隔離されており、別のサーバーにSCP-8359を転送・複製する試みは現在まで成功していません。

自動化されたプログラムがSCP-8359を継続的に監視し、変則的な活動や突発的な異常性の発現が無いかを確認します。そのような活動が検出された場合、標準的なオンライン収容措置が実行されます。SCP-8359関連現象の完全な削除は、フラグ付けされた投稿の隔離及び/または信用毀損よりも優先されます。前述したいずれの措置も成功裏に完遂できない場合は、大規模記憶処理を含む即時の措置強化が承認されています。

また、潜在的な脅威存在による侵入やサイバー攻撃の可能性を阻止するため、サイト-119のIT関連設備は全て定期的に検査・更新されます。

SCP-8359を担当する収容スペシャリストは、アンダーソン・ヤンセン上席研究員です。

説明: SCP-8359は2021年11月に開設された、Parawatch.netの大まかなパロディの形式を取っているインターネットフォーラムであり、ウェブアドレス https://unxplainedxtranormal.cu/truths に存在します。現地時間03:00から04:00の間にこのフォーラムの掲示板に書き込まれた全ての投稿文は、無作為な異常存在1つの名称、所在地、説明を詳述する内容となり、通常は末尾に次のようなメッセージが添えられます。

探すべき場所さえ分かっていれば、真実はそこにある。

— X.

SCP-8359が開示する情報には明確なソースが存在せず、その異常性の発現が1日1時間に制限されている理由も判明していません。SCP-8359が説明するアノマリーには、財団にとって未知のものと既知のものが両方含まれており、多くの場合、その時点でのデータベース記録よりも詳細に記述されます。この異常性は投稿文の下書きがフォーラムに送信された後に発現します。投稿文はその後、恐らくはPoI-8359 “X”1 によって、異常な情報を含む内容へと即座に編集されます。

収容以前、SCP-8359の公共性は、民間人が未収容状態の異常現象を認知し、その後接触する事件を幾度か招きました。幸いにも、財団が管理するアノマリーについてのSCP-8359投稿文の言い回しには、ßK-クラス“捲られたヴェール”シナリオを誘発するほどの情報は含まれていませんでした。また、SCP-8359が提供する全ての情報は事実に即しており、現時点で文書化されたアノマリーに関する投稿は極めて正確だと判明していることから、財団にとっても有益だと考えられます。

ヤンセン博士の提案を受けて、SCP-8359には、アノマリー検出手段としての性質を考慮した Keter/Thaumiel 副次分類の付与が保留されています。


補遺1 — SCP-8359の投稿: 以下はSCP-8359が2022/06/02の3:19 AM 頃に投稿したメッセージの要約版です。この投稿は急速に人気を集め、後ほどRedditTwitterなどの異なるソーシャルメディア・プラットフォームでも共有されたため、財団は介入して民間人██,███人に記憶処理を施すことを余儀なくされました。投稿は自動化された財団のウェブ削除Botスクラバーによって削除されましたが、拡散前の時点で既に1,200人のユーザーから閲覧されていました。

おはよう、真相究明者トゥルーサー諸君。

世界は僕たちを欺こうとするかもしれないが、僕たちは開かれた目を以て見る。今日もまた、新しい超常の理が発見された。それも、なかなかのトラブルメーカーのようだ。

あらゆる点から見て、彼女は幽霊だ。若く、恐れ知らずで、とても孤独な少女。だが用心したまえ、友よ、さもないとこの子はネット越しの魅力で君たちを殺そうとするだろう。大政府の連中はちっちゃなマディーちゃんを支配下に置いたつもりだが、果たして君たちは真の意味で存在すらしない者を収容できると思うか?

信じる人々よ、冷静さを保ち続けろ。そして忘れてはいけないよ、僕たちは常に嘘を吐かれている。

探すべき場所さえ分かっていれば、真実はそこにある。

— X.

補遺2 — 回収: UnXplainedXtranormalの掲示板への相次ぐ投稿を受けて、SCP-8359の即時収容が最優先事項として提起されました。当初はサービス妨害 (DoS) 攻撃や 分散型サービス妨害 (DDoS) 攻撃でウェブサイトをオフライン状態にする作戦が実行されましたが、SCP-8359投稿の出現を防ぐことはできませんでした。

その後、財団職員は、ホムロック・ウェブホスティングから、SCP-8359をホスティングするサーバーを物理的に押収して収容を試みました。しかしながら、実験目的でサイト-119にサーバーを移送したところ、SCP-8359への接続や直接インタフェースの試みは全て、以下のエラーメッセージが表示される結果となりました。

ERROR CODE #06494: "僕はテロリストどもとは交渉しない"

翌日の3:55 AM 頃、PoI-8359の新たなメッセージがフォーラム掲示板に投稿されました。物理的なSCP-8359サーバーがオフラインだったにも拘らず、この投稿は2,100人以上から閲覧されました。関与した閲覧者全員が現在調査中です。

トゥルーサー諸君、悩ましいメッセージを伝えに来た。

どうやら大政府は遂に僕たちを見つけ出したようだ。いずれその日が来ることは分かっていたが、僕としてはせめてもう少し一緒の時間を過ごしたいと思っていた。彼らは昨夜早々に僕たちの口封じを試みたが、間違いなく予期せぬトラブルに見舞われたことだろう。すまなかったね、みんな : )

今夜の超常発見報告はごく短く済ませよう。単なる小さなサムスン製のテレビリモコンだ。一見すると、何でもないように思えるかもしれない。いいや、トゥルーサー諸君、僕たちはもっとずっと賢い。なんと、このリモコンを使う者は、時間そのものの巻き戻し、早送り、一時停止、再生が可能になる。東海岸にある大政府施設15号の2階に行けば見つかる。

幸運を祈る、友人たちよ。

探すべき場所さえ分かっていれば、真実はそこにある。

— X.

(P.S. これを読んでいるのは分かっているよ、政府の犬ども。もし僕が君たちの立場だったら、僕たちをコントロールしようとするのは止めるね。 <3)

補遺3 — 捜査: 直近のSCP-8359投稿の締めくくりを受けてPoI-8359を発見する取り組みが行われました。SCP-8359サーバーからはPoI-8359の所在地を特定できる情報が全く得られなかったため、サーバーの所有者を特定するために、隔年の衛生検査という名目で、ネブラスカ州オマハにあるホムロック・ウェブホスティング本社施設の強制立ち入り捜査が実施されました。この最中に、以下のエラーメッセージが表示されました。

ERROR CODE #30114: “おいおい、そう簡単にはいかないよ、大政府くん”

PoI-8359の身元を特定する証拠は発見されませんでしたが、同日の3:23 AM 頃に新たなSCP-8359投稿が行われ、財団ウェブスクラバーによる削除の前に3,500人から閲覧されました。

トゥルーサー諸君、大政府は落ちるところまで落ちやがった

勿論、僕たちはこうなることを分かっていた! あの悪魔崇拝者どもカルト教祖どもが権力を維持するために手段を選ばないのは、誰にとっても驚きではない。僕たちの子供たちの血を盗むことに始まり、大衆メディアでの悪魔崇拝儀式に至るまでやりたい放題で、僕たちは今やディズニーにさえ信頼できるコンテンツの提供を期待できなくなった! しかし、僕たちにも責任がある、トゥルーサー諸君。僕たちもやはり盲目だった。無知に惑わされ、自分たちは所謂“お役人衆”から影響されないと思い込んでいた。

僕たちは安全ではない! 大政府は遂に僕を追ってきた - “衛生上の問題”を理由にして、僕の昔の職場を捜索しようとした。衛生??? ふざけるな、ウェブホスティングの会社だぞ! 違う、親愛なるフォロワーたちよ、これは襲撃だ。君たちを狙った襲撃なのだ。

僕たちは多くを求めてはこなかった! 大政府が世界を危険に晒すかもしれない秘密を隠し続ける権利があると思っているから、ただ答えを求めていただけだった!

もう怒ったぞ。くたばれ大政府!

真実はまだそこにある、それを見つけ出すのが僕たちの使命だ!

— X.

ヤンセン博士によって、ホムロック・ウェブホスティングの過去の従業員に関する全面的な調査が行われました。分析の結果、PoI-8359の正体は、ホムロック・ウェブホスティングが所有する電子機器を不正に改造し、“あからさまに問題のある”意見を表明したために解雇された元従業員、エメット・パーカヴァルだと特定されました。パーカヴァルは2021年に失踪が報告されていました。

補遺4 — 事件:

物理的なSCP-8359サーバーへの更なる侵入試行に続いて、ヤンセン博士は以下の警告メッセージを受信し、その後間もなくサーバーは機能を停止しました。

ERROR CODE #00001: "見つけたぞ、政府の犬め"

同日深夜の23:11 PM 、SCP-8359はオンラインに復旧しましたが、その後間もなく、財団ウェブクローラは同時刻に投稿され、合計5,400人から閲覧された書き込みを検出しました。このメッセージも含め、これ以降の投稿を削除する試みは全て失敗に終わっています。

名前: アンダーソン・“アンディ”・ヤンセン
年齢: 37歳
趣味: バスケットボール、読書、アニメ、二次創作
所在地: ███ ████████ ███., ███████, ██
雇用主: 大政府

トゥルーサー諸君、どこを探せばいいか分かるな。

— X.

翌日の6:00 AM 頃、ヤンセン博士は未知の襲撃者によって自宅で殺害されました。以下の写真は財団職員が彼の家で撮影したものです。

SCP-8359は現在、約25分おきにメッセージを投稿しており、全ての投稿は同様のフォーマットとテーマに沿ったもので、財団、GOC、UIUの構成員を、職位、クリアランス、SCP-8359収容試行との繋がりに関係なく標的にしているように見受けられます。SCP-8359はKeterに再分類されました。


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