SCP-8773
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アイテム番号: 8773
レベル3
収容クラス:
CONSCIENTIA
副次クラス:
{$secondary-class}
撹乱クラス:
ekhi
リスククラス:
caution

担当サイト サイト管理者 研究責任者 担当部隊
サイト-403 ピエール・ダゴン博士 アラン・サルコサ博士 STF サイ-1199 "山脈の髑髏"

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コロラド州キャノンシティーにて8773-Δイベント中に目撃されたDiplodocus carnegii

特別収容プロトコル
財団全地球観測衛星は時間転移フィルターを搭載され、SCP-8773出現イベントが探知された際に財団へ警報を発します。財団エージェントはSTF サイ-1199 "山脈の髑髏"による指揮の下で現場に派遣され、可能であればアノマリーが消失するまで観測します。イベントを目撃したあらゆる市民は適切に記憶処理が施されます。

財団クローラーはSCP-8773に関連するあらゆるメディアをインターネット上で監視します。発見されたメディアは削除された上でアーカイブされ、その投稿者には記憶処理が施されます。加えて、財団により発見されたSCP-8773に関連する情報を含む物理的メディアは、サイト-403の情報保管庫内へ恒久的に収蔵されます。

8773-Oイベントが多数人に目撃され、適用されたカバーストーリーによっても異常な性質を一般大衆から隠蔽不能である場合、大量記憶処理が許可されます。

説明
SCP-8773は、2億3000万年前から6600万年前までの任意の時代に起源を持つ物体を現代へ転移・再配置する、散発的に発生する一連の時間移動イベントを構成するラムダクラスのアノマリーです。転移した物体は、当時の起源に相当する現代の位置に出現します。

転移した物体はイベントの性質に応じて数秒から約3時間まで現在に留まります。その後物体は消滅し、元の時点に回帰すると推測されます。

SCP-8773イベントは複数の異なる種類が存在し、その全てにおいて少なくとも1体の生体の転移が発生します。以下は各種イベントの一覧です。

  • 8773-Δ - 単一の生体の転移(最も多いものは翼竜、恐竜、あるいは他のアヴェメタターサリアの種)。当該生物は消失に先駆け、数分間周囲を歩き回ることが多い。
  • 8773-Ι - 複数の生体の転移。竜弓類の集団や群集である場合が多い。動物は互いに関わり合い、消失に先駆けて共に長距離を移動することも多い。8773-Ιイベントは30分から3時間までの任意の時間にわたって持続しうる。
  • 8773-Γ - 単一あるいは複数の植物の転移。転移した植物は転移中に現代の物体と置き換わる場合が多い。植物は数分から1時間までの任意の時間残留し、その後消失する。
  • 8773-Ο - 最も稀なイベントタイプ。景観全体とそこに含まれる全ての生物の転移から構成される。転移した景観は消失に至るまで、現代において相当する位置と置き換わる。単一の8773-Oイベントの間に数百体の生物が記録されており、これには初期の被子植物、球果植物、恐竜、初期の岐獣類、真盤竜類が含まれる。転移した全ての物体は数分から約1時間にわたって残留し、その後消失する。

転移した生物は現代に位置するSCP-8773イベントの観測者を滅多に察知しません。転移した生物や物体に対して干渉あるいは相互作用を試みた場合、ほぼ常時失敗に終わります(補遺8773.01を参照)。

補遺8773.01: 特筆性のあるイベント
以下は特筆性のあるSCP-8773イベントの記録の一覧です。完全な一覧は文書8773-FTDLを参照してください。
イベントの日付 イベントの種類 イベントの説明 注記
1824/2/20 8773-Δ 1頭のDacentrurus armatusがイギリスのウィルトシャー州に出現し、付近の牧草地を歩き回ったと報告された。対象は数分後に消失した。 既知の範囲内で最初のSCP-8773イベント。
1877/12/11 8773-Γ デンジソウ類のシダ植物からなる複数の大規模群集がリビアのアル・クッバに位置する公園内に出現した。シダは数分間残留し、その後消失した。 なし
1900/7/4 8773-Ι Coelophysis bauriの小規模な群れがコロラド州のリッジウェイに出現し、農家の裏の小さな草地を横切る様子が目撃された。いくつかの実体は互いに向けて明確な発声を行ったと報告されている。対象は牧草地を横切って視界から外れた。 重大なニュース報道が行われた最初のSCP-8773イベント。カバーストーリーの適用を余儀なくされた。
1963/7/1 8773-Ι Barbaridactylus grandisの集団がモロッコのアル・ジャディーダに出現した。夕日を眺めていた際に実体の大規模な群れが水平線を飛ぶ様子を目撃したと複数名が報告した。 なし
1990/8/12 8773-O 白亜紀に起源を持つ1個の大規模な陸塊が合衆国議会議事堂を含むワシントンDCの半分を一時的に置換した。転移期間中には複数頭のAstrodon johnstoniや1頭の未知の大型獣脚類を含む複数種の恐竜が目撃された.おそらくはCapitalsaurusあるいは大型ティラノサウルス科。。 陸塊とそれに関連する全ての生物は約7分後に消失した。 大量記憶処理プロトコルの使用を余儀なくされた、現時点で唯一のSCP-8773イベント。
2003/12/24 8773-Δ カナダのステーブリーでのクリスマスフェスティバル中、1頭のStyracosaurus albertensisが町の広場に出現した。その場の町民が実体に畏敬の念を抱き、実体の角や頸部のフリルを祝祭用の装飾品を施しはじめた。 Styracosaurusはこれを気に留める様子を示さず、約1時間にわたって町の広場に残留した後に消失した。 現代の人物が転移した実体と相互作用可能であった3件のSCP-8773イベントのうちの1つ。
2008/1/19 8773-Δ 1頭のAmargasaurus cazauiがアルゼンチンのマリ・メヌコの大丘陵に出現したと報告された。実体は大丘陵の上を歩き回り、夜空を長時間見つめた後に消失した。特筆すべき点として、当時はふたご座流星群が観測可能であった。 なし
2020/7/30 8773-Ι Psittacosaurus mongoliensisの幼体12頭と成体1頭がモンゴルのツェンケルに出現し、公園のトレイルカメラに記録された。集団は小さな泉に近寄り、水浴びをしながら遊ぶような行動を示した。全実体は約45分後に消失した。 なし

補遺 8773.02: 起原と性質
SCP-8773は、「ラムダクラスアノマリー」として指定されている、財団の管轄下にある数少ない時間的異常の1つです。いずれのラムダクラスアノマリーも外見上の関連性を持ちませんが、知見や証拠が未発見あるいは喪失している重要な歴史時代や一連の出来事を一般社会が認識した際に活動を開始します。

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中国の臨汾市にて、複数のShanxia tianzhenensisが8773-Iイベント中に目撃された。

ラムダクラスアノマリーの出現は、一般社会がアノマリーに関連する歴史的現象の知識を深めるきっかけとなる、単一または複数の出来事によって特異的に誘発されます。SCP-8773の場合これらの出来事とは、1815年に恐竜の遺骸に対する最初の公式な記載が行われたこと、そして1824年に上記の発見をウィリアム・バックランド教授が発表したことです。最初に記録されたSCP-8773イベントは約3時間後に発生しました。

恐竜の実在は1789年にジョバリア・カーン博士がCerasinops initiatuvusの化石化した遺骸を発見して以降、財団の前身組織により関知されていましたが、世界中の人々から認識されるにはバックランドによる発表を待たなくてはなりませんでした。当該の発見に関する知識は世界規模で急速に拡散し、その後SCP-8773イベントが急増しました。

現時点で、財団により発見・分類されたラムダクラスアノマリーは6件のみです。これらに関する記録はいかなる集団あるいは文明からもほぼ回収に至っておらず、そのような情報は現代の異常コミュニティ内に十分な知見が存在しません。ラムダクラスアノマリーの性質に関する知識を提供する唯一の記録は、紀元前11世紀に遡ります。以下は放浪者の図書館より回収された、そのような情報源の1つから抜粋された内容の複製です。

『本意でなく知らしめられし者たちに関するイクヴシェンの考察』第487頁より翻訳・抜粋

たとえ一瞬と永劫とで異なれども、全ての時には感情が宿る。学び得た知恵とは、単に時を経て得た経験と、その上に得られる反省とに過ぎない。されど、過去と我々の今との隔たりが広がり続ければ、学び得た教訓が薄れていく。それゆえに、忘却されしものは教える術を失い、後に続く者たちは苛まれることになる。

ゆえに、たとえ忘れられていなくとも、古きものが真に見過ごされる時、砂時計の底に溜まった砂がかつての出来事を時に思い出させんことを願う。そして明日の民草がそれを時間で測ろうとも、永遠で測ろうとも、過去の美しさと教訓を掴むことができるように。

これらの情報源はSCP-8773と他のラムダクラスアノマリーとの間に関連する起源が存在することを示唆しますが、その実際の機能の仕方は依然として不明です。

補遺8773.03: ハザード更新 2025/1/14
かつてより仮説として提唱されていたものの、最近になって財団のアナリストはSCP-8773イベントの直接的な視認が認識災害であることを確認しました。イベントの視認による影響の具体的詳細は現時点で十分に解明されていませんが、現在世界中の市民が数千人規模で当該の異常の影響下にあることが確認されています。また実験により、記憶処理剤の使用は認識災害効果に対して無効であることが判明しています。

SCP-8773の効果は個人の行動に何らかの形で影響を及ぼすと見られます。被影響者の間で特定のパターンは観察されておらず、数十件におよぶ個別の動作が特定されました。以下は特定された特筆すべき行動の一覧です。


= 観察された行動 A1 =


イベントの日付: 2021/7/14

観察されたイベント: コロラド州のキャノンシティに1頭のDiplodocus carnegiiが出現し、花畑を歩き回り、花のいくつかを時折摂食した。約12分後に実体は消失した。

帰結した行動: 当該イベントを目撃した複数人は数ヶ月間芝生の手入れを行わず、土着の野花やその他の複数の植物を野放しにしていた。当該人物の多くは玄関ポーチやローンチェアに腰をかけ、長時間にわたって庭を眺める様子が見られた。


= 観察された行動 A9 =


イベントの日付: 2023/4/1

観察されたイベント: Parasaurolophus walkeriの大規模群集がアルバータ州のピンチャークリークに出現し、開けた土地を約45分にわたって素早く移動した後、消失した。

帰結した行動: 唯一の民間人目撃者であるサンプソン・マシアカが、当該イベントの目撃後にアメリカ合衆国へ渡り、コロラド州マリコパ郡まで車で国を横断した。マシアカはソルトレイク周辺で3ヶ月にわたって野生のウマの群れを追跡し、また周囲の野生動物を観察して過ごした。


= 観察された行動 A17 =


イベントの日付: 2023/12/31

観察されたイベント: モンゴルのバヤンホンゴル付近で1頭のTherizinosaurus cheloniformisが目撃された。当該個体は鉤爪を用いてシダや葉をかき分け、発見したベリーや花を摂食した。実体は数分後に消失した。

帰結した行動: 実体による食餌の目撃者らは、自宅の庭に鳥の給餌台をその後数日間設置し、鳥や他の動物が給餌台から食餌する様子を観察した。

= 観察された行動 A28 =


イベントの日付: 2024/3/4

観察されたイベント: 北海にて、複数の漁船が1頭のLiopleurodon feroxを目撃した。1人は実体がブリーチング1やロブテーリング2といった浮上行動を示していることを報告した。

帰結した行動: リオプレウロドンを目撃した全ての乗組員は漁業の継続を拒否し辞職した。これが発端となり、イギリスの商業漁業における大量辞職が発生した。これに続く乱獲の減少により、北海域では鯨類・エイ類・サメ類が劇的に増加した。

= 観察された行動 A33 =


イベントの日付: 2025/1/2

観察されたイベント: Discoscapa apiculaの大群がミャンマーのナンモンに出現し、約2時間にわたって町民から観察された後消失した。

帰結した行動: イベント後、ナンモンの人口の85%が複数のハチおよびチョウの保全団体に資金を寄付した。一部の住民は庭に人工巣箱を設置する様子が観察された。

補遺8773.04: 収容効率
SCP-8773の認識災害効果による民衆へのリスク、およびSCP-8773を適切に追跡して公衆から隠蔽するために必要な資源量が膨大であることを鑑み、時間異常部門は解体部門へ連絡を取り、 マークV XATCS.シャンク・アナスタサコス恒常時間溝(Xyank Anastasakos Constant Temporal Sink)動力供給技術を搭載した時間安定化アレイの使用を申請しました。これは全地球規模で指向的時間安定性をもたらし、他の時間異常へ干渉することなくSCP-8773を完全に廃絶することを目的としました。

監督評議会に連絡を取った後、解体部門は当該の申請を承認しました。技術者が装置の青図の作図に着手しましたが、SCP-8773の研究主任であるアラン・サルコサ博士は計画の承認を要請され、これを却下しました。サルコサ博士は両部門の代表者と会談し、SCP-8773の認識災害特性のリスクに関してさらなる議論を重ねましたが、完全な時間制御を実現するにはリスク要因があまりにも多いとの見解を表明し承認を拒否しました。

サルコサ博士が合意を拒否し続けたため、解体部門と時間異常部門の責任者は計画に対する彼の権限を無効化する総指揮命令に署名しました。しかしその後サイト管理官ピエール・ダゴンがこれに対して拒否権を発動し、時間安定化計画を中止し、SCP-8773の解体命令を無効化しました。

上記の状況への公式声明を要求された際、ダゴン管理官は以下のように返答しました。

我々は忘れてはならない。先人たちを記憶に留めていられるのなら、明日はもっと輝かしいものになるだろう。

現在、ダゴン管理官とサルコサ博士および他のサイト-403職員を対象とし、認識災害汚染の可能性に関する調査が進行中です。SCP-8773の認識災害特性と可能な収容手段に関する研究も併せて継続中です。

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