SCP-891
評価: +7+x

アイテム番号: SCP-891

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-891の周囲1kmには緩衝地帯を設置して下さい。財団は桃果樹園を装いSCP-891を購入しています。財団エージェントは、市民がSCP-891内に進入する事を阻止して下さい。無許可進入防止の為に、周囲は10mのフェンスで囲まれています。SCP-891敷地内で発見された侵入者は捕縛され、クラスA記憶喪失処置の後に解放されます。いかなる植物もSCP-891内で育てる際には、レベル4以上職員の許可を必要とします。リンゴの木については、決してSCP-891内で育てられる事はありません。この事により、糞便によってSCP-891内にリンゴの種子を齎す可能性がある全ての動物を、SCP-891内に進入させないよう防止して下さい。風、鳥類、その他自然現象による堆積の結果、SCP-891内で発芽した全ての植物は、即座に消却処分されます。

説明: SCP-891はカルフォルニア州█████に位置する畑です。SCP-891の寸法は1km × 0.5kmです。SCP-891に植られる食用果実を実らせるあらゆる植物は、気候要求条件に関わらず成長する事が出来ます。SCP-891内に植えられた植物は、中程度に成長が加速され、成長に要求する水と日光が異常に減少します。SCP-891内で産する果実は、平均よりも大きく、「美味しそう」と言われました。SCP-891の果実内の化学分析の結果、魅力を感じる肌合い、味、香りに関係する成分が異常に高く含まれている事が判明しました。財団はSCP-891土壌の植物増進作用を無力化する事を試みましたが、失敗に終わりました。SCP-891を加塩しても効果はありませんでした。しかしながら、一度加塩した土壌をSCP-891敷地から取り除くと、予測されるように、その土壌には植物増進作用はありませんでした。

リンゴを除く、いかなるSCP-891で成長した果実を摂取すると、摂取者の内臓が消耗します。検屍の結果、内臓損傷と、摂取者が齧った果実の齧られた形状が一致する事が判明しました。たいていの被験者は、始め齧りだした時から果実を消費し続け、「美味しい」と主張します。被験者は内臓の広範な損傷によって通常生じる痛みに気付かず、結果として、果実とは対照的に、内臓を消耗し続けます。第三、第四齧りの後に、通常被験者は内臓出血及び外傷によって死亡します。それでも、目標となった臓器が致命的でない場合、生存し続ける事もあります。カット、スライス、料理済みでも、果実の効果を打ち消す事は出来ません。

SCP-891内で育てたリンゴの消費は[データ削除済]を引き起こします。何故リンゴのみがこの効果を生ずるのかは不明ですが、リンゴの消費が反[データ削除済]を引き起こすと仮定されています。[データ削除済]の最初にして最後の例は、██名の財団職員の犠牲となりました。█名は、[データ削除済]を収容しようと試みた際の、一様な第三度熱傷の後に死亡。█名のエージェントは直接している隣接域から消失。財団の追跡装置は正確な位置を指し示す事が出来ませんでした。[データ削除済]はSCPオブジェクトととして未だ分類されていませんが、これの性質は実施されている封じ込めを阻害するかもしれません。

補遺-891A: カルフォルニア州█████に於ける異常な数の行方不明者報告が財団に送られた際より、SCP-891が財団の興味を惹きました。全行方不明者は██████████・ストロベリー・ファーム(SCP-891と命名される以前の名称)を最後に見学していました。警察及び政府調査隊が72時間以上帰還しなかったことが、近隣都市███ ███に配置されていた財団職員の警戒を促しました。やがて、財団スタッフは農場オーナー██████ ██を捕縛しました。███邸の調査で[データ削除済]が判明し、███の精神診断は臨床的精神異常であると診断しました。███はその後終了済み。SCP-891を奪還した当初は、リンゴの木は見つかりませんでした。███夫人も[データ削除済]について知らなかった可能性があります。SCP-891を財団が取得して以来、███ヶの種子がSCP-891内に自然堆積していますが、これらの自然堆積の75%はリンゴの種子の堆積でした。この自然にしては不釣り合いなリンゴの種子の個数が、SCP-891による影響なのか、単なる不運なのか定かではありません。財団のSCP-891にリンゴの種子を堆積させる糞便を阻止する努力にも関わらず、リンゴの苗木が準一定の割合で芽を出す事が報告されています。これらの種子がいかにしてSCP-891内に蒔かれるのか不明です。ユークリッドへの再分類は却下されました。[データ削除済]の性質によって、高速応答性組織の恒久施設をSCP-891周囲に設置する事が検討されています。

補遺-891B: ███邸で発見された文章の分析の結果、███の人間不信、偏執病の病歴が明らかになりました。特定の記述が(特筆すべきは███直筆では無い)初期のSCP-891の設計図であるように見受けられました。財団は設計者を発見する努力を続けています。設計図余白に書かれたた███のメモは、███が設計図の内容を殆ど理解していなかった事を示しています。サクランボ、桃、キイチゴとブルーベリー・フルーツケーキの為のレシピが███邸キッチンで発見されました。███邸裏庭からは死体が発見されています。内臓は識別不可能なまでに粉砕されていました。

補遺-891C: ████ / ██ / █ 、SCP-891で育てられた果実と同様の特性を示す果実の一団が、████のスーパーマーケットに配達されました。保安上の[データ削除済]によって引き起こされた物と信じられていますが、[データ削除済]であるか不明です。幸いにもリンゴは配達されませんでした。全ての目撃者にはクラスB記憶喪失処置を施し、犠牲者はガス漏れによるものとしました。財団調査隊が、植物の出所特定のために進行中です。

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