アイテム番号: SCP-950
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-950は十分に照明して一角にビデオカメラを設置した部屋に保管し、独立した発電機に接続した状態にします。
SCP-950の動作完了後に取り出された物は厳重な注意をもって扱う必要があります。Dクラス職員以外の者が洗濯物やそれらが入った籠を扱う際は、殺菌した手袋と医療用マスクを着用しなければなりません。取り出された物品は全てSCP-950試験指導者の指示に基づいて調査し写真を撮ります。その後は、試験指導者からの指示がない限り、取り出された物品は全て焼却することになっています。
自分の洗濯物を提供したいと申し出た者に対してはまず厳重な吟味を行い、さらにその提出した品物を試験室に入れさせる前に検査しなければなりません。
説明: SCP-950はGE社製[編集済み]シリーズの衣類乾燥機で、黒で塗装されています。全ての構成要素は同シリーズの通常の製品と一致しましたが、GEがこれらのシリーズで黒色のものを生産したことはありません。
機械を動かすと、どのような設定であっても、機械の中の衣類は通常の回転乾燥行程に入ります。しかし、決められた動作サイクルの半ばまで行くと、中のものが変化あるいは完全な消失を起こし始めます。動作サイクルが終了し、扉を開けると、中に入っているものは元々入れたものとは全く異なる一連の衣類になっています。衣類以外のものを入れた場合も同じ行程を受け、同様に衣類へと変化します。機械が空の時は、動作サイクルは通常通り進行し、何の変化も起りません。
全ての試験において、結果として生じた衣類は当初入れられた衣類の持ち主が見たことのないものであることが示されました。同様に、ほぼ全てのケースにおいて、取り出された物は投入した物よりもかなり汚れており、多くはしみだらけになっています。人間及び他の動物によるあらゆる種類の体液が様々な衣類から検出されており、エボラや[抹消]を含む伝染性のウィルスが付着していたものもありました。時には裂かれたり切られたりしたものが見つかっており、それらの傷は様々な種類の武器によって付けられたものと一致します。
取り出された物品の多くからDNAサンプルが採取されています。サンプルのうちいくつかは犯罪や疾病の犠牲者のものと一致しましたが、多くは現在は健康であるが一時的な怪我や病気に苦しんだことがある人のものと一致しています。DNAの40%は動物のもの、あるいはこれまでにいかなるデータベースにも登録されていない人間のものです。3つの物品から新種の昆虫の潰れた残骸が発見されました。一点からは地球上の既知の生物ではない[データ抹消]。
補遺: 取り出された衣類の状態をより詳細に説明するため、試験結果の抜粋を3点追加します。写真及び更なる試験の完全な記録は文書950-ガンマを参照してください。
試験 950-ガンマ-06
日付: 2009年5月12日
投入した物品のリスト:
- Dクラス用標準制服5着、事前に洗濯乾燥済み
- Lサイズの民生用スポーツジャケット1着
- 白無地の足首丈靴下6足、軽く使用して未洗濯
- 下着6組、洗いたてで濡れたまま
使用した設定:回転乾燥、60分、「色物」
取り出された物品のリスト:
- 女性向けの白のタンクトップ1着、腹部に小さなナイフ傷と乾いた血のしみ
- 黒いスポーツ用靴下の片方、丸まっており乾いた唾液のしみ
- 子供サイズのパジャマのズボン1着、左足の外側が引き裂かれている
- Mサイズの男性用下着2組、█████および█████ ██████が付着
試験 950-ガンマ-09
日付: 2009年8月27日
投入した物品のリスト:
- 25cm×25cmの四角いカーペット1つ、ひどく擦り切れ汚れている
- Dクラス用標準枕カバー2つ、前回の洗濯から1週間
- キングサイズのベッドシーツ1つ、研究員ガートンの居室のもので、30日間洗濯しておらず小さな乾いた血のしみが隅にある
使用した設定:回転乾燥、60分、「大量」
取り出された物品のリスト:
- ツインサイズのベッドシーツ、腐敗した生物由来の残留物の層に覆われていた。後の分析により、これらの大半は人間の皮膚と筋肉からなり、少なくとも6ヶ月の間非常に濃い塩水に浸かっていたことが明らかになった。
- 男性用のフォーマルなタキシード、長い時間の経過と分解の兆候を示している。職員はこれが作られてから10~15年はたっているものと見ている。内部には人間の肉と骨の痕跡が、外側の表面には土の痕跡が残っている。
- 女性用の靴下4足、汗によってひどく汚れている。分析の結果から着用者を断定することは出来なかった。全て同じ種類であったが、1つはいくつもの場所が裂けており、残りの3つは無傷だった。
- 幼児サイズのボタン式シャツ2つ、両方とも色はダークブルーで、首周りのタグに青インクで「ピーター」という名前が書かれていた。どちらにも異常な染みや残存物は見つからなかった。
試験 950-ガンマ-03
日付: 2009年2月15日
投入した物品のリスト:
- 小さなプラスチック製の子供の玩具5点、いずれも複雑な電子機器や金属性の部品を持たず、機械の内部を傷つけないようなものを選択した
使用した設定:回転乾燥、30分、「デリケート」
取り出された物品のリスト:
- プラスチック製のリストバンド5つ、現代の死体安置所で遺体の身元を表示するために使用されるもの。それぞれのリストバンドには小さな玩具や玩具の部品を誤飲して死亡した子供の名前が書かれていた。それぞれの名前を追跡したところ、彼らが暮らしていた国は同じではなかったが、5人全員が昨年に死亡していることに注目すべきである。