SCP-897
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アイテム番号: SCP-897

オブジェクトクラス: Safe (旧 Euclid)

特別収容プロトコル: SCP-897は施設の全てのレベル0エリアへの全アクセスを許可されています。SCP-897は物理的に任意の方法(直接あるいは間接的に)で有害な可能性があるあらゆる活動に従事しません。また、毎日包括的な健康診断を受けることが必要です。SCP-897がいずれかの臓器不全の危険性があることが判明した場合、復元するために独房へ収容し、Dクラスの人員が供給されるべきです。

説明: SCP-897は年齢不定で、身長、体重、身体構造、人種および性別が可変であり、事実上不死身です。SCP-897は █████████ ███████と名乗るエストニア人で、19██年にレヴァル(現タリン)で住宅火災で70歳で亡くなったと記録されています。これが本当だとしたら、SCP-897は███歳になります。

SCP-897の重要臓器のひとつ以上が(通常は外傷や疾患関連傷害の結果として、時には年齢関連の消耗の結果として)危険に晒された場合、臓器はテレポーテーションによって、最も近くにいる人間と(それが健康であれば)交換されます。これはSCP-897を延命させますが、交換された対象者は犠牲になります。(交換プロセスの██%は致死的で、残りの██%でも非常に衰弱させられます)

MRIスキャンと医療検査では、移植された臓器は(遺伝子的な差に関係なく)シームレスにSCP-897の本体と統合され通常通り機能していることを示しています。SCP-897は、少なくとも異なる███人(██人の財団職員を含む)からのDNAを有することが判明しました。オリジナルの部分は体重の█%ほど残っていると推定されます。なぜその免疫システム(それ自体が複数回交換されている)が移植された組織に拒否反応を示さないのかは判明していません。

SCP-897は、200█年の春アラスカのデナリ国立公園で、2週間の間に3人のハイカーが類似した極めて異常な状況下で死亡していたことが報告された時に、財団によって発見されました。最初のハイカーは、地上にいるにもかかわらず溺れていたかのようでした。検視官の報告書では、彼女の肺が水で満たされていただけでなく、彼女の体の大きさに比べて異常に大きく、胸郭の内部に納まらなかったために、破裂し出血したようでした。第二のハイカーは、[データ削除済]でした。第三のハイカーは、彼の骨格(彼の頚椎を含む)のいくつかのものが自然に挫傷したように見えました、3番目のハイカーは墜落死したようでした。そのエリアを偵察するために機動部隊が派遣され、SCP-897(最近荒野に住み始めたという)と█人の死傷者が発見されました。SCP-897は川に身投げしたこと、ハイイログマの母熊によって[データ削除済]されたこと、第三のハイカーと一致する形で崖から飛び降りたことを報告しました。

不本意に多数の死を引き起こすストレスにより、SCP-897は非常に精神的に不安定で、自発的でなく、また財団にあまり協力的ではありません。その状態は拘束されて以来、実質悪化していました。SCP-897は任意の機会に自傷を繰り返し、██人の財団職員がこのために死傷しました。その自傷がフラストレーションによるものか、財団への悪意によるものかはわかっていません。

補遺: 2011年10月█日、SCP-897はあっさりと財団の管理から脱走しました。ラスムッセン博士がインタビューを試みるためにSCP-897の個室へ入ったとき、SCP-897はその拘束を破って[データ削除済]し、自らの顔、目、鼻、肌、歯のほとんどを破壊し、ラスムッセン博士のものと交換しました。ラスムッセン博士はすぐに死亡したと考えられます。SCP-897はラスムッセン博士になりすまし、施設を顔パスしました。

ラスムッセン博士の遺体が発見され、SCP-897を回収するためにエージェント████が派遣されました。19時間後、SCP-897はエージェント████の記憶と人格を持った状態で戻ってきました。エージェント████はSCP-897を追跡する際、██████の町へ近づくのを阻止しようとし、誤ってSCP-897の頭を撃ち抜き、即座に脳の交換が始まりました。エージェント████の体はすぐに巨大な脳の損傷が原因で死亡しました。オリジナルのSCP-897の精神はこの過程で失われました。今SCP-897の身体が完全に交換されたという(オリジナルの部分がもはや技術的に存在しないという意味で)事実は、SCP-897が個人由来の能力ではなく、局所的抽象的な異常な事象であると何人かの研究者は理論付けました。エージェント████は精神的に安定しており、財団に協力していく意向を示しているので、SCP-897はSafeに格下げされました。

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