クレジット
タイトル: SCP-8441 - 吸血檜ヒ
翻訳責任者: Tetsu1
翻訳年: 2025
著作権者: rottingraisins
原題: Vampire Spruce
作成年: 2025
初訳時参照リビジョン: 15
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-8441
アイテム番号: SCP-8441
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-8441を含む1.2ヘクタールの土地は購入され、ヨーロッパミドリヒキガエル (Bufotes viridis) の生息地という名目で柵で囲われています。
敷地内には、調査と監視のため小型の居住施設が建築されています。最低でも2名の財団エージェントが常時現場に滞在します。両名は週に1回、認定財団精神科医による遠隔スクリーニングを受けます。
2週間に1回、家畜ブタ (Sus scrofa domesticus) がSCP-8441の基部に持ち込まれ、頸動脈を切断して放血させた状態にします。この手順を除き、いかなる状況でも一切の尖った物体を敷地内に持ち込んではなりません。
SCP-8441
説明: SCP-8441は健康的な樹齢80年ほどのオウシュウトウヒ (Picea abies) に類似した生物です。スウェーデンの█████近郊に位置し、この区域はかつて商業用のトウヒの植林地でしたが、1988年における皆伐の後に休閑地となり、最終的に、シラカバ (Betula pendula) を中心とした多様な在来の先駆樹種が定着しました。
外見に反し、SCP-8441は植物ではありません。SCP-8441から採取したサンプルの顕微鏡分析により、その細胞構成は特定の子嚢菌門のものと類似しており、木質組織の細胞壁はリグニンやセルロースでなく、キチンを含んでいることが判明しました。肉眼で針葉樹の葉のような外観を持つ外部組織を有するにも拘らず、SCP-8441は光合成を行わず、クロロフィルも産生しません。この器官はオレンジと青の色素細胞を含んでおり、葉を模倣する以外に何の役割も持たないようです。SCP-8441は老化しないかそれが非常に遅いため、1988年の発見以来表現型に大きな変化は観察されていません。同サイズの非異常生物よりも遥かに速く傷を再生し、わずか数時間で大量の組織を再成長させることが可能です。
細胞構成と観察された生態から、SCP-8441は従属栄養生物である、すなわち、空気中の二酸化炭素ではなく外部の有機炭素源で生存していると仮定されています。具体的には、SCP-8441は浅い位置の木の根に似た地下構造から吸収した血液を食糧としているようです。これを達成するため、SCP-8441は適切な獲物をその場に引き寄せ、自傷・死亡させることが可能な何らかのメカニズムを有しているようです。このプロセスはこれまで観察されたことがなく、正確なメカニズムは現状不明です。
発見: SCP-8441は1988/11/04、それが立っているトウヒ植林場の伐採を担当していた5人の林業作業員が殺害された/自殺したことで発見されました。
全ての遺体はSCP-8441の周囲で発見され、周囲の木が全て伐採された後もSCP-8441は残っていました。彼らは作業者用のガソリンチェーンソーで深刻に切断されていました。法医学的証拠は、2名のみがSCP-8441の付近で殺害され、逃走を試みたと思われる2名は別の場所で殺害されてSCP-8441へと森の地面を引きずり戻されたことを示唆しています。最後の、犯人とみられる遺体の負傷は、自殺によるものと推定されます。問題の男性は後に█████住民のレイフ・アルンドと特定されましたが、死亡前に暴力的傾向や精神的不安定の兆候は示していませんでした。
当該殺人事件の奇妙な特性から、財団は調査に介入し、間もなくSCP-8441の奇妙な生物学的性質を発見しました。更に、SCP-8441の付近の発掘により、異常に多くの生物学的残骸が発見され、ほとんどは在来種の動物でしたが、一部は人間でした。



