SCP-841
評価: +6+x

アイテム番号: SCP-841

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-841を構成する14個の部品はそれぞれプラスチックに包まれた状態で、標準的な無生物保管ロッカーに収容されることになっています。承認された実験に用いる場合を除き、SCP-841を組み立て直してはいけません。SCP-841の再組み立ては、遠隔操作もしくはDクラス職員を用いてのみ行われます。承認された実験に用いる場合を除き、SCP-841は生きている人間の皮膚に接触させてはいけません。

SCP-841のひも部分は異常性がないので、必要に応じて交換することが可能です。したがって、SCP-841を用いた全ての実験は、低出力の赤外線レーザー(808nm, 300nW)を用いてひも部分を切断することにより終了されることになっています。

説明: SCP-841は大まかに人間を象っている木製の操り人形です。皮が剥かれていて未加工のヤマシラカバ(Betula cordifolia)の木材で出来た14個の部品は、ひもによって主要なジョイント(頭部、胴体、上腕部、前腕部、手、腿、下脚部、足)に繋がれています。SCP-841の異常な特性は、完全に組み立てられている場合に、生きている人間の皮膚に接触した際に発現します。

人間に捕まれるか操られるかしたとき、SCP-841は変型し、触れた人間の姿勢を鏡写しに出来る限り「焼き写し」ます。SCP-841とその対象は互いの動きを真似するようになり、人形にどのような力が加えられた場合でも、対象は自らの関節の駆動域を越えてでもSCP-841の動きを真似し続けます。最終的な反応の繰り返しは、結果として過伸展や骨折による重傷や死亡につながります。SCP-841の影響は解放されるとともに速やかに減少していき、2秒以内に完全に影響下より外れます。

実験記録

実験記録A: オブジェクト能力の事前実験
T-841-A1: 着席した対象のDクラス職員に、SCP-841を机から持ち上げ、人形の左脚を持ち上げるように指示。対象によって掴まれると、SCP-841は即座に脚を着席したような姿勢に変えた。驚いた対象がSCP-841を机から落とすと、衝撃によって人形の腕と脚が広がった。SCP-841の弱まった影響により対象の腕と脚がぐいと引っ張られたため、対象は実験に使用した椅子から転げ落ちた。

T-841-A2: 対象のDクラス職員にT-841-A1と同様の指示を与える。人形の左脚を上げ下げしている間、対象自身の左脚も正確に行動を反映していた。対象は、自身の左膝と股関節に不快な圧力がかかっていることを供述した。

T-841-A3: 対象のDクラス職員にSCP-841の左腕を頭より上に挙げるよう指示。人形の腕の動きは、それが挙げられるよりも高く対象の腕が挙げられるなどの原因となった。対象の腕は、極度の加速および過伸展により、肩から先が胴体から切り離された。対象は失血とショックにより実験から3分後に死亡した。

T-841-A4: 対象のDクラス職員にSCP-841を床に投げつけるように指示。対象は右膝蓋骨の粉砕、左肘の極度の過伸展、脊椎の剥離複雑骨折、足首2つの粉砕、右脚の部分的な切断に苦しみながら死亡した。検死により、落下時に人形の対応する部分が捻れたとき、脚が腰の腔で360°以上の回転をしていたことが判明した。

T-841-A5: 対象のDクラス職員に1対のハサミを与え、SCP-841の頭と胴体をつないでいるひもを切断するように指示。対象は完全な断頭とC4レベルの脊椎の粉砕骨折により死亡した。SCP-841は新しい綿のひもによって完全な機能を取り戻すまでに修復された。

来歴: SCP-841は、██████・█████████にあるマーシャル・カーター&ダーク株式会社のオークションハウスの襲撃中に確保、収容されました。この物品(「鏡写しの操りヴードゥー人形」と呼ばれていた)を指し示した、起源に関する付属の証拠文書には、[編集済](「高い値段、お得意様の顧客」そして「才能を全てに知られている、唯一無比の審美眼を持つお方」と呼ばれていた)による「手作り」であること、そして度重なる提示価格の値下げにも関わらず11年もの間売れ残っていたことが表記されていました。

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