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タイトル: SCP-8869 - 連関的殺人被害者
翻訳責任者: entropy1248
翻訳年: 2026
著作権者: Cathy Autumn,
FLOORBOARDS,
MisterFrown
原題: SCP-8869 - Rhizomatic Murder Victims
作成年: 2024
初訳時参照リビジョン: 17
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-8869
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SCP-8869調査風景、1967年頃
アイテム番号: SCP-8869
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 専任人工知能徴募員FLOORBOARDS.aicが、提供されたSCP-8869実例を財団管轄外の事件と分析し、相互参照を作成する任務に割り当てられています。当該AICのデータバンクには、捜査中の事件、「迷宮入り」した事件、刑事・民事の裁判において通常の手続きで解決された事件が全て含まれています。
決定的な証拠が得られた場合、直ちにSCP-8869研究チームへ報告されます。当該チームは現在サイト-433に配属されています。
説明: SCP-8869は、2024年の連邦捜査局異常事件課との情報交換の際に財団の注意を引いた、アメリカの警察における16件の報告書です。この情報交換の詳細は、4/BLUE ROSEクリアランスを有する職員のみに制限されています。
これらの記録では、1967年12月から2022年10月にかけて様々な場所で発生した、一連の無関係な未解決殺人事件について記述されています。この文書内で言及されている人物はいずれも実在しないものと見られていますが、一方で補強証拠は記述された殺人事件が報告された地域において実際に発生したことを示唆しています。
補遺 — SCP-8869実例抜粋
以下はSCP-8869ケースファイルのうち5件の概要です。SCP-8869データベース全体へのアクセスを希望する場合は、各配属先のRAISAリエゾンへ連絡してください。
ケースファイル番号: 8869-450293
日付: 2022/5/10
場所: カリフォルニア州ロサンゼルス
概要: 23:00、地元の美容師であるキャサリン・“キティ”・ウッドハウスは、1960年の人気ホラー映画『サイコ』を鑑賞した後、地元の映画館を出る。当該作品は同女性が好んでいた映画であり、公開以来37回鑑賞していたという証言が得られている。
23:04、ウッドハウスは母親のベティ・ウッドハウスから電話を受ける。2人はベティの最近の離婚について会話する。
23:11、ウッドハウスの母親の電話が切れ、通話が唐突に終了する。
23:15、ウッドハウスはセブン-イレブンのコンビニエンスストアに入り、ハリボーブランドのサワーグミベア1袋を購入する。支払いは現金で行われ、その際、店員のフランシーン・ベイツと軽く親密なやり取りを交わしていたという証言が得られている。
同女性は23:20にグミを食べながら店を出る。
23:25、ウッドハウスは立ち止まり、空になったグミベアの袋を捨てる。
23:39、ケネディ通り付近を歩いていたウッドハウスは、仮面を着けた身元不明の襲撃犯に襲われ、研ぎ澄まされた肉切り包丁で背部を3回刺される。近隣に住む電気技師のアーサー・フランクリンは、ウッドハウスの悲鳴を聞いたが単なる家庭内トラブルであると考えて介入しなかったと主張している。但し、ウッドハウスの肺には刺突によって穴が空いていたため、周辺に聞こえるほどの声量で叫ぶことは不可能だったと考えられており、フランクリンの証言は信憑性に疑念が持たれている。
ウッドハウスは地面に倒れ、襲撃犯に少なくとも4回側腹部を蹴られた。この間、ウッドハウスはポケットから携帯電話を取り出し、襲撃犯の写真を3枚撮影した。しかし、照明状況の悪さと犯行後の携帯電話の損傷により、この証拠はほぼ活用不可能となっている。この時点でウッドハウスは意識を失い、襲撃犯は胸部を少なくとも5回刺し、複数の内臓を損傷させることで同女性を殺害したと考えられている。その後、遺体には以下のような複数の損傷が加えられた。
- 顔面の皮膚の剥離。皮膚は遺体から3フィート離れた場所で発見され、およそ半分が噛み千切られていた。
- 両眼の抉出。
- 右手人差し指および右手小指の切断。これらは犯行現場から西に7ブロック離れたゴミ箱の中から発見された。
- 詳細不明の映画のDVDコピーを咽喉へ押し込まれた形跡。咽喉を通過する途中で破損し、重度の裂傷を与えた。
- 肉切り包丁による胸部のさらなる切開。左腎臓が摘出されており、現在も発見されていない。
- 下腹部の「ここが彼女の死んだ場所」という文言の刻み込み。
その夜の間、ウッドハウスの母親は複数回電話をかけるが、応答はない。
遺体は翌日07:32、通勤中の地元住民により、乾いた血液と秋の落ち葉に覆われた状態で発見された。身元はウッドハウスの家主であるシーラム・ナイトによって確認された。襲撃犯は発見されなかった。
重要な相互参照: 女性被害者、第五教会、夜間、皮剥ぎ、ナイフ、単独犯、身元不明殺人犯、外科、美容師、幽霊、映画、ロサンゼルス、食人
ケースファイル番号: 8869-300812
日付: 2020/7/12
場所: カリフォルニア州サンタモニカ
概要: 02:00、サンタモニカ州立ビーチで1隻のトロール船が座礁する。船は老朽化しており、約90kgのEntosphenus tridentatus(ミツバヤツメ)が13個の木箱に分けられ、甲板上で散乱した状態になっていた。
02:45、緊急隊が到着し状況確認を開始する。救急救命士2名と警察官4名が船に乗り込む。02:55、甲板下の船長室に入った際、アメリカ人のアニメーター兼声優であるジャスティン・ロイランドの遺体が発見される。
ロイランドの遺体は内外が完全に逆転しており、腱・眼球・骨格系は全て取り除かれていた。血液は遺体から完全に排出されていた。
左手には携帯電話が握られており、写真アプリ内で動画ファイルが開かれていた。
動画は被害者自身が記録したものとみられ、夜間の砂漠で撮影されていた。6台のピックアップトラックが焚き火を囲むように円形に配置されていた。映像内には複数の人物が存在するが詳細は判別できない。酩酊状態のロイランドは、画面外の女性と2016年の選挙についてやり取りを交わす。同男性は不意によろめき、立っていたピックアップトラックの荷台リフト上から落下する。同男性が立ち上がると1人になっており、6台のピックアップトラック、焚き火、他の人物は全て消失している。遠くから遠吠えが聞こえる。同男性はその場所に近づき、Canis lupus(カリフォルニアハイイロオオカミ)の大規模な群れと遭遇する。群れは同男性を取り囲み、典型的な捕食行動を開始する。ロイランドが引き倒された後(この際に携帯電話が砂山に落ちる)、音声から群れによる攻撃と捕食が行われたものと思われる。
動画のメタデータは、ネバダ州で06:00に撮影されたことを示している。
重要な相互参照: 男性被害者、著名人、夜間、宗教的、儀式的、動物関与、身元不明殺人犯、海岸、幽霊、テレビ、サンタモニカ、性的、起源不明物体、漁業事故
ケースファイル番号: 8869-238321
日付: 2020/10/21
場所: カリフォルニア州オークランド
概要: 12:30、サウスウエスト航空のパイロットであるエリカ・ネイラーは594便を問題なく着陸させる。乗客187名が徐々に機体を降りはじめた。12:52、機内には航空会社のスタッフのみが残る。
12:55、ネイラーは腹痛を訴えながら機体を離れる。前のフライト中、同女性の様子はぎこちなく、普段より大人しかったという証言が得られている。生きている姿を確認されたのはこれが最後であった。
13:06、同女性が予定されていた次のフライトに現れないことで乗務員が不在に気付いた。13:12、13:33、13:41に複数の乗務員がネイラーへ電話したが応答はなかった。13:46、捜索が開始された。
14:45、ネイラーはターミナル27Fにある女子トイレの施錠された個室内で死亡しているのを発見された。床には深い引っ掻き傷が7本確認された。原因は不明。壁には同女性の口紅が塗りつけられており、その中には少なくとも2人の身元不明人物の血液が混ざっていた。
その後、死因は頸部の絞扼による窒息死と断定された。ハンドバッグ内の物品から、ネイラーが自殺を試みる途中で妨害されたものと推測された。ネイラーは同僚から極めて陽気な人物として知られ、同僚パイロットのデイヴィッド・ゴールドマンとの婚約直後であったため、自殺の理由は不明である。同女性の表情は強い恐怖を示していた。遺体に創傷はなかった。
ネイラーの殺害時前後にターミナル27Fの女子トイレにいた複数の参考人は、同女性がトイレへ入るところは見ておらず、また何らかの争う物音も聞いていないと強く主張した。事件に関連する複数の書類を文書整理時の事故で紛失したことにより、同人らの氏名は記録に残されていない。
後に、オークランド国際空港内にいた複数の旅行者が、「逆さの飛行機」が空へ墜落するのを目撃したと証言した。意味は不明。
重要な相互参照: 女性被害者、航空、窒息、身元不明殺人犯、悪魔崇拝、リゼルグ酸ジエチルアミド、絞扼、空港、乗り物、昼間、パラノイア、幽霊、オークランド
ケースファイル番号: 8869-332042
日付: 1986/12/1
場所: カリフォルニア州ヒールズバーグ
概要: 08:25、私立探偵のステラ・ボーモントとスタンリー・ボーモントの近隣住民が、ボーモント夫妻のアパートから異臭がすることに気付く。臭いは「墓場の土」と腐敗した肉に似ていると表現される。近隣住民の1人であるジェイコブ・フィッツパトリックは管理人のマリヤ・コロンボへ苦情を入れるため電話をかける。2人は短時間通話し、コロンボは早朝の電話に文句を述べるが、ボーモント夫妻を訪問し苦情を伝えることに同意する。
08:45、コロンボはボーモントのアパートを訪れドアを何度もノックする。ドアは施錠されており、応答はない。
08:52、ドアの向こうからボーモント夫妻のくぐもった声が聞こえたが、管理人の声には返答しなかった。後にアナログテープレコーダーによる録音であったことが判明した。録音はその日の遅くに損傷しており、内容は不明である。誰もいないアパート内でどのようにレコーダーが再生されたかは判明していない。
09:04、コロンボは警察へ通報し、09:16に警察官が到着する。
09:23、リビングの中央で咽喉を切られたボーモント夫妻が発見される。2人は正装をしており、後の調査でその衣装は1992年の結婚式で着用したものであることが判明した。
検死により、死亡時刻は約5日前であることが判明した。また、唇と手が黒い糸で乱雑に縫い合わされていたことが明らかになった。死因は失血死であると断定された。
スタンリーに強迫的な執着心を抱いてることが知られていたため、隣人のロバート・カートライト2世が一時的に容疑者となったが、ある証拠品が何らかの理由で使用不能となったため釈放された。
重要な相互参照: 死霊術、複数被害者、身元不明殺人犯、芸術的、幽霊、結婚式、昼間、シチュエーションコメディー、ナイフ、執着、ヒールズバーグ、男性被害者、女性被害者、性的、Are-We-Cool-Yet
ケースファイル番号: 8869-544278
日付: 1994/3/5
場所: カリフォルニア州サンルイスオビスポ群
概要: 13:25、ディアブロ・キャニオン原子力発電所の警備担当者であるサンドラ・スターリングは、発電所の監視員から連絡を受け、核廃棄物処理設備付近に不審者がいると警告される。13:27、同女性は調査のため現場へ向かう。この際、監視員に対しよくある不法侵入ではないかと述べ、侵入者は頻繁に発電所を訪れる抗議活動家の1人だろうと推測する。
13:31、スターリングが廃棄物処理設備に向かう途中で監視員から再度連絡があり、侵入者が別の不審者によって処理設備へ投げ込まれ、襲撃犯は即座にカメラの範囲外へ消えたと報告される。スターリングは速度を上げ、監視員に地元の警察・消防・救急へ応援を要請するように指示する。同女性は武器を構える。
13:36、スターリングは廃棄物処理設備に到着するが、廃棄物上に侵入者はおらず、襲撃犯も見つからない。同女性は警備員に連絡を取り、応援が向かっていることを聞いて安堵する。同女性はそのまま武器を手にした状態で現場を調査する。
13:42、最初の応援が現場に到着する。
14:09、廃棄物から侵入者の遺体が無事に回収され、地元の病院へ移送するため救急隊員に引き渡される。
インシデントの性質を鑑み、遺体は放射能汚染のため数週間隔離された。
その後の検死では被害者の身元を特定できず、身元不明女性に分類されたままの状態となった。遺体の調査により、身体には多数の刺創と裂傷が確認された。監視カメラの映像では、廃棄物に落ちる前の被害者にこれらの創傷は存在しておらず、また落下後に受傷した可能性も低い。特筆すべき点として、遺体は急性放射線症候群の兆候を示していなかった。
重要な相互参照: 女性被害者、原子力、身元不明殺人犯、昼間、幽霊、サンルイスオビスポ郡、起源不明創傷、起源不明物体
補遺 – インシデント-2024/5/2-SCP-8869
2024/5/2、カリフォルニア州████████北部の警察管区で、中性的な低い声で「殺人犯が逃走中です」と告げてから切る電話が何度もかかってきました。
発信源はポランスキー・アートハウス・シネマの廃墟であると突き止められ、5名のフィールドエージェントからなるチームが派遣されました。
装備調達上の問題により、チームには探索記録用としてアナログテープレコーダー1台のみが支給されました。残念ながらこの装置は探索中に紛失しており、目撃証言からは以下の特筆すべき情報のみが収集されています。
- 映画館のスタッフは全員、適切な制服を着用したプラスチック製マネキンであった。
- 男子トイレ内で、身元不明の女性遺体3体が軽度の腐敗状態で発見された。床には内臓がこびりついていた。遺体の創傷はケースファイル-8869-450293との関連を示唆していた。
- 支配人室の壁は、周辺地域で発生した未解決殺人事件に関する新聞の切り抜きや手書きのメモで覆われていた。
- 建物内にある上映室の1部屋から音が聞こえ、チームは調査のため移動した。上映室では、1967年の失われた映画『Voyeurism窃視症』と思われる映像が流されていた。
- チームは約3〜5分間その映画を視聴した後、異常な方法により自身らの車両が停められている位置へ転送された。その後、チームはサイト-433へ帰還することを選択した。
2027/12/07現在、SCP-8869調査チームは予算委員会により新たな発見の欠如を理由として解散させられています。研究活動は行われません。
『Voyeurism』(1967)のスチル写真


