アイテム番号: SCP-CN-052
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-CN-052はサイト-CN-34の高危険度物品収容区画にあるロッカーの中で保管されます。
説明: SCP-CN-052は全部で76枚の硬貨で、中国国内で流通する1元硬貨と同一の外観をしています。
SCP-CN-052の異常な性質は、SCP-CN-052を所持する人物(以下、SCP-CN-052-aと呼称)が、"開いた"状態の機械(飛行機のエンジンや、ボンネットの開いた車など)のそばを通った時、硬貨をそれらの機械の中に投げ入れたくなるという、強い衝動が生じる点にあります。SCP-CN-052-aはこの投げ入れる行為について「幸福祈願」の為であると主張します。投げられる硬貨には、必ずしもSCP-CN-052が含まれる訳ではないということを留意してください。
一般的な状況下において、こうした行為により投げ入れられた硬貨は、機械を損傷し、破壊させるような位置に引っかかります。機械がなおも正常に稼動し続けた場合、SCP-CN-052-aは機械の内部に侵入し、硬貨を掻き出そうと試みます。SCP-CN-052-aはこれを「自分のお金を取り戻す」為に行うものであると主張しています。多くのケースにおいて、SCP-CN-052-aは投げた硬貨が回収できなかったとしても、困窮することのない生活環境にあり、自発的に高価な硬貨を投げ入れることもないという事実は特筆すべき点です。
初期収容記録:
中国の██市██空港において、1人の老齢女性が旅客機に搭乗する直前、「幸福祈願」と称しながら、エンジンに硬貨を投げ入れる事件が発生しました。当初、財団は旅客機の異常を見つけられなかったため、滑走中に機体が出火し、事後調査により、SCP-CN-052が発見されました。財団は関係者にAクラス記憶処理を施し、事実を隠蔽した上で、硬貨は出発直前に既に発見されていたとするカバーストーリーを流布しました。
倫理委員会としては、この事件以来、大衆の警戒が高まったことに関しては、未発見のSCP-CN-052の収容に役立つものとして考えている。また、実験中に消失したSCP-CN-052の捜索は、依然として続けられている。 ——O5-13