クレジット
タイトル: SCP-8467 - ろてぃさりぃちきん
翻訳責任者: C-Dives
翻訳年: 2026
原題: SCP-8467 - rotissery chicken
著作権者: Communism will win
作成年: 2026
初訳時参照リビジョン: 4
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-8467
SCP-8467のデジタル再現図。
アイテム番号: SCP-8467
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: 事件8467-0の際に回収された全てのロティサリーチキンは、異常性を帯びていないと判断され、サイト-87職員向けの食品として再利用されました。
事件8467-0に関与した要注意人物らを発見する取り組みが進められています。
説明: SCP-8467は2.6m×2.9mの布に描かれた絵画であり、前屈姿勢を取るヒト型の輪郭の下に “ろてぃさりぃちきん” [原文ママ] というフレーズが記されていました。SCP-8467は財団がその存在を把握する前に破壊されました。SCP-8467の異常性は目撃証言と法医学的検査から推測されたものです。
広げられた時、SCP-8467は5m以内のロティサリーチキンに適用されたあらゆる偽装工作 (衣装や魅力など) を排除できました。ヒト型を取っていたロティサリーチキンは、描かれた輪郭と似通った姿勢になり、その後は身体が崩壊してチキンだけが残りました。SCP-8467がどのようにロティサリーチキンと人間を区別できたかは判明していません - 影響を受けたチキンは何年もの間、疑惑を喚起することなく人間に成りすましていました。
SCP-8467に関する情報は全て事件8467-0の後に回収されました。当該事件の詳細はレベル5クリアランス職員に制限されます。
補遺: 異常影響防止委員会 (Anomalous Influence Prevention Commission) からの、職員間の懸念に関する通達。
通常であれば、AIPCはSCP-8467の文書に与えた合格点そのものが全てを物語っているとして、追加の説明を省略するところですが、今回の事例については、以下の覚書を主要データベースエントリに添付することを求めます。
SCP-8467ファイルへの部分的なアクセス権を有する多数の職員が、SCP-8467は普通の人間をロティサリーチキンに変化させ、他の人々に“犠牲者は人間に化けたロティサリーチキンだった”と思い込ませたか、もしくはそのような誤解を助長する何らかの陰謀が存在するに違いないと考え、ファイルを我々に転送してきました。文書整合性に関する懸念をAIPCに報告するのは適切な対応であり、我々はこうした報告を全て真剣に受け止めています。しかし、SCP-8467の記述は額面通りに受け取って問題ありません。
このファイルが疑惑を喚起した主たる原因は、多くの職員にとって、“ロティサリーチキンが人間に成りすます”という状況よりも、“同僚は人間がロティサリーチキンだったと思い込まされている”という状況の方が遥かに現実味があるように感じられるからです。これ自体は合理的な推測ですが、財団のデータベースはどんな人間よりも遥かに欺きにくくなっています。各データベースファイルの作成過程では、その正確性や健全性を検証する数多くの自動・手動検証が実施されており、その一部は公表されていますが、一部は機密扱いです。公開済みのデータベースファイルに対して皆さんが思いつくような分析は、恐らく既にそれを専門職とする者によって行われた後なのです。
もう一つの原因は、文書が簡潔で説明不足だからです。これは職員からしばしば“筆者は自分がおかしなことを書いているのに気付いていない”と解釈されがちです。今回の場合、補足資料は存在しているのですが、アクセスするには非常に高いセキュリティクリアランスが求められます。AIPCは当該資料を開示できませんが、SCP-8467ファイルに記述されている特異な観念や仮定が全て正当化されていることを保証します。
一般的な共通認識として、見た目や振る舞い方が人間のようであれば、それは人間と見做して問題ないとされています。しかし、この共通認識を成立させるには財団の介入が必要なのです - 相手の正体がロティサリーチキンではないと人々が互いに信頼し合ってこそ社会は機能します。それ故に、我々はその可能性を示唆するあらゆる事象を隠蔽します。
SCP-8467ファイルを読むまでは、それこそが皆さんにとっての現実でした。あなた方がこのファイルにアクセスできるのは、“人間が実はロティサリーチキンの成りすましだなんてあり得ない”という固定観念を捨てた方が、皆さんの業務効率の向上に繋がるという上司の判断によるものです。本件について更なる説明が必要な場合は、直属の上司に申し出てください。
異常影響防止委員会はSCP-8467を懸念度最小と評価し、新たな進展が無い限りこの評価を見直しません。



