SCP-8998

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現在SCP-8998が居住するアパート。

アイテム番号: SCP-8998

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-8998あるいはSCP-8998-1の直接収容は実行不可能であり、許可されません。その代わり、プロトコルはSCP-8998が好む居住場所(SCP-8998-1のアパート)に留めるという間接収容に焦点を当てています。SCP-8998の監視、敵対的襲撃の防止、実体が生み出した情報的矛盾の隠蔽のため、静止任務部隊オミクロン-61("ドラゴンウォッチャーズ")が結成されました。このアノマリーが静置された場合、それによる現実変化はたいていヴェールプロトコルを破らないものであるため、部分的に自己収容状態であると見なされています。

SCP-8998の調査や管理は制限的であるもののSCP-8998-1の協力によって可能であり、たいていさまざまな民間当局を装うことで遂行されています。記憶処理剤は効果がなく、使用できません。SCP-8998-1に特異な行動を疑われないよう、また両者に脅威と見なされるような行動を取らないよう注意が必要です。

セキュリティーの懸念のため、SCP-8998の物理的形態に関する情報はレベル4以上のクリアランスに制限されています。(補遺8998-2を参照)

説明: SCP-8998は1体の最上級多能性実体です。ただし、この種の実体としては極めてまれな性質をいくつか示している一方で、通常と同等の広範囲な異常影響力を示しています。

この実体の観測により、自身やSCP-8998-1の周辺が危険や特異な環境であると見なした際にのみ、まれに能力が現れることが判明しています。これを発見したメカニズムは不明確ですが、実験データからはこの実体の脅威察知は不意を付けないことが示唆されています。

研究者らは、SCP-8998は自身の異常能力を認知していないか、あるいは完全に認知しているもののそのような活動を極限環境時にのみ意図的に制限しているものと仮説立てています。これは他の文書化された最上級多能性実体のふるまい──しばしば崇拝者の獲得、超常アーティファクトの作成、特定の結果に至ることへの干渉などを行う──と対照的です。むしろ、その主関心は自身とSCP-8998-1が健やかにいることであるように思われます。

他の特異な性質としては、SCP-8998は概念平面上にカノニカルな形態を有しておらず、むしろ物理的形態しか有さない唯一の最上級実体であるということが挙げられます。しかし、病気や暴力といった物理的実体に影響を与える通常の苦痛は上述の防御機構によって過去遡及的に無力化されます。このため、SCP-8998とSCP-8998-1は実質的に不死であると考えられています。

SCP-8998は基準的な知能を示しているものの、人間言語の理解を欠いているか全く意思疎通を取ろうとしていません。SCP-8998-1も同様にSCP-8998と直接会話できないものの、SCP-8998との友情を感じていると報告しています。SCP-8998-1とのインタビューや(秘密裏の監視装置による)SCP-8998とSCP-8998-1の相互作用の研究は、実体のふるまいを理解するのに有用であると判明しています。

SCP-8998-1は███の█████に住む20代半ばの通常のヒト女性です。SCP-8998を除くと彼女は一人で生活しています。彼女はオブジェクトの異常性質を完全に認知しておらず、その実体自身やそれとの交流が多少なり特異であるとは考えていません。行動分析からは、SCP-8998とSCP-8998-1は常に仲がいいわけではないものの、愛情や信頼の固い絆を共有しており、他方の存在に積極的な反応をすることが示唆されています。移植された財団職員によってこの絆を置換する試みは失敗しています。

補遺8998-1: 回収された文書

財団エージェントらはGoI活動の疑いのある建物を襲撃し、異常研究収容設備のある広大ながらも完全に放棄された施設を発見しました。この施設から回収された文書がSCP-8998の発見につながりました。日付が最も新しいファイルが以下に添付されています(財団により編集済)。

脅威存在データベースエントリ

脅威ID:

KTE-1105-Ex Machina-Ochre "虚ろ神"

認可レスポンスレベル:
4 (重度脅威)

概要:
脅威実体は現在[データ編集済 4/8998]の姿を取っている。他の形態を有していないことは確認されており、粛清が容易となっている。GOC女教皇は、脅威実体は理由は不明ながら自主的に神格圏から離れたと述べた。

粛清:
敵対的かつ非常に危険であると推測される。しかしながら、能力は現在の形態では弱体化している可能性がある。報復を避けるため、ロックオンから15ミリ秒で確実かつ完全に殺害しなければならない。

排撃班9022 "算術師" および2586 "真の無神論者" は目標領域に進入する。配置計画に従い複数のグループに分割する。第2分隊は市民らを避難させ、第1および第3分隊は建物に進入し脅威実体および被影響人物を粛清する。第4分隊は建物外部から制圧射撃を行う。全職員は「信仰殺し」弾およびX802弱化エネルギー兵器を装備する。

作戦失敗時は当該地点に航空支援により20発のL3マーク2奇跡術爆弾で爆撃する。推定死亡半径は4.7キロメートルである。

SCP-8998が現在のアパートで発見された際、超常兵器、通常兵器、強制進入やGoIの存在の形跡の証拠は発見されませんでした。

加えて、財団は「世界オカルト連合」という名の団体を認知していません。回収されたデータを信じれば、この団体は国際連合に後援された強力な正常性機関であり、財団の総軍事力と同等かそれ以上の戦闘力を有していたものと思われます。さらなる調査が進行中です。

補遺8998-2: SCP-8998の物理的形態説明

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