クレジット
タイトル: SCP-9333 - リッチ・ウィッチ・フリッチ・トライアル
翻訳責任者: Witherite
翻訳年: 2025
原題/リンク: SCP-9333 - Rich Witch Flitch Trials
著作権者: Zyn
作成年: 2025
初訳時参照リビジョン: rev.4
█████████城跡。財団が保護下に置くSCP-9333発現場所の一つ。
アイテム番号: SCP-9333
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-9333発現と関連する場所の守護を確実にするため、民間の「城郭保全協会Society for the Preservation of Castles」なる財団フロントが設立されました。土地の維持や偽情報流布活動といった任務のためにSCP-9333プロジェクトには専用資金が割り当てられました。現時点で財団は、この儀式に一貫して使用されていることが確認されている2地点の情報を委託されています。現地の異常コミュニティとの現在の協定では、さらなる地点へのアクセスを許されるかどうかは現在の責務を果たしているかどうかにかかっています。
SCP-9333に割り当てられた財団職員は、蛇の手なる要注意団体の現地の仲間と密接なコミュニケーションを維持します。うるう年の間は、過去から現在にかけてのフリッチ原告カップルおよびその裁判の結果のリストが管理され、ひと月ごとに更新されます。さらなる文書化やSCP-9333に関する情報の更新は、このファイルを含め、このアノマリーの公式記録に追加する前に蛇の手の仲間がレビュー、承認しなければなりません。
説明: SCP-9333は、13世紀にイングランドはエセックスの田舎町リトル・ダンモウで始まった「脇腹肉ベーコンの慣習」の異常な変種です。英国や(かつて)アメリカ合衆国で実施される非異常の慣習は、結婚カップルが儀式的陪審員に2人が1年間結婚を後悔していないことを納得させることで構成されます。それに成功した原告は特定の「フリッチの誓い」を述べ、フリッチ脇腹肉ベーコンが与えられます(このため「フリッチ裁判」という名前)。現代ではさらに開かれたイベントも伴い、それには行列や伝統の衣装、成功した申立人が村の周りを椅子で運ばれることが含まれます。
SCP-9333を引き起こす儀式は、次の点でダンモウの慣習と異なります。
- SCP-9333は、人間の居住地で開催されるのではなく、建造後最低7世紀経つ城や城様建造物1の付近の森林地帯でのみ発現する。
- SCP-9333裁判は、カップルの両者と陪審員でない証人3名が儀式に適した場所にいる限り、うるう年のいつでも実施可能である。
- 原告を審理する陪審員は7名で構成され、7名全員は地元の異常コミュニティで高い地位のメンバーである。
- SCP-9333はイベントの最後に慣習のフリッチの誓いを述べるのではなく、最初に結婚した両者が誓いの一部2を述べることで開始する。
- 成功した原告はベーコン塊を受け取るのではなく、よりどりみどりな高価な食用キノコ3が活発に成長している大きなフリッチ木板を受け取る。
補遺SCP-9333-1: SCP-9333がかつて開催されていた歴史的地点の保全のために財団が介入したところ、蛇の手の大使はSCP-9333に割り当てられた研究員が異常コミュニティ出身の3名のインタビュー対象との非公式インタビューを行うことを許可しました。この速やかなセッションは、SCP-9333保護者が慣習の背景をよりよく理解することの助けとなるべく開催されました。
インタビュー対象は全員少なくとも1度はSCP-9333裁判を経験したことがあると確認され、また、3名とも、自分の回答を何らかの形でリアルタイムで記録するのではなく、インタビュー終了後に記憶から書き起こす場合にのみ証言を行うことに同意しました。この条件のため、インタビューのそれぞれの質問をするため別々のインタビュアーが割り当てられ、インタビュー対象全員の回答はそれぞれのインタビュアーが想起して手ずから記録されました。
インタビュアー1: 裁判でフリッチを求めることに成功したことがありますか?
回答者SCP-9333-A: 育てば三度行きて受け、それよりのちに行くはなし。若き世代の番なれば。
回答者SCP-9333-B: ない。
回答者SCP-9333-C: 1回だけ。どっちもまた行こうと望んでいたんだけどね。君たちが関わってきたんだから、また望みができたってことでいいんだな?インタビュアー2: 初めてのフリッチ裁判を共にしたパートナーとまだ結婚していますか?
回答者SCP-9333-A: 結ばれ続け、至福なり。我思うには日頃より。
回答者SCP-9333-B: いや。
回答者SCP-9333-C: [笑う] ありがたいことに、そうさ!インタビュアー3: 裁判を経験して何か学んだことがあると思いますか?
回答者SCP-9333-A: 三度受ければ素晴らしきことをば述べる陪審員。生涯分け合う覚悟をば、彼ら数にて太鼓判。身体、精霊の生まれるに、二つを分ける違いなし。我ら暮しの和なれるは、ここに一つの欠けもなし。されど死の日が来たるまで。
回答者SCP-9333-B: 散らかったものを片付ければ富が舞い込んでくると。私のスペースを尊重するパートナーが必要だ。そんなのがいるならな。
回答者SCP-9333-C: 親戚はこの裁判を「裕福魔女のフリッチ裁判リッチ・ウィッチ・フリッチ・トライアル」と呼んでいた。ハ! 最近の参加者のほとんどは魔女でもないし、裕福でもないって知ったよ! まあ、他所ではやたら才あるお母さま方とかおばあさま方はまだまだたくさんいるんだけどな。フリッチを受け取ったとき、妻がどれほど安心したかは言葉では言い表せない。陪審員が却下したらすぐに別れるカップルがいるのは知ってるか? 失敗すればするほど、愛は色あせる、魔法が色あせるとささやく声が増えるんだ。インタビュアー4: フリッチ裁判は保全されるべきだと思いますか?
回答者SCP-9333-A: 現状維持は望みかな、されど消えても悲しからず。我が納得はこの先の改まるかに懸かるかな。
回答者SCP-9333-B: 1年間愛することができると他人に証明するのは義務なのか? かつては高い地位の裁判だけの慣習だった。庶民がフリッチ陪審員の審理を受けるのはいまだに難しい。より有意義な絆を褒め称える方法はいくつもある。
回答者SCP-9333-C: 長い愛を喜ぶ慣習を永らえさせるべきでない理由があるか?インタビュアー5: なぜパートナーとともに裁判に参加することを選択しましたか?
回答者SCP-9333-A: その感覚を知るために、あるいは楽しむためだけに、最後は終わりと言うために。ときに宜なる星の位置、ときにさんざな星の位置。それが愛なり。
回答者SCP-9333-B: マザーが望んだことだ。
回答者SCP-9333-C: 挑戦しない理由があるか? フリッチを受け取る側だけじゃなく、与えるほうもそうだ。この世界は大きく変わっていて、愛を失わないかではなくそもそも愛せるかどうかが大事になってきている。それでもフリッチは配られる。仮にたった1本の木とたった1つの城だけになったとしても。数千年経っても、どこかで誰かが、陪審員席に座ってさらに愛の物語を聞くことを願って待っている。
補遺SCP-9333-2: 伝統的に、SCP-9333裁判は異常コミュニティにおける高い地位の人物や大きな富を有する人物、著名な功績を有する人物が経験していたものの、近年の報告からは、パートナーのうち片方か双方がそのような人物と親戚関係にないにもかかわらずキノコのフリッチを求めることに成功するカップルの数が増加していることが示唆されています。このため、SCP-9333儀式を保全すべく、財団は蛇の手に研究員のフリッチ裁判への参加を認めるよう請願しました。
最終的に、財団が指定した3組のカップルおよびその証人が、裁判の年ごとに既知のSCP-9333保護地点に参加する許可が認められました。しかしながら、その場の職員の大多数が審理する陪審員を物理的に見ることができない4ことが、選出されたパートナーと証人の注目を集めました。このようなケースでは、フリッチが与えられた際においても、賞与されたキノコの金銭的価値はSCP-9333陪審員の全メンバーを認知できるカップルと比べてはるかに低かった5ことが示されています。
SCP-9333研究チームは、SCP-9333の開催に出席者を送る招待状を維持すべく、裁判の適合性を決定する質問表を改訂し続けます。
補遺SCP-9333-3: 成功したカップルに与えられたキノコのフリッチを原告に全て与えるか、分析のため研究チームに明け渡すかはいまだに公式には決定されていません。現時点で、SCP-9333チームはこの問題をケースバイケースで対応しています。









