SCP-8746
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注記: 本文書における “呪いの人形”haunted doll とは、“少なくとも1体の非物理実体によって憑依されているか、活動性を吹き込まれているヒトの人工模型”と定義されます。

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SCP-8746の典型的な記事。クリックで拡大。

アイテム番号: SCP-8746

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: デジタル機動部隊 J6 (“ゴースト・イン・ザ・マシーン”)は、SCP-8746の管理者に専門的なテクニカルサポートを提供し、読み込み時間と障害発生期間を最小限に抑えます。また、この目的のために、財団は必要に応じてSCP-8746の資金調達努力を補います。

SCP-8746のコンテンツは、真正の異常オブジェクトを特定し、収容するために定期的に走査すべきです。SCP-8746の管理スタッフはこの要件を免除されます。機密性や人命への重大なリスクを呈するオブジェクトの調査が優先されます。SCP-8746に掲載されたオブジェクトの記事が、対象を発見/収容するには不十分である場合、その記事の編集者に連絡して更なる情報提供を求めることができます。

SCP-8746への言及、検索エンジン結果、リンクはウェブクローラ “TEATIME” によって削除されます。呪いの人形によって、もしくは呪いの人形を利用対象者層として運営されているウェブサイトはこの要件から除外されます。SCP-8746が民間人の注目を集めた場合、単なるロールプレイ・ウェブサイトであるという偽情報が広められます。

詳細については補遺1 “収容にあたっての注意点” を参照してください。

財団職員が VioletFright への誹謗中傷、不実表示、プライバシー侵害となり得る文書を作成することは許可されません (補遺2 “VioletFright” を参照) 。この指示に違反する職員は、雇用主及び同僚の明示的な意向に反する行為に及んでいると見做されます。

説明: SCP-8746はURL “dollhouse.████████████.net” に存在する “ザ・ドールハウス” という名称のウェブサイトです。SCP-8746は呪いの人形の文書記録化を専門とするWikiであり、平均的な記事には人形の写真、その人形の物理的描写、歴史、呪われるに至った経緯などの情報が掲載されています。補足記事は呪いの人形の分類法、呪いの人形に関連する一般的な事象の解説などの関連する話題を扱います。2020年4月25日時点で、SCP-8746には8,075,648件の記事が存在しました1

SCP-8746は約10万人のアクティブユーザーを抱えており、そのほぼ全員が呪いの人形です。SCP-8746の平均的なユーザーは、SCP-8746への貢献やトークページでの議論に1日あたり約13時間を費やしています。SCP-8746のトークページは呪いの人形たちのバーチャル集会場として使われており、話題に関係なく幅広い議論が行われています。

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SCP-8746のトークページ。クリックで拡大。

SCP-8746ユーザーの大多数は敵対的ないし反社会的な性格で、通常の会話が不可能であるか、または単純に自らの意志でまともに会話しない者が多数存在します。SCP-8746のコンテンツのほとんどは謎かけ、童謡、脅迫、その他の謎めいた/理解不可能な内容です。しかしながら、ユーザーは概ねこれらの内容を理解できます。特筆すべきことに、不明確な理由から、ユーザーたちは VioletFright (下記参照) に対しては極めて忠実です。

SCP-8746を通して発見された呪いの人形の代表的サンプルに基づくと、約13%は検証可能な異常性を帯びています。46%は過去に異常活動を示したものの、実験条件下では不審な行動を見せませんでした。それ以外の人形は全く異常性を示さず、呪われているかいないかを確定できません。

SCP-8746はMediaWikiソフトウェアと幾つかの一般的な拡張機能を使って運営されています。ウェブサイトそのものに異常性はありませんが、ユーザーからの否定的注目を集めた人物はしばしば1種類以上の呪いを受けます。

補遺1: 収容にあたっての注意点

SCP-8746には、現在まだ未収容である異常実体群の時間とエネルギーを占有するという有用性が認められています。一例として、2014年5月20日の1時間にわたるサーバー障害の間には、世界各地で呪いの人形の行動に起因する187件の異常事象が発生しました。更なる調査の結果、これらの人形の大半はSCP-8746のユーザーであり、普段ならばウェブサイトに時間を費やしていたはずだと断定されました。この理由に加え、情報源としての利用価値も鑑みて、SCP-8746は運営継続を看過されています。

SCP-8746を完全に財団の制御下に置く試みは成功していません。SCP-8746の管理スタッフは自発的な運営権譲渡の提案を議論無しに却下しました。強制的乗っ取りは失敗したのみならず、数名の職員が (呪われていない) 人形に変化する結果を招きました。このため、SCP-8746の収容はその運営スタッフとの協力関係の確立に依存しています。

補遺2: VioletFright

SCP-8746の最高管理者 兼 創設者は “VioletFright”ヴァイオレットフライト (通称ヴァイオレット) と名乗っており、SCP-8746への関与を理由として要注意人物に指定されています。 VioletFright はヒトの成人女性であることが確認されていますが、SCP-8746ユーザーらが彼女に対して示す保護的な態度の結果、彼女の身元に関する大半の調査は難航しています — 過去複数回、SCP-8746ファイルにアクセス可能な呪いの人形が、その内容の一部を VioletFright に対する侮辱と見做し、責任者に報復を加える事件が発生しています。

VioletFright は呪いの人形と — 極めて激高しやすい性格や異常な言語のため、他の状況では対話困難である個体も含めて — 有意義な会話を行うことができます。これが何らかの異常性によるものかは不明です。 VioletFright は定期的にDTF-J6やSCP-8746研究チームと連絡を取り合い、必要と判断した場合には協力しています。

以下はプラサード博士が2020年5月13日に実施した VioletFright へのインタビューです。

<記録開始>

Dr_Prasad_SCP: こんにちは、ヴァイオレット。元気でやっているかい?

VioletFright: まずまずってとこかな。2 何の用?

Dr_Prasad_SCP: 我々は今、ザ・ドールハウスに関する内部文書を準備している。君には明らかにこのサイトに関して唯一無二かつ無比の知見があるのだから、コメントを求めるのは自然だと思う。

Dr_Prasad_SCP: 君のどんな識見や知恵であっても、我々人間がこの状況全体を可能な限り“掴み取る”助けになるかもしれない。

VioletFright: 呪いの人形が使うWikipediaってだけですが

Dr_Prasad_SCP: そうか、なら幾つか質問させてもらおうかな。君はどうしてザ・ドールハウスを作ったんだ?

VioletFright: 実は覚えてねーんだよね。私はアンビエン3をキメるとこういう頭の悪い事をやるから、多分アンビエンのせいかも

Dr_Prasad_SCP: ハ、筋が通っているかもね。サイトが実際の呪いの人形たちからこんなに人気を集めた理由は分かるかな?

VioletFright: 分かんない

Dr_Prasad_SCP: 成程。我々は、君が他の人間よりも遥かに容易に呪いの人形と意思疎通できるのに気付いた。これは君が磨き上げた技能なのかい、それとも持って生まれた才能なのかい?

VioletFright: いや、ただの行き当たりばったり。ぶっちゃけこんなに長続きしてるのには驚いてる

Dr_Prasad_SCP: そうか。ユーザーたちは君には随分優しいが、それ以外の物事にはほぼ全く好意を持たない。思い当たる節は?

VioletFright: なんであんなチビの化け物どもが私を愛してるかなんて知らねーし

Dr_Prasad_SCP: 今日はここまでにしておこう。協力してくれてありがとう。

VioletFright: 人形なんか別に好きでもなんでもねーのにさ

<記録終了>

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