SCP-8452
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SCP-8452

アイテム番号: SCP-8452

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-8452はサイト-19に所在する28m×28m×28mの大きさの収容室にて、中央の地上14メートルの位置で異常物品ロッカーに収容されます。SCP-8452の実験にはレベル4以上のクリアランスを持つ研究員2名以上の承認が必要です。

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バエルのシジル

説明: SCP-8452は底面にバエルのシジルが刻印された、20cm×20cm×10cmの木箱です。この物体はマドリードにあるスペイン聖公会の建物の記録書庫から回収されましたが、それは16世紀に日本を訪れた宣教師によって持ち帰られたものです。
SCP-8452は霊的実体を封じ込めており、それはSCP-8452-Aと分類されています。バエルのシジルは実体の力を封印する目的で刻印されていますが、これはSCP-8452-Aの機能自体を妨げるものではなく、印章は単にSCP-8452-Aを物理的に箱の内部に閉じ込めることを成功させているに過ぎません。SCP-8452-AはSCP-8452の周囲13.2mに影響を及ぼし、念動力によってSCP-8452自体を移動させたり、範囲内の生命体を消失させたり、様々な密度の銀塊を出現させたりすることが可能です。

以下は、1585年に日本からSCP-8452を持ち帰った宣教師であるアルトゥーロ・ラミレスが記した歴史文書からの抜粋です。

SCP-8452に関する宣教師の覚書

この国では異教が支配的ですが、私よりも前にこの地を訪れた他の宣教師たちの尽力のお陰で、私はあちこちで神の教えを知る同志たちを見つけることができました。神の教えは特に南部で広く行き渡っているようだったので、私たちは北部へ向かうことに決めました。私たちは人々に改宗を促し続け、何人かから異端の魔術的遺物をいくつか回収しました。これらはすべて、帰国後に適切に処理するつもりでした。進むにつれて、村々はますます寒くなり、人々は不作に苦しんでいるように見えました。

神の教えを知る、あるいは知ろうとする人々、この国では「キリシタン」と呼ばれていた人々の集団は、ますます少なくなっていきました。辺境に行けば行くほど、神の教えは歪められ、誤って伝えられてしまっています。神の教えに縋りたいと思っていても、神と悪魔の区別さえつかない人々にさえ出会ったことがあります。そこで私たちは、彼らに神の正しい教えを教えることにしました。

奥地へ進むにつれ、神・悪魔、そして異教の神々は人々の心の中で混同されていき、そして私たちは最も悲劇的な真実を目の当たりにしました。飢饉が深刻で、人々はより多くの食糧を確保するために子供たちを殺しており、その絶望的な状況は何年も前の故郷を思い出させました。ただし、彼らは互いに殺し合っていたのではなく、山の神や豊穣の神に捧げるという名目で、異教的な方法で子供たちを殺していたのです。

私は通訳として同行していた日本人男性のミスケと共に、ある女とその幼い息子が山奥へと入っていくのを見て、そしてそこで彼女が自分の子供を殺しているのを目撃しました。私たちは彼女に止めるよう説得しようとしました。幼い男の子は母親に手を引かれながら、私たちの叫び声やこれから自分に何が起こるのか理解していませんでした。必死の追跡を続ける中、彼女は抗議するように振り返りました。鎌を握りしめ、彼女も子供も飢えでやつれ果て、その目はまるで獣のようでした。女は私たちに向かって何かを叫び、私に噛みつかんばかりでした。ミスケによると、女は「土地が作物を育てないから駄目だ!みんな飢えている!人も犬も蛇もカエルも、皆がだ!」と叫んでいたそうです。それから女は茂みの中に逃げ込み、肉を切る音と呻き声が聞こえました。この地域ではこのようなことが何度もあったようですが、実りは決して豊かには戻りませんでした。

このような生贄の儀式が本当に成功するとは思えませんでしたが、もしそのような生贄に反応するものがあるとすれば、それは悪魔だろうと私たちは確信していました。ほとんどの村では実際に悪魔が現れることはありませんでしたが、ある村で私たちは、銀と豊作を約束して人々を誘惑し、数多くの生贄を捧げさせた強力な悪魔に出くわしました。幼い子供たち、時には老人までもが近くの沼地へと誘い出され、この悪魔への生贄として殺されていました。私はミスケを通して村人たちに神の教えを説いて悪魔との契約をやめるよう促しましたが、彼らは私の忠告に耳を傾けず、それどころか「悪魔の奇跡」を見せてやると主張しました。飢饉はこの村の村人にも影響を及ぼしていたのですが、彼らの様子はどうも奇妙でした…これまで私が見てきた村人たちよりもまだ健康的で、肉付きも良かったのです。

彼らは村外れの沼地へと私たちを案内してくれました。そこで私たちは恐ろしい光景を目にしました。老人の遺体が沼の端に転がり落ち、半ば泥に埋もれ、ウジ虫が群がっていたのです。村人たちは「この沼には悪魔が住み着いていて、ウジ虫が湧くまで遺体を放置しておけばご利益がある」と言いました。私たちは絶句しましたが、その時、住人の一人が「ここだ」と言い、老人の遺体から離れて歩き始め、私たちはその後について行きました。すると…なんということでしょうか、若い少女の遺体を見つけたのです。遺体は老人のものよりもはるかに古く、私たちが到着するずっと前からウジ虫に食い荒らされていたみたいでした。近くには犬の白骨化した死体や、見覚えのない動物の死骸が散乱していました。男性が少女の隣の泥に触れると、腕いっぱいに抱きしめられるぐらいの巨大な銀塊が埋まっているのを発見しました。彼が何か叫ぶと、村人たちは集まって銀の塊を掘り起こしました。私が「銀塊のために人の命を悪魔に捧げるのですか?」と尋ねると、彼らは私を嘲笑うかのように「殺したんじゃない。人は殺されずに自然に死ぬんだ!動物だって同じだ!」と言い張ちました。私は心底うんざりしましたが、彼らは「『びぃさま』のために、こうして葬式を執り行っているのだ」と続けました。村の人々は銀塊は悪魔の恵みだと自慢気に語りました。

その時、沼の奥深くから、口を閉ざしたままの低い唸り声のような、悪魔の声が聞こえました。私は静かにしていましたが、ミスケが悪魔と言葉を交わそうとしたので慌てて止め、その場から逃げることにしました。

その夜遅く、私は一人で沼地へ向かいました。まず正装に身を包み、沼に聖水を注ぎ、十字架を掲げて悪魔を地獄へ送り返すつもりでした。聖水を注ぐと沼の水面が波立ち始め、最初は全てが計画通りに進んでいると勘違いしました。しかし、聖水は何度も跳ね上がり、空中に舞い上がり、沼の水と混ざり合いました。聖水が波紋を立てるうちに、はっきりと形を帯び始めたので、悪魔が聖水に憑依したのでしょう。おそらく見間違えたものもあるでしょうが、人間の頭、猫の頭、そしてヒキガエルの頭のような様々な形が見えました。私はそれらの頭を見分けました。これがバエルであることは明らかでした。

私は必死に十字架を掲げましたが、彼は全く怯む様子もありませんでした。むしろ「それは何だ?」と尋ねてきました。言葉は日本語でしたが、ミスケの翻訳を何度も注意深く聞いていたので、私の十字架と聖書に興味本位で近づいてきた異教徒たちが使う言葉と同じだと気づきました。目の前に現れた存在に私は困惑し、これまでの知識が粉々に砕け散り、長年の修行の成果が失われていくのを感じました。この存在は聖水に怯えるどころか、軽やかに沼地を飛び越え、浴びることを喜んでいるかのようでした。さらには、遠い異国の言語で十字架について尋ねてきました。私は恐怖に震えました!パニックに陥り、本能的に、かつての異教徒たちが私に渡していた遺物の一つ、霊を封じ込める棺を使いました。他に選択肢はなかったのです!幸い、棺はうまく使えました!バエルは聖水から切り離され、棺に閉じ込められたように見えました。私はバエルのシジルを棺に刻み込み、封印しようと全力を尽くしました。慌てていたので、上にではなく下に刻印してしまったことに気づきませんでした。手は震えていたのです…

彼を封印することには成功したのですが、まだ周囲に影響を与えているようです。戻ると、ミスケが震える声で私を迎えてくれました。彼は確かに悪魔の声を聞いたと言い、今も哀願するような悪魔の声が聞こえると訴えました。「この地は不毛で、私は飢えている。どうかもっと供物を捧げよ。さすれば銀と豊作を授けよう」と。私はバエルを捕らえることはできたが、完全に封印することはできなかったのです。私の力不足をお詫びします。神様、どうか許したまえ…

SCP-8452がもたらす潜在的な脅威を発見するため、SCP-8452を用いた実験が承認され、実施されました。 Dクラス職員を使った実験は提案されたものの、倫理的な懸念から却下されました。一方でDクラス職員の死体を用いた実験は承認されました。

実験ログ:

試験8452-1

日付: 20██/██/██

実験: 実験用マウスの死体をSCP-8452の半径13m以内に配置。

結果: 特筆すべき変化は観察されず。

試験8452-2

日付: 20██/██/██~20██/██/██

実験: 実験用マウスの死体をSCP-8452の半径13m以内に配置。死体は試験室に置かれる前に、一般的なイエバエの卵を寄生させた。

結果: ウジが蛹に変態した後、SCP-8452は2メートルの高さまで跳躍し、跳躍後に93グラムの純銀が出現した。分析の結果、蛹の内部には生体由来物質が含まれていないことが示された。

試験8452-3

日付: 20██/██/██~20██/██/██

実験: 実験用ラットの死体をSCP-8452の半径13m以内に配置し、排卵されて間もないハエの卵を注入して孵化させた。

結果: ウジが蛹に変態した後、SCP-8452は3回跳躍し、1021グラムの純銀が出現し試験室の周囲にばら撒かれた。SCP-8452は日本の東北地方の古い方言で「数が増えた、素晴らしい事だ!」と発した。蛹の内部の分析結果は試験2と同様となった。

試験8452-4

日付: 20██/██/██

実験: 実験用ラットの死体をSCP-8452の半径13m以内に配置。 1匹のメスのイエバエを実験室に放ち、死体に卵を産ませる目的で飼育。

結果: ハエがネズミに着地してから約12秒後、SCP-8452は死体に「向きを変え」、死体に向かって急速に滑走。死体から12cm以内に近づくとハエは消失。SCP-8452は3回跳ね、11グラムの銀が出現。

試験8452-5

日付: 20██/██/██~20██/██/██

実験: 別の実験で切断されたDクラス職員の腕をSCP-8452の半径13m以内に置き、ハエの受精卵を注入。

結果: ウジが蛹に変態した後、SCP-8452は一度跳躍し、腕まで滑り降り、その後3回連続で跳躍した。胸腔の底から10094グラムの純銀が自然発生的に噴出し、軽度の損傷を引き起こした。SCP-8452は「また数が増えた、素晴らしい!私は嬉しい!!」と試験3と同様の方言で発した。蛹の分析は以前の試験と同様の結果を示した。腕は回収され、焼却された。

試験8452-6

日付: 20██/██/██

実験: ハルトマン霊体撮影機を用いてSCP-8452を撮影。

結果:

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試験8452-7

日付: 20██/██/██

実験: 性別の異なる生きたイエバエ5匹をSCP-8452とともに試験室に放出。

結果: 即座にSCP-8452は試験室内を滑り回って跳躍し始め、接触したハエの消失を引き起こした。SCP-8452は「供え物の数が大幅に減った。村人たちは体調を崩しているのだろうか?心配だ…」という言葉を発した。

試験8452-8

日付: 20██/██/██

実験: 数十匹の生きたゴキブリを試験室に放出。

結果: SCP-8452は即座に試験室の中を連続的に跳躍し、滑り回り始めた。SCP-8452は試験室が空になるまでゴキブリを一つずつ消滅させた。全てのゴキブリが消滅した後、SCP-8452は「おお!さらに素晴らしい供物が届いた!量が多くて素晴らしい!私も感謝して、できる限りの銀と豊作を授けよう!」と発言した。新しく修復された床から2.56トンの純銀が噴出し、試験室に甚大な被害を発生させた。試験場周辺では予期せぬ降雨が発生し、トウモロコシが異常に大きく成長した。付近の農家には記憶処理が施され、トウモロコシは更なる研究のために回収された。

財団戦術神学部門からの通達

現在、財団内の日本の民俗学専門家との共同研究プロジェクトを開始しています。

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