アイテム番号: SCP-974
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-974の1つの標本は、動物保護サイト-16内の面積が2500m2以下と測定された静かな森林収容エリアにて収容されます。武装パトロール隊は、少なくとも1週間に1度あらゆるSCP-974-2の状態を確認し、使用しないことが判明しているものを全て破壊してください。
3ヶ月ごとに1度、6~12歳の子供4人未満からなるグループを、プロトコル12に則って徴収し、収容エリアに輸送します。彼らはサイトにあるバラックに収容され、探検と遊びを毎日収容エリア内で行うことを推奨します。SCP-974が5日以内に子供たちのうちの1人も対象としていなかった場合は、別の子供たちのグループを導入します。このサイクルは、少なくとも子供たちの内の1人がSCP-974によって標的とされたことが確認されるまで繰り返されます。
SCP-974が収容エリアから離れようとする場合は、現場の警備員が火炎放射器を用いて群れを押し返してください。
エージェントは、野生で遭遇したSCP-974の全ての個体を確保するように指示されていますが、確保が不可能である場合は、致命的な攻撃方法を用いてSCP-974を終了することが認められています。これの正当な理由として、SCP-974が生息している全てのエリアの犠牲の合計数が含まれています。
SCP-974-Aの個体のいずれかが出現した場合、それらは可能な限り迅速に破壊されることになっています。推奨される武器と戦術の完全なリストについては、文書974-C(4b-f)を参照してください。
説明: SCP-974は、表面上は人間の子供に似ている肉食の生物です。これは、同程度の大きさの人間の子供よりも高い耐久性や強靭さ、スタミナを有しており、弾丸や近接武器によって阻止することはできません。しかしながら、火炎を浴びせかけることで非常に苦しんでいるような反応をすることが実証されています。
SCP-974は単に小鳥やリスのような小動物を食べて生き延びることもできますが、その主要であり好ましい食料源は思春期前の人間の子供です。人間の子供の捕食に成功する度にそれは冬眠状態に入り、そして10~12日かけて形状を変化させ、直前に捕食した子供の姿を複製します。それは捕食した子供が知っていた任意の言語を話すことが可能ですが、その語彙と音声の構造は常に非常に限られており、シンプルです。
SCP-974が好んで生息する地域は、人間の居住地近くの公園や未開拓の土地にある、静かな森林区域です。SCP-974が新たなテリトリーに定着すると、SCP-974-2に指定されている「巣」を1~5個作成するために、地元に植生しているものや木材、その他の入手可能な材料を使用します。SCP-974-2は一般的に単純な、ぞんざいに建てられた1部屋の構造物であり、通常は木の下肢や土地の低く盛り上がった場所に配置されています。
SCP-974は少なくとも1つのSCP-974-2を建てると、2~5人で構成された獲物のグループを、あの建物の中で一緒に遊ぼうと懇願しSCP-974-2の内部におびき寄せるために捜索を始めます。SCP-974は単純な、かくれんぼや鬼ごっこといった身体的な遊びを対象とともに行い、彼らを帰して後でまた戻ってくるように仕向けます。この行動パターンは最後の前の週まで続き、SCP-974は唯一の獲物をターゲットとして2人だけで遊ぼうと誘い込みます。この時点で、この提案を受け入れるか拒否するかすると、SCP-974はターゲットを殺害し、微細な損傷を受けた衣服と液体の染みを残して[編集済]。その後、大抵の場合SCP-974はSCP-974-2を放棄しますが、地元の住民に子供たちがいなくなるまでこのテリトリーで過ごします。
SCP-974は思春期を過ぎた人間に対し「闘争あるいは逃走」するような反応を示し、もしそのような個人が見えることに気が付くと、SCP-974-2の内部に逃走しようとします。退避が不可能である場合、SCP-974は非常に敵対的となり、認識している全ての思春期を過ぎた人間に攻撃を加えます。その増強された強靭さのために、SCP-974は攻撃対象の手足を切断することが知られているため、標準的な収容手順を行うことは断念されています。
補遺A-3: 倫理委員会の調査によって、収容プロトコルはもはや201█/01/01時点のようにSCP-974のために生きた人間の獲物を提供することなく収容するように調整されています。小動物の個体数を増やすための典型的な環境が、SCP-974のための餌を提供するために導入されます。
補遺D-1: 201█/08/16、動物保護サイト-16で毎週の定期清掃中にパトロールチームが、以前から存在していた全てのSCP-974-2が明らかに力ずくの方法で破壊されていたことを発見しました。新たな構造物は発見されませんでしたが、チームはおおよそ1.5m×2.2mの大きさの大雑把な楕円形をしている、新たに荒らされた土壌のある区域を発見しました。サイト管理者との協議の後、該当区域の画像を地中探査レーダーを用いて撮影するために、地質学チームが派遣されました。
地中探査レーダーは、人型の物体が胎児のような体勢を取り、地表から1.3mの地点に埋まっていることを明らかにしました。10日間の継続的なスキャンによって場所が変化していないことが判明すると、管理職員は更なる詳細な調査を行うためにSCP-974を掘り出すことを決定しました。この段階で、SCP-974の身長は2.2m、体重は37.4kgと測定されました。それは目に見える開口部や顔の特徴を持ち合わせていませんでした。その皮膚は白く、やや粘着性を持っていました。その後の分析では、SCP-974を覆う粘液の中に未知なる酵素が存在していることが明らかになりました。かすかで遅い心拍が検出されましたが、呼吸は検出されませんでした。更に4週間の監視の後、心拍が停止している最中に、SCP-974を解剖しました。その解剖学的な構造の完全な内訳については、文書974-F(1a-j)を参照してください。
補遺H-11: 201█/10/03、7体のSCP-974が██████近郊を含む、██エリアとその周辺の郊外から発見されました。そのうち6体が確保しようとする試みの最中に殺害されています。発生した山火事に対し、何者かが故意に発生させた火事の合流、キャンプファイヤーの火の不始末および落雷が原因であるというカバーストーリーが財団の防諜によって広められました。
残りのSCP-974個体は確保されており、動物保護サイト-16に搬送され元々の生物の収容エリアに定着させました。それは余りにも人間の獲物を得ることができないために、201█/12/17に自分自身を地中に埋めました。新たなSCP-974個体は埋まったままにしておくことが決定され、これがもう1段階変成するかどうかを確認することになりました。定期的な地中探査レーダーによるスキャンは、SCP-974が明らかに周囲の土から直接栄養を吸収し、その大きさを成長させていることを明らかにしました。
補遺H-12/事案974-Φ: 201█/01/25、SCP-974が自分で土を掘り地上へと出現しました。新しい形態(ここではSCP-974-Aとする)は、初期の形態よりも遥かに攻撃的なものとなっており、すぐに近くの監視ステーションに向かって駆け寄り、鋼製の屋根を剥がして監視員を攻撃しました。それは90秒以内に6名の職員の四肢を完全に引きちぎり、そして[編集済]。その後、職員の体の12%未満を回収しています。
すぐに対応チームが動員され、収容プロトコルに則って、15分以内に到着しました。SCP-974-Aはジョージア州██████出身の、監視員の内の1人の姿を模倣し、意識が朦朧としているか怪我をしているかのような動作をしながら監視ステーションを退出しました。それは深刻な傷を偽装して、支援のためのチームを懇願しましたが、対応チームのパスワードの問いかけに正常に返答しませんでした。対応チームがSCP-974-Aのアプローチを拒否すると、それは攻撃を加えました。銃器と近接武器に耐性を示すことは初期の形態と同様でしたが、炎に対する恐怖を示さず、火炎による致命的な影響を受けているようには見えませんでした。
警備員のエミリオ・██████が自らの腕を犠牲にしながらSCP-974-Aの喉の奥に起動させた手榴弾を押し付けたときに、SCP-974-Aは殺害されました。爆発は結果としてSCP-974-Aの表皮に傷をつけることはできませんでしたが、残ったチームがそれを20分以内に制圧できたように、体内に十分な損傷を与えることに成功しています。
28枚のバロール勲章が、死後に授与されました。
補遺H-25: 事案974-Φの結果を受けて、収容プロトコルは初期の物に差し戻されています。