アイテム番号: SCP-867
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-867個体群は生物収容サイト-██のセクションEにおいて収容することとします。SCP-867の定期保全作業は遠隔操縦車両と自動化給排水システムのみを用いて行うものとし、収容エリアに進入する職員はその目的に関わらず、ケブラー生地で裏打ちされた全身型NBC防護服を必ず着用しなければなりません。SCP-867の収容エリアから退出する職員はすべて完全除草措置および検査を受け、穿孔痕と思われるものが発見された職員は最低15日間の隔離下に置かれなければなりません。
SCP-867に関する実験は少なくとも2名のレベル3職員の書面による同意を必要とします。
説明: SCP-867は外見的にコロラドトウヒ(Picea pungens)もしくは青トウヒ(blue spruce)に類似した針葉樹の個体ですが、その色調は特徴的な赤色をしており、その生育のどの段階においても種子を含む球果を完全に欠いています。
SCP-867の葉は皮下注射針に類似した中空構造となっており、葉の基部の内部には一本の長く細い種子と小さなガスポケットが収められています。生きている動物が葉を擦って通過すると、ガスポケットが開放され自動注射器と同様の原理により動物の肌に種子が注入されます。種子は小型であり、また麻酔および凝固剤の性質を持つ液体に包まれているため、この注入は実質的に感知不可能なものとなっています。
この種子は動物の皮膚の内部で2週間までの休眠状態に入ることができ、その後成長を始め、ホストとなる動物の循環系全体に蔓を伸ばします。この成長はホストとなる動物に24時間に及ぶ耐え難い痛みをもたらし、例外なくホストの死により終了します。ホストの死後、新たなSCP-867個体(群)がホストの死体から発芽するとともに30日以内に完全な成体に成長し、その過程においてホストの死体を消費します。
SCP-867は初め、コロラド州[データ抹消済み]において、199█年に同地域でハイカーやパーク・レンジャーの奇妙な失踪が相次いだ後に発見されました。財団のチームが派遣され、複数の若い個体を許容可能な損失範囲内で回収することに成功しました。すべての野生のSCP-867個体(総数およそ███体)は駆除されました。