アイテム番号: SCP-929
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-929は現在、クロウタドリの雛の姿を保っています。SCP-929は4×4mの密閉ガラス製チャンバーに収容します。このチャンバーにはSCP-929と共に、その“親”の生物を一緒に収容します。SCP-929には毎日、栄養チャート929-1に従って給餌を行ってください。 (事案929-1参照)
SCP-929は現在、収容の難しさを最小限に抑えるため、若魚期のCarassius auratus auratus(キンギョ)の姿を保っています。SCP-929は3×3mのガラス水槽に、対象が“親”と見做している金魚と共に収容されます。
この中央水槽は4つの小水槽に囲まれており、各小型水槽には1匹ずつ金魚が入っています。これは“親”金魚が死んだとき、SCP-929が研究監督スタッフではなく周囲の金魚のどれかを、新たな“親”と見做すようにするための措置です。
SCP-929には少なくとも1日2回、栄養チャート929-2に従って給餌を行ってください。SCP-929に対して脅すような動き(ガラスを叩く、水槽を揺らすなど)をしてはいけません。
説明: SCP-929は、他の生物種と一致するように自身の外観と生態を急速に変化させる能力を有しており、従って身長・体重・種族が幅広く変異する実体です。ある生物からおよそ3m以内の領域に入ると、SCP-929はその生物を自らの“親”と見做し、急速に変身します。SCP-929は常に当該生物種の若い個体の姿を取り、“親”生物が死亡するか、SCP-929に対する敵対行為が行われるまでその姿のままです。
敵対行為が行われた場合、SCP-929の顔と頭蓋骨は分割されて外側に開きます。その後、開いた空隙から、模倣生物の臓器の組成物に似通った見た目の巻き髭が数多く飛び出します。これらを使用し、SCP-929は締め付け・打撃・鞭打ちによる敵対者の排除を行います。敵対者が死亡、もしくは他の手段で排除された後、SCP-929は新たな“親”の生物を探し始めます。
SCP-929は“親”と見做した生物に精神的影響を及ぼします。親はSCP-929を自分の子孫であると信じ込み、SCP-929の存在に関する非常に詳細な記憶を“思い出し”ます。この効果の減退バージョンがSCP-929の周囲の生物に作用し、SCP-929は親生物の真の子孫であるという感覚を引き起こします。しかしながら、この減退バージョンの効果は若干の注意とSCP-929の性質に関する事前知識があれば克服が可能です。
事案929-1: ████/██/██、SCP-929の親生物が給餌中に、以前の挙動とは一致しない手法で研究員を攻撃しました。事案中にSCP-929が収容違反を試みた結果、保安職員2名が死亡し、█████博士が負傷しました。親生物と収容プロトコルは、SCP-929をより管理しやすくするために変更されました。