SCP-925
評価: +6+x

アイテム番号: SCP-925

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-925の個体は個別に、標準的な5m×5mのスチール製の独房に収容します。日に2回、用意された棒を使用してドアスロットから独房へ285gの様々な菌類を押し込みます。

SCP-925個体を移送する職員は、レベルD危険物装備の下にスチールメッシュ製のスーツを着用します。レベル0以上の職員が上述の装備をせずにSCP-925と物理的接触を行った場合には、クラスB記憶処理が施され、別のプロジェクトへ転任させられます。クラスD職員は終了させられます。

説明: 物理的には、SCP-925個体は人間の男性とほぼ同一です。精神的には、協力しているSCP-925は高機能自閉症と同等の振る舞いを見せます。

個体と接触した職員は、それが”普通であるが動作が遅く、酔っ払っているか障害があるような行動をする”と報告しています。これは個体が意図的に行っていることのようであり、このようにすることで周りの環境から退けられ、被害者となるものに近づくことを可能にしていると考えられています。

SCP-925個体は真に雌雄同体であるようです。収容されている個体は生殖を拒否しており、また野生の状態においても未だその行動は観測されていません。

SCP-925個体が人間と物理的接触を行なうと、被害者は段々と個体に対して共感的になっていきます。もし物理的接触が3~5分以上維持されると、影響を受けた人間は個体に対して完全に献身的な態度を取るようになります。

個体が10人から30人ほどの崇拝者を集めると、彼らを遠く人里離れた場所へ連れて行きます。グループと交流したり止めようとしたりする試みには暴力で対応されます。

グループが到着すると、崇拝者たちは下へ向かって掘り始めます。それは始めは小さな穴ですが、グループがより深く掘り進めていくに連れて次第に洞窟へと広がっていきます。洞窟が完成すると、崇拝者たちは肥料として使用することの出来る素材を求めて周囲のエリアを探索します。そして生きるために必要最小限しか食べずに、洞窟の中でマッシュルームを育てます。疲れや栄養不良により死亡した崇拝者もまた肥料として使用されます。作物の刈入れ準備ができる度に、SCP-925はそのマッシュルームを腹いっぱいに詰め込みます。

ほとんどの崇拝者たちが死ぬまで酷使されると個体は洞窟を離れ、以前の数のおよそ2倍の崇拝者を集めて戻ってきます。新たな崇拝者たちを使用して追加の洞窟を建設し、それぞれの洞窟でさらにマッシュルームを育てます。このプロセスが崇拝者の大部分が死亡する度に行われます。

現在までに13個体が収容されており、SCP-925-1からSCP-925-13と呼ばれています。個体は北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アジアおよびアフリカで捕獲されています。これらの個体は全て人口密集地から30マイル以内のところで発見されました。それぞれの個体は20から30ほどの洞窟を持つ巨大な洞窟システムの中で生活していました。

補遺: テスト01
SCP-925-D-1はSCP-925の行動と、それによる効果を消す方法があることを教えられました。

SCP-925-D-1には前置きのインタビューが行われ、その後SCP-925と15秒間接触させられました。2回目のインタビューが行われ、次にSCP-925と5分間接触させられました。回収された後、3回目の最後のインタビューが行われました。

前置きのインタビュー

██████博士: SCP-925についてどう思いますか?
SCP-925-D-1: 俺にはあいつは分からないな。めちゃくちゃな野郎みたいじゃないか。
██████博士: それの行動のうちどの部分が最も嫌なところですか?
SCP-925-D-1: 嫌なところ?無視しようとしたって、死ぬまで働かされるところじゃないか。
██████博士: 何かそれについて生産的であったり立派であったりすることは見つけましたか?
SCP-925-D-1: 立派なところ?人に無理やり穴を掘らせて、死んだらそいつの上でクソを育ててるだけだろ。一体全体何を言いたいんだ?
██████博士: いいえ、何でもありません。テストの準備をして下さい。何か負の効果があった場合に備えて我々は近くに立っています。

SCP-925-D-1はSCP-925-7のドアの前に立たされました。食事スロットが開き、少しするとSCP-925-7の腕が伸びSCP-925-D-1の左足に触れました。接触の間、SCP-925-D-1の表情は緊張感のあるものから満足そうなものへと変化しました。15秒後、SCP-925-D-1は押し戻されました。

接触後のインタビュー

██████博士: 気分はどうですか?
SCP-925-D-1: とても良い気分だ。そっちはどうだい?
██████博士: 良い気分です。SCP-925についてどう思いますか?
SCP-925-D-1: えぇと…分からないな。ただ俺達みたいになろうとしている、かな?
██████博士: それの行動の中で嫌に思う部分はありますか?
SCP-925-D-1: 俺は彼らが偉大だとかなんだとかは言えないが、でも痛みを起こすようなものじゃないな。
██████博士: 何か彼らの中に立派だと思うところがありましたか?
SCP-925-D-1: 立派なところは分からない。ただ俺達がするみたいに互いに殺しあったりはしない。なあ、俺は前あんたが言っていた治療を受ける必要があるのか?
██████博士: あなたは大丈夫なようです。次のテストの間も我々は近くに立っています。

SCP-925-D-1は再びドアの前に立たされ、食事スロットが開けられました。SCP-925-7の腕が即座に滑り出て、SCP-925-D-1の足の上に置かれました。接触の間、SCP-925-D-1の表情は満足そうなものからぼんやりとした目つきへと変わりました。5分後、彼はドアから離されました。

接触後のインタビュー

██████博士: 気分はどうですか?
SCP-925-D-1: 俺は偉大だ。
██████博士: SCP-925についてどう思いますか?
SCP-925-D-1: 彼らは偉大だ。
██████博士: SCP-925について何か嫌に思うところはありますか?
SCP-925-D-1: 無い!

SCP-925-D-1は机をひっくり返し、██████博士へと近づきました。博士は部屋から逃げました。インタビューはSCP-925-D-1が従順になるまで延期されました。インタビューは2名の警備員がいる状態で再開されました。

██████博士: 何かSCP-925の中に立派だと思うところがありましたか?
SCP-925-D-1: 彼らは我々に目的を与える。
██████博士: 目的とは何ですか?
SCP-925-D-1: 彼らは我々に目的を与える。
██████博士: あなたは以前お伝えした治療を受けたいと思いますか?
SCP-925-D-1: いえ結構!
██████博士: よく分かりました。最後までありがとうございました。あなたを独房へ案内します。
SCP-925-D-1: 彼から離れるのか?
██████博士: そうです。
SCP-925-D-1: *不明瞭な声で叫ぶ*

SCP-925-D-1は██████博士に向かって笑い、警備員の███████████に殺害される前に博士との距離をほとんど詰めました。

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