SCP-852-JP
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精神的影響が無い状態のSCP-852-JP

アイテム番号: SCP-852-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-852-JPは内側を20cmの板金で補強した3m×3m×3mの収容室に保管します。一週間に一度、専用の防具をつけたDクラス職員を用いてSCP-852-JPを開けさせます。Dクラス職員には事前に、SCP-852-JPを開ける以外の行為をしないよう、通告しておいてください。活性化したSCP-852-JP-1が再度収納され、非活性状態になり次第、Dクラス職員に収容室から出るよう指示します。

Dクラス職員がSCP-852-JP-1へと接触した場合は、変化後のSCP-852-JP-1が収納され非活性化するのを待ち、後にSCP-852-JP-1の死体を回収します。回収した死体には焼却処理を行ってください。

説明: SCP-852-JPは、幅17.5cm、高さ12cm、奥行き14cm程の木で出来ている宝箱型の古びた小物入れです。SCP-852-JPを視認した人間(以下「被験者」)は、SCP-852-JPの中身に対して、強い興味を抱きます。この影響は、SCP-852-JPの内部が視認できる状態なら発生しないようです。SCP-852-JPの内部からは小型の奇妙な人型実体(以下SCP-852-JP-1)が出現します。SCP-852-JP-1は概ね人間に似た外見を持つ未知の小型生物ですが、関節の位置や数が人間のそれとは明らかに異なります。この際SCP-852-JP-1は、逃走を始めます。SCP-852-JP-1は多数の関節部を利用し壁や床を這いずるような動きをし、時速5km程の速度で被験者から遠ざかろうとします。被験者はこの際、SCP-852-JP-1を追いたいという衝動に駆られます。この衝動は、無視することが出来る程度のものです。

被験者がSCP-852-JP-1に接触した場合、SCP-852-JP-1は「キー」という甲高い声を上げて死亡します。その直後からおよそ30秒間をかけて被験者はSCP-852-JP-1へと変化します。この際、被験者は非常に激しい痛みと恐怖を訴えました。SCP-852-JP-1へと変化した元被験者はその後、SCP-852-JPの内部へと自分から収納されました。この収納の際に、SCP-852-JP-1を捕獲する試みは、それを試みた研究員や警備員がSCP-852-JP-1となる結果をもたらしました。SCP-852-JP-1が逃走を起こした際に被験者が無視を続けた場合、およそ10分後にSCP-852-JP-1は再収納されました。また、検査の結果SCP-852-JP-1の死体から異常性は確認されませんでした。

SCP-852-JPを開ける存在が2週間ほど現れなかった場合、SCP-852-JPは自動的に開き、内部から複数のSCP-852-JP-1が活性化した状態で出現します。SCP-852-JP-1はこの際、人間に対して積極的に接触を試みます。周囲が壁などで覆われている場合、それがどのような素材であっても、成分が不明な粘液1を口と思わしき部位から発生させ、舐めるようにして一日に約5mmの割合で物質を溶かし、突破を試みようとします。この状態のSCP-852-JP-1が人間に接触すると、接触された対象は通常通りSCP-852-JP-1へと変化しますが、接触した側のSCP-852-JP-1は通常と違い死亡しません。このためSCP-852-JP-1は現在、██体の存在が確認されています。SCP-852-JPが自主的に開いたときのみ、複数の個体は同時に活性化するようです。この際に活性化したSCP-852-JP-1は、時間経過によって再収納されることはありませんでした。

複数体のSCP-852-JP-1はSCP-852-JPの中へと問題なく収納されます。明らかにSCP-852-JPの容量を超えているにも関わらずです。仕舞われたSCP-852-JP-1群は、伸縮しながらお互いに絡み合うようにして空間を確保しているようであり、個体によっては全長が5mm程度まで縮小しているものも確認されました。

現在、SCP-852-JPを損傷させることが可能だということが分かっていますが、SCP-852-JPが想定外の反応を示す可能性に鑑み、現状の収容で特に問題ないとして、現在、損傷や破壊をもたらす実験は計画されていません。

補遺: SCP-852-JPは、20██/██/██に、██県の███市で噂されていた"ぐちゃぐちゃこびと"という都市伝説に着目し調査をしていたエージェント・██が、小道に転がっていたSCP-852-JP-1の数体の死体と、廃屋に置かれていたSCP-852-JPへと戻ろうとするSCP-852-JP-1を発見し、収容に至りました。廃屋の周囲からは、SCP-852-JP-1の死体の数と同数の学生服が発見されました。エージェント・██はSCP-852-JP-1を追いかけたいという衝動に駆られたものの、付近の財団施設へ連絡することを優先したために被害にあいませんでした。

また、SCP-852-JPの収容の際、箱の底に文字が刻まれていることが確認されています。
以下はその文字を書き写したものです。

あなたがほしいの2

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