SCP-8408 | カッコウの卵 |
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2024/05/03 投稿 |
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Info
タイトル: SCP-8408 - カッコウの卵
翻訳責任者: C-Dives
翻訳年: 2024
著作権者: MontagueETC
原題: SCP-8408 - The Cuckoo's Egg
作成年: 2024
初訳時参照リビジョン: 6
元記事リンク: ソース

SCP-8408
アイテム番号: SCP-8408
オブジェクトクラス: Concealed
特別収容プロトコル: SCP-8408は常時、一般的な綿素材のベッドシーツで覆われた状態に保たれます。シーツは毎月1回洗濯します。その他の理由でシーツを除去することは固く禁止されています。
説明:
事件8408.1
収容違反未遂
[メリッサ・シャロウ博士が皿洗いをしている。窓からは夕日が見え、部屋に半分影を落としている。SCP-8408が入室する。]
SCP-8408: テーブルに座ってもいい?
シャロウ博士: 構いません。
[SCP-8408が着席する。SCP-8408は数分間身動きせずにいるが、やがて落ち着きなく身をよじり始める。SCP-8408はゆっくりとシーツを引っ張り始める。]
シャロウ博士: SCP-8408。
[シャロウ博士は蛇口を閉めるが、振り向こうとしない。]
シャロウ博士: またシーツを脱ごうとしているのですか?
SCP-8408: んーん。
シャロウ博士: 私に嘘を吐かないでください。
SCP-8408: 嘘じゃないよ!
[皿の縁を握るシャロウ博士の指の関節が白みを帯びる。]
シャロウ博士: 約束を破るつもりですか、8408?
[沈黙。]
シャロウ博士: それで? どうなのですか?
SCP-8408: …違います。ごめんなさい。
[シャロウ博士は蛇口をひねり、皿洗いを再開する。]
シャロウ博士: 謝らなくて結構。良い子にしていなさい。
事件8408.2
収容違反未遂
[シャロウ博士は居間で読書をしている。SCP-8408が入室する。]
SCP-8408: ねぇ、おか - えっと。シャロウ博士。
[シャロウ博士は苛立たしげに口元を歪める。]
シャロウ博士: 何ですか、SCP-8408?
SCP-8408: シーツを脱いでいい? なんだか具合が悪いんだ。
[シャロウ博士は溜め息を吐く。]
シャロウ博士: もうあなたとその話をするつもりはありません。ダメです。
SCP-8408: でも - でも僕、本当に気分が悪いんだよ! 肌がもう僕に合ってない感じがして、歯が2本も抜けて、色の味がし始めたような -
[シャロウ博士が本を勢い良く閉じ、SCP-8408が怯む。]
シャロウ博士: もしここに居座り続けるつもりなら、あなたの姿など見たくありません。恩を仇で返すつもりですか。
SCP-8408: ご - こんなことになってごめんなさい。そんなつもりじゃなかったんだ。知らなかった。
[シャロウ博士が立ち上がる。]
シャロウ博士: 消え失せなさい。
[SCP-8408が退室する。]
事件8408.3
[指定保留中]
[シーツで覆われたままのSCP-8408が床に横たわっている。入室したシャロウ博士がSCP-8408につまづきそうになり、小声で悪態を吐く。]
シャロウ博士: 床で何をしているのですか、8408? 立ちなさい。
[反応無し。]
シャロウ博士: 8408。
[反応無し。]
シャロウ博士: SCP-8408、私が話している時はちゃんと聞きなさい。
[反応無し。]
シャロウ博士: 8408!
[反応無し。]
シャロウ博士: …8408?
[反応無し。シャロウ博士がSCP-8408を足でつつく。]
シャロウ博士: トーマス?
[反応無し。シャロウ博士が慎重にシーツを剥がす。青白い羽毛と裂けた皮膚片だけが残っている。それ以外は全て逃げ去った後である。]