アイテム番号: SCP-938
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-938はバイオ収容所兼研究サイト-6バイオ収容所兼研究サイト-7のゼロ番コンデンサバンクに収容されます。このバンクは427,500個のEPCOS B4345コンデンサで構成され、ゼロ番収容倉庫の内部に維持されます。ゼロ番収容倉庫の内部の床や壁、天井は、5cmの厚さのビニール絶縁とともに、鉄骨の入っていない強力コンクリートで構築します。倉庫は電子配線や電子システムを欠いていなければなりません。明かりは近隣の建築物から地下を通じて敷かれた光ファイバーケーブルを用いて供給されます。光ファイバーケーブルやその被覆に伝導性があってはなりません。ゼロ番収容倉庫は最低でも近隣の建築物から50mは離されます。
キャパシタ収容ラックは、倉庫の備え付け床排水溝の上に設置します。SCP-938を含んでいるコンデンサは、見た目には濃縮に似ている方法で赤黒い液体を漏らすようようです。その液体は[編集済]の血であると識別されました。これは通常のことであり、SCP-938の収容違反が発生したサインではありません。ゼロ番収容倉庫の床排水口が詰まっておらず、この血がその下に位置するコンデンサに干渉していないことを確実にする注意事項が守られている限り、この現象は無視することができます。この現象が収まったら、サイト司令部に対し即座に収容違反の可能性があることを報告します。
倉庫とゼロ番コンデンサバンクの両方は毎週、2名のクリアランスレベル2の研究員と最低でも1名のクリアランスレベル3のセキュリティ職員に監視された4名のクラスD職員により調査されなければならず、さもなければ、直後に20km範囲内において雷を伴った嵐が発生します。事前にレベル4研究員の承認を得ない限り、ゼロ番収容倉庫に電子デバイスを持ち込んではなりません。ペースメーカーや金属インプラントを埋め込んでいる職員はこの施設へのアクセスが認められません。調査職員は完全な光源及び電源喪失に対する予防策として、二次的な化学ライトを携帯することが推奨されます。
説明: SCP-938は捕食性の電気的存在です。これは中程度の雷嵐に伴う程度の大きさの電位として存在しているようです。電力供給網の中へ侵入すると、SCP-938は通常監視のために占拠する建築物を1つ選択します。電力供給網の中にいる間は休止状態にあり、唯一のSCP-938の存在を示すものは電磁界に精度よく反応するデバイスの異常な数値だけです。
SCP-938は雷嵐がその現在位置のおよそ5km圏内へ入ると活動的になります。この期間の行動は、建物内にいる人間の注意を惹くために電子デバイスへの干渉を行うこと(下記参照)に特徴づけられます。影響を受けたデバイスと接触しようとした人間は感電死します。2件を除いた全ての事例において、これは即座に全ての神経インパルスが停止する結果となりました。残りの2件の事例では、被害者の心臓のみが停止しました。両名とも蘇生に成功しましたが、SCP-938の攻撃の結果とされる長期の有害効果を経験しました。さらなる情報は補遺11-16-1987を参照して下さい。
そのすぐ後に、SCP-938は光となり大気の中へ戻り、高速に電位を放出して自由状態へ戻っていきます。SCP-938は少なくとも1回、2度の1人でいる人間の注意を惹こうとした(成功した)試みの後、その居住者や訪問者の注意を惹こうとせずに占拠している建物から出て行ったことがあります。
SCP-938の周囲における高精度電磁界測定器の解析は、異常で人間の神経活動と一致する非常に局所的に強い変動を示唆します。控え目な推定では明確な神経パターンの下限を約100,000と置きます。隔離に成功した12パターンの内5つは平均的な意識的思考を行なうレベルであり、4つは通常よりも活動的なレベルであり、残りの3つはステージN3のノンレム睡眠と一致しました。
定期的に、SCP-938はある人間に定着します。それらの人間はSCP-938-Aと呼ばれます。収容が実現可能となる前、SCP-938は36年11ヶ月6日もの間、目標が自然死するまでその1人の目標を追跡していたと記録されています。SCP-938がある人間に対して定着することの正確な特性は不明です。20件の記録の中の19件では、SCP-938-AはPTSDやパラノイド精神分裂病、多くの重度恐怖症などを含む、ストレスやパラノイアに関する多くの疾患に苦しんだと記録されています。これらの疾患はSCP-938の近接範囲にいたことにより引き起こされるものであり、SCP-938がその目標を決定するための基準ではない可能性が高いものです(補遺04-13-1979を参照して下さい)。
SCP-938の収容履歴はここで見ることができます。
補遺09-29-1944: セントエルモの火として一般によく知られている電気現象は、SCP-938に攻撃の直接経路を与えます。SCP-938-A [編集済] SCP-938。財団セキュリティ職員派遣隊 [編集済] 重度の日焼けと恒久的な失明に苦しみました。█名が結果により生じた感染症で死亡しました。
補遺04-13-1979: MTFシータ9の数名がSCP-938の近接にいる間にかすかな幻覚と漠然とした不安感を感じたと報告しています。最も頻繁に報告された幻覚は、明かりが不十分な場所から、光沢のある赤い1目の不規則な塊が見ていたと言うものでうす。明かりが不十分な場所には、職員の影や葉、そして極僅かですが夜空などが含まれます。エージェント・███████は一度その現象を星と間違えたと述べています。これは現在のところ憂慮すべき事であるとは考えられていません。
- 注02-22-1990: SCP-938収容場所の定期検査及び保全に責任のある職員が、MTFシータ9の報告に関する知識が無いにもかかわらず、ゼロ番コンデンサバンクの周囲にて同様の幻覚を経験しました。保全職員は多くの場合、コンデンサの間に目の塊がいたと報告しています。
補遺03-11-1987: SCP-938に局所的な天候パターンを変える能力があるかどうかを決定する目的で行われた、SCP-938の収容場所から周囲3000kmの天候パターンの統計的観測は、結論が出ないまま終わりました。
補遺11-16-1987: SCP-938からの両方の生還者が苦しんだ有害効果は、非常に広範囲に渡る記憶の消失と、両方の生還者の態度や性格の劇的な変化です。その後の評価では、両名とも永続的な個性喪失2および現実感喪失3を経験したと述べています。研究職員は医学的、精神的な評価を要求することが可能です。