SCP-8668

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アイテム番号: SCP-8668
レベル2
収容クラス:
safe
副次クラス:
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撹乱クラス:
dark
リスククラス:
notice

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収容下のSCP-8668(2013年)

特別収容プロトコル: SCP-8668はサイト-58の標準的な家畜用囲いの中に収容されています。SCP-8668は標準的なケアスケジュールに従い、1日2回の給餌と週1回の散歩を行わなければなりません。SCP-8668の散歩を担当する職員は、散歩中常時、生物災害用収容袋を携帯しなければなりません。

SCP-8668が収容内外を問わず嘔吐した場合、その内容物は生物災害用収容袋に入れ、財団の法務チームのメンバーと共にサイト-58の動物学研究部門に持ち込み、さらなる検討を行うものとします。

説明: SCP-8668は年齢不詳のゴールデンレトリバーです。SCP-8668の正確な年齢は不明ですが、このアノマリーに関する直接的な記録は1825年にまで遡ります。外見上、SCP-8668は10〜11歳程度の平均的なゴールデンレトリバーと同等です。

SCP-8668が嘔吐するたびに、法的命令を含む文書が生成されます。これらの文書はしばしば構成が稚拙で、多数の文法的誤りを含んでいます。これらの文書に示される"法律"は往々にして非常識な性質を持ちますが、その文面自体は法律を施行するための明確な行動計画を含んでおり、悪意ある者に悪用される可能性のある抜け穴はほとんど、あるいは全く存在しません。

補遺8668.1: 発見

SCP-8668は、1989年8月31日にウィスコンシン州レイフィールド1で発見されました。SCP-8668は1977年からその町の町長を務めていました。財団がこの町に注目したのは、SCP-8668の再選キャンペーンのために以下の広告がテレビ放送されたことがきっかけでした。

<映像開始>

映像は野原に座るSCP-8668から始まる。そよ風がその毛並みを軽く揺らしている。

ナレーション: 今年の11月、あなたの一票の行き先は明白です。

映像はリスを追いかけて歩道を走るSCP-8668に切り替わる。

ナレーション: 私たちの町の創成期から、オールド・ソギーは私たちのそばにいてくれました。最も困難な時期を共に乗り越え、今日の繁栄へと私たちを導いてくれたのです。

映像はSCP-8668と赤ちゃんのショットに切り替わる。SCP-8668が赤ちゃんの頭をなめると、赤ちゃんはくすくすと笑う。

ナレーション: 1825年の町の創立時からそばにいてくれたオールド・ソギーは、一度も私たちを誤った方向に導いたことはありません。彼女が作った町憲章によってレイフィールドは生まれ、彼女の法律の知識が、今日私たちが知り愛するこの故郷を作り上げたのです。

映像は聖書の上に前足を置いて座るSCP-8668に切り替わる。

ナレーション: しかし、ジョセフィン・アレンズはその遺産を軽んじようとしています。彼女はオールド・ソギーを議会から追放し、よそ者が吐き出した法律や規制に私たちを従わせるつもりなのです。

映像はSCP-8668の選挙対立候補であるジョセフィン・アレンズが犬にリードをつけている白黒画像に切り替わる。その後、アメリカ国旗の前に座るSCP-8668の画像に戻る。

ナレーション: 今年の11月、実績ある確かな声に信頼を寄せてください。この地域社会を信じる者に信頼を寄せてください。オールド・ソギーに信頼を寄せてください。彼女の中には法があるのです。

映像はSCP-8668が文書を吐き出す様子に切り替わる。吐き終わると、カメラを見て吠える。文書には「オールド・ソギーに投票を」と書かれている。

ナレーション: オールド・ソギー、人間の最良の友。オールド・ソギー再選評議会による広告。

映像はカメラに向かって座るSCP-8668の画像で終わる。

<映像終了>

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ビデオの最終ショット、デジタル処理済み。

この放送の後、財団のエージェントがSCP-8668の回収のためレイフィールドに派遣されました。SCP-8668は町長室で新しい法案を起草中のところを発見され、エージェントはその異常性を確認しました。1989年8月14日に収容下に置かれ、ウィスコンシン州レイフィールドの町民には記憶処理が施されました。

補遺8668.2: 法律の要約リスト

以下は、財団による収容前後にSCP-8668が生成した法律および法的命令の要約リストです。

タイトル 説明
1825年 小さい町作る SCP-8668が生成した最初の記録文書。文法的な奇妙さはあるものの、検討の結果、歴史上最も法的に整った町憲章の一つであることが判明。この憲章はその後、正確に1回の改訂が行われた。
1843年 みんなよい本書くのOK法 全町民に3年ごとに少なくとも1冊の本を執筆し、町の図書館に寄贈することを義務付けた。
1856年 ペニー今なくなるの命令 町にすべてのペニー硬貨を溶かし、その金属を使って配管を作り、当時の家庭にあった配管を交換することを要求。この法律は1857年2までに完了することを義務付けた。命令は予定通りに完了し、その後の数年間で細菌感染症の減少が見られた。
1890年 カエルたくさん今の法 全住民に常にコートのポケットにヒキガエル3を携帯することを義務付けた。この法律の施行後、町では蚊媒介性疾患の顕著な減少が見られた。
1907年 ネコいっぱいいいねの法 全住民に少なくとも1匹の猫を飼うよう要求。文書全体に渡って顕著な罵り言葉が含まれており、特に猫に言及する際に顕著。この命令の後の数年間で、レイフィールドのネズミの個体数が急激に減少した。
1910年 イヤイヤ手洗うの命令 全住民に食事前とトイレ使用後に石鹸と水で手を洗うことを義務付けた。この健康への注意喚起の増加により、1918年のスペイン風邪大流行時に町の感染率が顕著に低かったと考えられている。
1956年 よく教えるの今の法 この法律は町内の2つの学校の人種隔離を撤廃し、当時の現代的な教育実践に基づいたカリキュラムを定めた。
1970年 小さい町作るのパート2 町憲章に変更を加えるために特別に設計された唯一の法律。唯一の注目すべき変更点は、犬が公職に就くことを特に禁止しない文言の追加。

1989年にSCP-8668が収容された後も、新たな法的文書の生成は続きました。これらはレイフィールドには転送されませんでした。

タイトル 説明
1990年 イヤなフワフワ家から取るの命令 SCP-8668の収容後に生成された最初の法律。レイフィールドのすべての家庭からアスベストを除去することを要求。1989年に国レベルでアスベストの部分的な禁止が行われたが、この法律にはより複雑な禁止事項が含まれており、同様の国家レベルの法制化は2024年まで見られなかった。
1991年 ワンコ戻すの命令 財団に直接言及した最初の法律。財団にSCP-8668をレイフィールドに返還するよう要求。財団の法務チームによる審査の結果、SCP-8668の継続的な収容を可能にする小さな抜け穴が発見された。
1993年 家よくするの法 レイフィールドのすべての家屋に難燃処理を施すことを要求し、家屋の断熱材をホウ酸で防火処理されたセルロース断熱材に交換することを義務付けた。
1994年 ワンコ今すぐ戻すの命令 1991年の「ワンコ戻すの命令」を書き直し、以前発見された法的抜け穴を排除。財団の法務チームはSCP-8668の継続的な収容を可能にする新たな抜け穴を特定できなかったが、財団はこの命令に従わないことを選択した。
1994年 大きな穴掘るの法 主要な高速道路と道路を除いて町を完全に囲む大きな溝を掘ることを住民に要求。溝の最小幅は、50フィート以内で最も高い木の高さに1フィートを加えた幅とする。
1994年 いい子お家帰るおねがいおねがいおねがいの命令 ヴェールへの損害を最小限に抑えつつ、財団がSCP-8668をウィスコンシン州レイフィールドに返還する具体的な計画を概説。町がSCP-8668の存在を認識することになるため却下された。
1994年 濡れた植物送るおねがいの命令 干ばつ気象に対処するためのレイフィールドの新しい灌漑計画を概説し、財団にこの命令を町に送るよう要請するテキストを含む。要請は却下された。

補遺8668.3: 事案報告

1994年7月16日、SCP-8668が反応を示さなくなりました。健康診断では異常は見られず、生命活動は正常で健康であることが確認されました。財団の調査により、SCP-8668の行動の変化が、ウィスコンシン州レイフィールドのおよそ60%が破壊されたことと時期を同じくしていることが明らかになりました。調査の結果、町は干ばつ条件下で発生した制御不能の山火事によって大部分が破壊されていたことが判明しました。

3週間後、SCP-8668が立ち上がり、別の文書を吐き出す様子がカメラに捉えられました。その文書の内容は以下の通りです。

タイトル 説明
1994年 ワンコ箱にいるの 1994年の「ワンコ今すぐ戻すの命令」を覆し、財団がSCP-8668を永久に収容することを許可。

それ以降、SCP-8668はさらなる文書を生成していません。

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