SCP-8962
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ゼンパーオーパー

アイテム番号: SCP-8962

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: その立地と知名度を勘案し、SCP-8962は一般公開公演のために開放された状態に保たれます。機動部隊パイ-1 (“シティ・スリッカーズ”) がSCP-8962を監視し、要注意諸団体による異常性への干渉を捕捉、傍受します。この取り組みには、異常現象との関与の有無を確認する目的での、あらゆる音楽家と技術スタッフに対する経歴調査が含まれます。

SCP-8962が一部または完全に破壊された場合、ドレスデン市議会及びザクセン州議会に所属する財団との連絡担当者は、再建・改修計画を公表し、作業が直ちに開始される旨を明記します。機動部隊プサイ-7 (“リフォーム屋”) が現地の建設業者を装い、SCP-8962の自己修復の証拠を隠蔽します。

説明: SCP-8962はドイツのドレスデン市、エルベ川河畔に位置するドレスデン州立歌劇場、通称“ゼンパーオーパー”です。SCP-8962は、その手段が一般的か異常かを問わず、恒久的な損傷や破壊を被ることがありません。損傷すると、SCP-8962は自己修復を開始し、時間経過とともに建造物の外観を本来の状態へと復元します。歴史的証拠に基づくと、この自己修復作用は時間遡行の要素を帯びている可能性があり、結果としてSCP-8962は建造以前を含むあらゆる時代を通して存在してきたと考えられています。

SCP-8962は財団が注視する様々な要注意団体が関わる超常現象の発生地です。これらの現象の幾つかは、SCP-8962の破壊、もしくは破壊未遂を伴うものでした。SCP-8962は異常活動を惹起または集中させる結節点であると推測されています。

ゼンパーオーパーの歴史:

日付 関連する出来事
1838 建築家 ゴットフリート・ゼンパーがSCP-8962の設計図を完成させる。ゼンパーの著書 “建築の四要素” によると、この建造物は古典様式、ルネサンス様式、バロック様式を融合させたものである。
1841年4月12日 SCP-8962の建設が完了する。ゼンパーオーパーは、その建築と公演の両面において、ヨーロッパ全土で高い評価を博する。
1842年10月20日 SCP-8962でリヒャルト・ワーグナーのオペラ “リエンツィ” の初演が開催される。
1843年-1845年 SCP-8962でリヒャルト・ワーグナーのオペラ “さまよえるオランダ人” 及び “タンホイザー”の初演が開催される。
1849年5月3日 ゴットフリート・ゼンパーはドイツ共和主義運動に加わり、ドレスデンでの蜂起を主導する。反乱がプロイセン軍によって鎮圧された時、ゼンパーはドレスデンからの逃亡を余儀なくされ、二度と帰国しなかった。
1869年9月21日 SCP-8962は原因不明の大規模火災で焼失する。
1878年2月2日 SCP-8962は完全に再建され、再び開館する。
1945年2月13日 連合軍のドレスデン爆撃でSCP-8962が破壊され、焼け焦げた瓦礫のみが残される。
1985年2月13日 SCP-8962は完全に再建され、再び開館する。
2002年8月16日 SCP-8962はエルベ川の氾濫で深刻な浸水被害を被る。財団は潜在的な異常性を察知する。
2002年11月9日 SCP-8962は完全に修復され、再び開館する。修復費用の出所は特定されていない。財団はゼンパーオーパーをSCP-8962に指定し、建造物の管理権を掌握する。

補足資料:

警告- 補足資料の中に不正なファイル形式が検出されました。細心の注意を払って読み進めてください。


“財団職員はドイツのドレスデンまでSCP-353を追跡しました。彼らはSCP-353がそこでマールブルグ病への感染に成功し、[データ削除済]で拡散した事実を明らかにしました。SCP-353は最終的に物理的手段で鎮圧され、最小限の犠牲によって財団の管理下に置かれました。”

作戦後報告

1. コードネーム: オペレーション・イーグル・アロー

2. 実行日: 2002年8月16日、0800時 – 1300時

3. 場所: ドイツ、ドレスデン、ゼンパーオーパー歌劇場 (グリッド 33UVS██████████)

4. 部隊編成: MTF ベータ-7 (“マズ帽子店ハッターズ”) が、MTF パイ-1 (“シティ・スリッカーズ”) の2分隊から支援を受けて実行。MTF ベータ-7隊長 レーマンが作戦指揮を担当し、サイト-06-3の欧州司令部が監督を務めた。

5. 状況説明: 本作戦のターゲット (PoI-353) は1996年、ヨハネスブルグの複数の病院が、エボラウィルス罹患者への無許可の面会者を報告した際に特定された。その後数年にわたり、アフリカ諸国における細菌性・ウィルス性感染症の流行期に、PoI-353の不審な行動に関する追加情報が得られた。

2002年半ば、財団の対人諜報ヒューミントは、PoI-353が異常な改変を施したウィルス及び細菌のサンプル (マールブルグウィルスを含む) をロシア国立ウィルス学・生物工学研究センターに売却する手配をしていることを突き止め、彼女についての完全な情報の取得に成功した。エージェントらは、PoI-353のブルンジからドイツへ、更にドレスデンへの移動を追跡し、取引の場所がゼンパーオーパーであることを割り出した。

6. 作戦構想: MTF パイ-1 第1分隊は、ターゲットをドレスデン市内の宿泊先ホテルから取引場所まで追跡する。MTF パイ-1 第2分隊及びMTF ベータ-7 第2~第4分隊は、半径50mの封鎖線を設け、可能な限り民間人をその区域から退避させ、生物災害防止措置を講じる。

PoI-353の取引相手が特定され次第、MTF ベータ-7 第1分隊はターゲット及び取引相手を拘束し、現場での細菌やウィルスの散布を阻止する。取引相手が武装している場合や、民間警備部隊が介入を試みた場合は、MTF パイ-1 第1分隊が支援にあたる。

7. 実行状況: 本作戦はエルベ川の氾濫によってあらゆる側面に深刻な支障をきたした。ドレスデンの広範囲から民間人が避難した結果、両MTFの存在は著しく目立ち、至近距離での監視や尾行が困難となった。ベータ-7 第3及び第4分隊の渡河は遅延し、時間内に作戦地点に到着できなかった。パイ-1 第1分隊は0715時に作戦中止を要請したが、司令部はこれを却下した。

残りのMTFエージェントらは0800時に監視地点に到着した。パイ-1 第2分隊が現地の救急隊員を装って民間人に避難を呼びかけつつ、PoI-353が宿泊中のホテルへの視界を確保できる建物内に進入した。ターゲットはホテル内で小さなバッグに荷物を詰めているのが確認された。

0946時、PoI-353はバッグを持ってホテルを退出し、ゼンパーオーパー方面へと歩き始めた。MTF各分隊は標準的な市街地尾行手段を用い、パイ-1 第2分隊は先回りして可能な限り民間人を避難させた。ベータ-7 第3及び第4分隊の到着遅延により、完全な生物災害対策は確立されないままだった。

1014時、PoI-353はエルベ川沿いの劇場広場テアタープラッツに到着した。広場は部分的に冠水しており、水深は足首に届くほどだった。避難が進んでいたため、周辺には民間人がほとんど残っておらず、MTFエージェントらは発見を避けるために広場の外周に陣取った。PoI-353はゼンパーオーパーの正面入口の外で待機していた。

1034時、2人の男性 (ターゲットW及びターゲットX) が劇場広場に北西の角から入り、PoI-353に接近した。ターゲットWはGRU-P工作員と特定されており、ターゲットXはロシア国立ウィルス学・生物工学研究センター職員の疑いがある。男性らはPoI-353との短い会話を交わしたが、パイ-1の陣地変更により、会話の内容は監視機器に記録されなかった。約3分後、PoI-353はターゲットXにバッグを手渡した。

パイ-1分隊長はこの時点でエージェントらに突入を命じた。MTFの陣地変更や、遮蔽となる民間人の不在により、ターゲットXは広場に進入したエージェントらに気付き、ターゲットWに警告した。

ターゲットWは異常な投射兵器を発砲し、パイ-1 第1分隊とベータ-7 第1分隊は防御態勢を取るために後退した。ターゲットXはバッグを掴み、広場の西側へと走り去った。PoI-353は広場に溜まった水の中に唾を吐き、ゼンパーオーパーに進入した。

約2分間にわたる連続射撃の後、ターゲットWはパイ-1 第2分隊のエージェントらによって射殺された。ベータ-7 第2分隊のエージェントらがターゲットXの追跡に派遣されたが、ターゲットXは発見されなかった。

ベータ-7 第1分隊は、PoI-353を追って、一部浸水したゼンパーオーパーに進入した。分隊が捜索のために散開した際、PoI-353がエージェント ラートブルフを襲撃し、彼女の口と顔に複数回キスして逃走した。エージェント ラートブルフは突然の失明と四肢の痛みを報告した。エージェント スペンサーに発見された時、エージェント ラートブルフは動脈瘤を起こしており、その場で死亡した。残りのベータ-7エージェントらに対し、PoI-353への接近には厳重な注意を払うよう指示が下された。

ゼンパーオーパーの外にいたパイ-1各分隊は、湿疹、皮膚潰瘍、方向感覚の喪失、脱力感などの急性体調不良を訴えた。現地に到着したベータ-7 第3分隊は、現場の水との皮膚接触が原因である可能性が高いと特定し、影響を受けたエージェント全員を乾いた場所へ移動させた。ベータ-7のエージェントらは広場内の汚染水の収容を試みたが、これによってゼンパーオーパー内のベータ-7 第1分隊を支援できなくなった。

PoI-353は追跡するエージェントらに向かって血液を振りまいたため、エージェントらは自給式呼吸器を装着するために行動を遅らせた。その間、PoI-353は溜まった水を急いで飲む様子を見せた。エージェントらが接近すると、PoI-353は異常なコレラ菌で洪水全体を汚染し、大量の民間人を殺傷するつもりだと宣言した。

この時、ゼンパーオーパー内にいたベータ-7のエージェントらは、大きな鐘の音が聞こえると報告した (これは建造物の外部では聞こえなかった) 。ロビーの浸水は自然に引き、PoI-353は飲み水を確保できず、従って異常な細菌を拡散することも不可能になった。更にPoI-353は深刻な脱水症状を示し、痙攣発作を起こし始めた。エージェントらはPoI-353を拘束し、搬送のために防護服を着せたうえで回収ポイント・デルタへと移動した。

8. 結果: 当初の作戦目標は達成されなかった。PoI-353は未知の物質 (マールブルグウィルスの異常変異株と推定される) をロシア政府のエージェントに引き渡すことに成功した。PoI-353の確保及び収容は達成されたが、その過程でMTFエージェント1人と敵対勢力1人を含む計17人の犠牲者が出た。

エージェント ラートブルフは、突発性の第三期梅毒を引き起こす梅毒トレポネーマ (Treponema pallidum) の異常株によって死亡したことが判明した。劇場広場の浸水箇所からは、感染力と病原性の強い緑膿菌 (Pseudomonas aeruginosa) の変種が検出された。PoI-353の血液には強毒性の化膿レンサ球菌 (Streptococcus pyogenes) が、消化器系には過去に知られていないコレラ菌 (Vibrio cholerae) の変種が検出された。全ての異常微生物は現場での収容に成功した。

MTF ベータ-7による異常疾患の脅威への対処は、PoI-353が異常なコレラ菌株を民間人に拡散し損ねたことで大いに円滑化した。これはゼンパーオーパーのロビー内における浸水が自然に解消されたのが唯一の要因であり、この現象はまだ十分に解明されていない。調査が進行中である。


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