SCP-848
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アイテム番号: SCP-848

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-848は、SCP-848-1個体によるSCP-848-2の構築に必要な複数の非有機的構造物を配置した、10×10×5メートルの隔離チャンバーに収容されます。通常はSCP-848-1個体への給餌は不要ですが、2週間以上にわたって餌を得られなかった場合、または栄養失調の徴候を示している場合は、餌として無害な昆虫をSCP-848封じ込め下に導入してください。

SCP-848チャンバーは少なくとも週1回清掃し、異常なオブジェクトが出現していないか継続的に監視しなければなりません。敵対的生物が出現した際は武装対応チームが派遣されることがあり、SCP-848-2からオブジェクトが回収された際には全ての職員が完全な核・生物・化学 (NBC) 予防措置を取ることが必要です。

説明: SCP-848-1はアメリカジョロウグモ (学名: Nephila clavipes、英名: golden silk orb-weavers, banana spiders) のコロニーです。SCP-848-1個体は通常のジョロウグモ属個体よりおよそ15%大きく、有意に力強く素早い動きを見せます。しかし人間への危険性はこの属の通常のクモと同等のもので、チャンバーに進入した人間に特別な敵意を見せることはありません。

SCP-848-2はSCP-848-1個体が作成した網です。通常のアメリカジョロウグモと同様にSCP-848-2は非常に巨大なものとなることがあり、しばしば直径5メートル以上に達します。SCP-848-2の作成に用いられる糸は通常のアメリカジョロウグモよりもやや強いものですが、それ以外の組成などの点では通常のものと同等に見えます。

定期的に、SCP-848-2に絡まった状態で異常なオブジェクトが発見されます。発生頻度には大幅な変動がありますが、通常は週に1回から日に十数回程度の範囲です。SCP-848-2から記録されたオブジェクトには以下が含まれます。

  • SCP-848-1の生息環境で見られる種々の飛翔性昆虫。現在までにハエ、ガ、他の昆虫など300種以上が記録されています。
  • 紙や植物の断片など種々のゴミや無生物的なオブジェクト。
  • 現代の科学界で知られていない数種の飛翔性昆虫。
  • 酸素との接触で直ちに窒息した、おそらく地球由来ではない数種の未知の生物。
  • [データ削除済]
  • [データ削除済]

SCP-848-2に出現する異常オブジェクトの起源について尤もらしい説明は付けられていません。このため、SCP-848-2は地球外または別次元に存在するオブジェクトを「捕まえる」能力を持つと信じられています。SCP-848-1はSCP-848-2で発見されるほとんどの昆虫を餌とすることが可能で、このため定期的な給餌は必要ありません。

補遺848-01: 注目すべき回収オブジェクトの記録

日時: ████/█/██
詳細: SCP-848-2に出現した未知の昆虫。12本の脚と、「█████ █████」としか考えられない器官を持っているように思われました。対象は予防措置として破壊されました。

日時: ████/██/██
詳細: 地球のトンボに似た飛翔性昆虫。翼開長は1メートルに達し、1億5,000万年前に絶滅した種だと考えられています。SCP-848-1の毒により無力化される前にSCP-848-2に大きな損傷を与えました。その後、SCP-848-1は何事もなくSCP-848-2を修復しました。

日時: ████/██/█
詳細: 地球由来ではない未知の生物。大きな金切り声を上げ始め、眼からの爆発的な放血と窒息によってすぐに絶命しました。██████博士によって行われた剖検では、この生物は酸素呼吸が不可能で、地球の通常の大気圧中での生存は不可能だったと決定されました。

事件848-1:
████/█/██、[データ削除済]がSCP-848-2に実体化し、直ちに█████ ███████████を用いて封じ込め違反を引き起こしました。[データ削除済]、[データ削除済]の後に、派遣された対応チームは複数の死傷者を出しつつも対象を終了しました。事件中には複数のSCP-848-1個体も死亡しましたが、繁殖個体群を維持できるだけの個体数は残存しました。

SCP-848はEuclidクラスに再指定され、封じ込め手順の改正は評価待ちです。

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