SCP-8614

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アイテム番号: SCP-8614

オブジェクトクラス: Safe

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SCP-8614

特別収容プロトコル: SCP-8614が開けられてはなりません。また、防音の収容チャンバー内に収められていなければなりません。

SCP-8614の警備員として、利用可能な職員の中からエージェント1名が選出されています。エージェントには特製のヘッドホンと棺の唯一の鍵が支給されます。

警備するエージェントは、SCP-8614から聞こえる全ての音を無視しなければなりません。

説明: SCP-8614はその起原および年代の不明な、木製の施錠された棺です。棺の素材は不活性であり、経年劣化の兆候を見せません。棺は内部と周囲の空気を1時間に1度入れ替えますが、それ以外においては気密になっています。

SCP-8614の側面は葬祭用の絵と、瀉血、自食、優位性に関するものと思われる、未翻訳の██████の文字列 (グリフ) で覆われています。絵は同じ姿の女性たちが戦い、勝者が敗者の血を飲み、また敗者を棺の中に納める姿が描かれています。

棺からは不規則な間隔で、30 dB ~ 120 dBの範囲の音が発生します。

補遺8614-A:

エージェント・ホーナーに支給されたヘッドホンがショートして機能しなくなる。

ホーナー: マジかよ?

棺の中から掠れた声が聞こえてくる。

████: 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ、もう煩い声は嫌だ、やめてくれ。

ホーナーは素早く棺の方を向く。

ホーナー: 誰だ⁈

████: ただの屍だよ。ひょっとしたらずっとそうだったかもしれない、これからもそうかもしれない。

ホーナー: おい⸺お前は棺の中にいるのか?

静かな溜息が聞こえる。

████: あんたの声は…他のよりずっと優しい。まるで馴染みの声だ。

ホーナー: 他の?この棺を守ってるのはずっと俺1人だけだよ。正直言ってマジで退屈な仕事だ。

████: おれ⸺あんたが棺を守ってるって?それは本当か⁈

ホーナー: そうだと思いたいね。

████: マジかよ、神よ。開けてくれ!開けてくれ開けてくれ開けてくれ開けてくれ!

ホーナー: それは、あー、開けるわけにはいかない。アノマリーを解放するなんて絶対にダメなやつだ。本当ならお前と話すのもよくないしな。誰かが棺の中にいるなんて思ってなかったんだ。正直言って何が入っているか分かってもなかった⸺お前の質問に答えるために雇われてるわけでもないしな。

████: 頼むよ。おれはアノマリーなんかじゃない。財団で働いてたんだ!この棺を守る任務に割り当てられてた。SCP-8614、合ってるよな?おれは後ろから押されてこの中に閉じ込められたんだ!あんたはおれの後に割り当てられたやつだろ?

ホーナー: 前の警備は確かに突然いなくなったが…信じられないわけではないが、証拠がいるな。██████████?1

████: ████████。2

ホーナー: マジかよ。わかった、外に出してやる。

ホーナーがSCP-8614の鍵を外して扉を開けると、████は支離滅裂な呟きを繰り返している。

████はホーナーに助けられてSCP-8614から出てくる。外見は衰弱したようで、乳白色の眼が充血しており、身長はホーナーと同程度で、ぼろぼろになった服を着ている。

ホーナーは████を席に着かせる。████は嗚咽を漏らして泣いている。

████: これは夢か?夢なんだよな。過去か未来か、ここはどこだ?血は?

ホーナーは████の肩に手を置き、なだめている。

ホーナー: 現実だ。大丈夫だ。お前は外に出れたんだ。

████は数分かけて落ち着きを取り戻す。ホーナーは少しの間████のだらしのない顔を見つめていたが、すぐに肩をすくめた。

████: すまない。だが本当に酷い話だったんだ。ずっと長い間、この棺だけが世界の全てみたいなもんだったからな。

ホーナー: そいつぁ酷えな。お前、そこに閉じ込められたって言ったか?誰にだ?

████: 棺の中にいた化物だ。考えられないくらい古い、きっと時間の支配者だったに違いないぜ。誰も、何も教えてくれなかったがな。

████はしばらく取り留めなく、滅裂な喋り方をして、それから頭を抱えた。

████: すまない。そうだ。おれは閉じ込められていた。今はそうじゃない。

ホーナー: お前が言った分には、怪物が箱の中にいたって?

████: ああ、まだ言ってなかったな。あれは狂ってる。人のふりをして、でも何かがおかしいんだ。それで俺を騙して、箱から解放させた。箱の中に閉じ込められてたんだと。おれがそいつを出してやったら、おれを中に押し込めて、おれを笑う、笑って、笑って、笑ったんだ。まだ聞こえるぜ。あいつが笑ってる、まるで永遠に⸺

ホーナー: なんてこった。中で何があったんだよ?

████: 全部が。いや、何も?両方?分からない。

████は息を吐き、少し難儀しながらも立ち上がる。

ホーナー: わあ、ちょっと!危ねえなあおい。

████: 見ておかなきゃ。外に出れたんだ。中を見ておくべきだ。

████はSCP-8614に向かって歩く。ホーナーが後に付いていく。2人は並んで立ち、その内部を覗き込む。

████: 思ってたより大きいな。

ホーナー: ずいぶん長いこと外側だけ見てたからか、こうして中を見てるのは変な気分になるな。

████: おれを外に出してくれてありがとう。感謝してもしきれない。

████は一瞬口ごもって、それから小さく呟いた。

████: どうやって俺を外に出せたんだ?あれは1個しかなくて、俺が⸺

████は疑わしそうな眼でホーナーを見ている。ホーナーは棺に寄りかかって、中をよく見ようとした。

ホーナー: うん?そりゃ、当然鍵は持ってるからな。

████: そうだろうな。これではっきりしたぞ…

████は突然、ホーナーを棺の中に無理やり押し込めた。ホーナーは驚いて、少し呆然とした様子を見せた。それから████は棺の蓋を勢いよく閉めて鍵をかけた。

ホーナー: おい、何しやがる!出せ!

棺の中から激しく叩く音が聞こえている。

████: もう1つの鍵を持ってるのはあの化物だけだ。お前はそいつとは違う奴に見えるが、だが、お前なんだろう?さあどうだ、気に入ったろう?

ホーナー: 気でも狂ったか、お前!開けろこのクソ野郎!

████はヒステリックに笑っている。

時間異常部門の指令により、前述の補遺は非開示とされます。

████はデブリーフィングの後、異動されました。新しい警備員は利用可能な職員から選出されています。

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