アイテム番号: SCP-975
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-975は現地に封じ込められています。SCP-975-1を内包しているトンネルの50 m 区間は厚さ3 cm のチタン合金版で密に覆われており、当エリアに唯一接近可能なエアロックには常時最低でも2名の武装した警備員が置かれる事となっています。当封じ込めエリアは都市探検家の目を防ぐために、主要なトンネル網からも更に隠され、現在はサイト██の地下シャフトを介してのみ接近可能です。
SCP-975-2に対し会話を試みる際は必ず、O5指令の承認を得た後にサイト指令の監督下で行い、また上記指令者は任意の時点で会話を中途で終了させる事が許されます。SCP-975-2が封じ込めエリアから逃げようとする行動は全て必ず阻止して下さい。
説明: SCP-975-1は直径約1.2 m の異常性のある開口部であり、[編集済]地下鉄の少なくとも40年間は使われていなかった放棄区画に位置しています。この開口部は有機物で縁取りまたは構成されていると見られ、開いている間のこちら側の口は明らかにそれと分かるにもかかわらず、穴の内部から向こう側を見渡す事はできません。
定期的に、SCP-975-1は開くと共にSCP-975-2に指定されるものを一体排出します。これらのもの達は表面上は蛙に似ていますが、陸生動物にあるべき特徴が無い事実からも、決して普通の両生類ではありません。SCP-975-2は高い知能を持ち、たった六ヶ月間で英語による会話技能を獲得しました。SCP-975-2は現在33体が収容されています。
SCP-975は██年██月█日、[編集済]に居たホームレスの男性が地下鉄の[編集済]トンネル内で『喋るエイリアンガエル』を見たと叫び声を上げ警察に逮捕されたという報告から発見されました。必要に応じて記憶処置が認められ、SCP-975はその後まもなく封じ込められました。
補遺975-01: ██年█月██日にSCP-975-2-03へ試みた会話からの転写。
█████博士: 何のためにここへ来たんだ?
SCP-975-2-03: 逃げた。
█████博士: どういう意味だい?
SCP-975-2-03: 危険からとても長く逃げた。
█████博士: 何から逃げているんだ?
SCP-975-2-03: とても遠くへ逃げた。危険からの安全を求めて。住処を求めて。
█████博士: どうやってここに辿り着いたんだ?
SCP-975-2-03: 扉が連れて来た。とても遠くへ連れて来た。[しつこく]住処を求めて。
█████博士: 扉は両側へ通じるのか?
SCP-975-2-03: [興奮して]やりたくない。たくさんの危険がとてもすぐにある。
█████博士: 我々は先へ進めるが、その前により多くの情報を求めているんだ。向こう側について何か話せる事はないか?
SCP-975-2-03: [興奮して]何もやりたくない。
[転写部分了。SCP-975-2-03はこれ以上の質問には回答を拒んだ]
補遺975-02: 事件975-01
██年█月█日、膨大な放射線照射がSCP-975の封じ込めエリア内で検出され、これによりエリア内の広範囲において電力が低下した事から収容違反警報が発せられた。武力対応職員により直ちに行われた調査の後、SCP-975-2のうちの一体が行方不明である事が報告され、残された各個体は極めて興奮した状態だった。
この出来事が起きてからSCP-975-2は大変攻撃的となって複数回に渡り封じ込めから逃れようと試みており、『危険がやって来た』という発言と、このエリアが『今は安全でない』という発言が報告されている。
補遺975-03: ██年██月█日、研究員付記
SCP-975-1から検出可能な変化は示されていないのだが、SCP-975-2の新個体がもう██週間以上も現れていない。この時までも、SCP-975-2は『安全をもう一度』となったきり質問には回答を拒んでおり、収容から脱出しようとし続けている。