Info
タイトル: SCP-9148 - テレキル銃
翻訳責任者: C-Dives
翻訳年: 2025
著作権者: GreenWolf,
Anorrack,
LordStonefish
原題: SCP-9148 - The Telekill Gun
作成年: 2025
初訳時参照リビジョン: 13
元記事リンク: ソース
アイテム番号: SCP-9148
オブジェクトクラス: Thaumiel
Level 1/9148
Confidential
特別収容プロトコル
SCP-9148。
使用されていない時、SCP-9148はサイト-157の高度保安アーティファクト保管庫に収容されます。
監督評議会は、SCP-9148の運用を承認する権限を、サイト-157管理官 マイアミ・ヴェンチュラ、解析部門長 サイモン・ピエトリカウ、監督者5の3名から成る、特別設置ad hocのSCP-9148標的選定委員会に委任しています。SCP-9148のあらゆる使用申請は、審査および承認のため、標的選定委員会に提出されなければなりません。却下された申請は30日間再提出できません。
説明
SCP-9148はソビエト連邦の参謀本部情報総局・精神工学部局 (GRU-P) が1970年代に暗殺目的で開発した超常兵器の試作品です。この装置は外見上、拳銃に類似しますが、発射体ではなく念動力によって対象を殺害します。
SCP-9148の核となっているのは未知の金属合金製の円筒であり、その組成はプロメテウス研究所が開発した“テレキル”合金と類似します。この円筒はベリリウム青銅で被覆され、長さ約1mの銅線がきつく巻き付けられています。銅線はシリンダーと乾燥したネズミの脳の前頭葉を接続しています。装置全体はソビエト製のA343電池で作動します。
引鉄を引くと、SCP-9148は射程距離185m、強度1.7ナノニュートンの念動力バーストを放出します。この出力は即時の肉体的危害を加えるには不十分です。代わりに、SCP-9148は神経組織を標的とし、タンパク質のミスフォールドを引き起こすことによって、被害者を致死性家族性不眠症に似たプリオン病に罹患させます。ごく少数の例外を除いて、SCP-9148の被害者は1年以内に死亡します。
SCP-9148は実用性こそあったものの、ソビエト連邦による運用は限定的なものに留まり、追加の複製は制作されませんでした。これは、兵器本来の目的に対して、標的が死に至るまでの間隔が長すぎたためだと考えられています。また、複数の勢力がSCP-9148の複製を幾度も試みていますが、例外なく失敗しており、その製造プロセスが大量生産を不可能にするほど複雑であったことを示唆しています。
1991年、KGB特殊現象部門 (DSC) が離反した際、SCP-9148は彼らが持ち逃げした大量のソ連製超常兵器の中に含まれていました。元DSC要員らは、ヨーロッパ共同オカルトベンチャーの副長官 アレックス・ペシェクや、ロシア連邦国家院議員のドミトリー・アントーノヴィッチ・ヴォルコゴーノフなど、彼らの非合法活動の妨げとなる重要人物の排除にSCP-9148を使用していました。
SCP-9148は1997年、GRU-Pと財団の合同襲撃作戦において、他数点の超常兵器と共に回収されました。この作戦に参加した機動部隊エージェントのうち3名が、SCP-9148の作用と思われるプリオン病を発症し、後日死亡しました。
標的選定委員会記録 — 特筆すべき提言
収容当初、SCP-9148は暫定的にSafeと分類されていました。しかしながら、標的を自然死に見せかけつつ痕跡を残さずに殺害する機能の有用性を踏まえて、SCP-9148はThaumielオブジェクトに再分類され、ヴェール維持作戦における運用が承認されました。倫理委員会勧告 99-フォックスグローヴ に基づき、Thaumielオブジェクトの致死的な配備にはクリアランスL4以上の職員3人以上から成る委員会の承認が必要です。この目的のため、SCP-9148標的選定委員会が設置されました。
以下に添付されているのは、SCP-9148の運用提言に関する標的選定委員会の記録です。特に注目すべき提言のみが抜粋されています。
運用提言
| 日付: | 2001-10-10 |
|---|---|
| 標的: | バートラム・ロウルズ |
| 理由: | プロメテウス研究所の元・研究員であり、固有兵器の動作原理に関する知識の売却を試みている。 |
| ステータス: | 承認 |
標的はSCP-9148の使用から2日後、無関係の車両衝突事故で死亡した。ペンタグラムの関与が疑われるものの、証明されていない。
運用提言
| 日付: | 2003-11-08 |
|---|---|
| 標的: | ジェームズ・ブラウン |
| 理由: | ソウル及びファンク音楽の発展において重要な位置を占める著名なアメリカ人ミュージシャン、歌手、レコードプロデューサー。また、非異常な法的問題の結果として [編集済] である。 |
| ステータス: | 承認 |
標的はSCP-9148の使用から約3年後の2006年12月25日に死亡した。致死性不眠症を発症したにも拘らず (糖尿病及び前立腺癌として偽装) 、標的は過酷な公演スケジュールを維持していた。内部調査によると、この攻撃の結果として、アメリカの大衆音楽は - 提言された最良のシナリオに沿った場合 - 今後15年間にわたってメロディー多様性が衰退し続けると見込まれている。
運用提言
| 日付: | 2005-05-01 |
|---|---|
| 標的: | ラリー・F・ウォーカー |
| 理由: | 標的はカナダ国オンタリオ州サドバリー出身の保険査定員であり、一見すると異常性は無いが、低位神格実体と一致するエーテル反応を示す。収容やあからさまな手段での終了処分を試みた場合、未発見の現実改変能力を誘発し、ヴェールに損害が及ぶ可能性がある。 |
| ステータス: | 承認 |
標的はSCP-9148の使用から5ヶ月後に死亡した。標的の死後のエーテル反応はベースライン人類と一致した。標的の子供3人は現在、潜在的な異常性を監視するための長期観察下にある。
運用提言
| 日付: | 2006-08-01 |
|---|---|
| 標的: | フィデル・カストロ |
| 理由: | SCP-8352の収容試行に対する継続的な抵抗。 |
| ステータス: | 却下 |
リスクと報酬の計算上、SCP-9148の使用は推奨されない。標的は財団の存在を認知しており、従来及び異常な攻撃の双方に対する高い防備体制を確立していることが実証済みである - 財団や他組織による過去の暗殺試行は全て失敗に終わっている。また、標的はSCP-8352の収容に対して最小限の脅威しか及ぼさない。
運用提言
| 日付: | 2011-04-01 |
|---|---|
| 標的: | ギデオン・スタージス |
| 理由: | 標的はマナによる慈善財団の理事であり、カオス・インサージェンシー及び蛇の手の一部構成員との繋がりが疑われている。標的は過去複数回、人道的理由と称してヴェール・プロトコルに違反している。標的には低位の肉体再生能力があるため、従来の終了手段は信頼性に欠ける。 |
| ステータス: | 承認 |
標的はSCP-9148の使用から9ヶ月後に死亡した。対象は肉体再生能力を活用して定期的に自らの血液や臓器を寄付していたため、致死性不眠症で死に至る前に100人以上が二次感染した。この巻き添え被害は許容範囲内と判断された。審議の結果、監督評議会は二次被害者らに対する賠償金の支払いを拒否した。
運用提言
| 日付: | 2012-12-13 |
|---|---|
| 標的: | 世界オカルト連合事務次長 D.C.アル・フィーネ |
| 理由: | 標的は財団の活動継続に対し、単独で最大の脅威となっている。新たな事務次長の選出に伴う混乱は、財団が活動の規模と範囲を拡大する好機となるだろう。 |
| ステータス: | 却下 |
標的選定委員会はこの提言に次のようにコメントした: “ 絶対に許さんからな。 ”Absolutely the fuck not.
運用提言
| 日付: | 2015-11-12 |
|---|---|
| 標的: | ルー・チャン |
| 理由: | 標的は中国浙江省杭州市に本拠を置き、ウイグル族の奴隷労働や大規模な違法乱獲で物議を醸している巨大農漁業コングロマリット “浙江エンブレムノース株式会社” の経営者である。標的は妄想型・自己愛型人格障害を示す現実改変能力者である。標的は他者を娯楽目的で操り、潜在的な競合他社を妨害する目的で能力を繰り返し行使している。標的は影響範囲に持ち込まれる従来型の兵器を動作不能にする。 |
| ステータス: | 承認 |
SCP-9148は標的に対して成功裏に使用された。プリオン病の発症は、標的が既に有していた精神障害を悪化させ、現実改変能力を著しく不安定にした。標的はGOCの排撃班4321 (“ブラックスワン・ハイポセシス”) によって実験的超常兵器で終了された。巻き添え被害と民間死傷者の全容は不明だが、資産損害とGOCが生存者に支払った賠償金の総額は3億ドル近くに上ると推定される。ガラパゴス諸島近海におけるジンベエザメの個体数は依然として着実に減少し続けている。
運用提言
| 日付: | 2019-05-01 |
|---|---|
| 標的: | アイリス・ダーク |
| 理由: | 対象はマーシャル・カーター&ダーク社の経営権を掌握して以来、その収益性を桁違いに引き上げ、同社の事業が正常性に対して呈する脅威を劇的に増大させている。 |
| ステータス: | 承認 |
標的はSCP-9148で狙撃された瞬間、SCP-9148を携行していたエージェントとアイコンタクトを交わした。当該エージェントは後に致死性不眠症で死亡した。標的は現在も存命である。標的が有すると思しき免疫性についての調査が進行中。現在の主流理論は、マーシャル・カーター&ダーク社のCEOに就任して以来、対象はもはや人間ではないというものである。対象をエーテル観測した結果、彼女のオーラはベースライン人類よりもニューヨーク証券取引所に近いことが確認されている。
運用提言
| 日付: | 2021-02-28 |
|---|---|
| 標的: | SCP-008-A137 |
| 理由: | SCP-008は異常なプリオン感染症であり、競合するプリオン感染症によって無力化できる可能性がある。 |
| ステータス: | 承認 |
SCP-9148はSCP-008感染者に対して使用された。数ヶ月後、標的はSCP-008感染の兆候を全く見せず、正常なバイタルサインを示すようになった。SCP-008とSCP-9148の予期せぬ相互作用は、SCP-008の影響を逆転させつつも、SCP-9148の致死的なプリオン感染症をもたらさなかったようである。SCP-9148が誘発するプリオンは、他のプリオンに対して敵対的なミスフォールディング抑止特性を持つらしく、それによって双方のプリオン感染症が無力化されたと見られる。SCP-9148によるSCP-008無力化は成功したが、速度が遅すぎるため、実用化には及ばないと判断された。
運用提言
| 日付: | 2022-03-30 |
|---|---|
| 標的: | SCP-008-A137 |
| 理由: | SCP-9148によって治癒した元SCP-008感染者が、その後もSCP-9148に対して免疫を持つかを試験する。 |
| ステータス: | 承認 |
標的はSCP-9148の使用から6ヶ月後に致死性不眠症で死亡した。
運用提言
| 日付: | 2024-07-14 |
|---|---|
| 標的: | メーガン・マケイン |
| 理由: | 標的は最近アメリカ合衆国大統領候補に指名された。アトランティス人が合衆国大統領に就任することは看過できない。 |
| ステータス: | 却下 |
アメリカ合衆国に対する全ての作戦は現在中止されている。


