クレジット
アイテム番号: SCP-CN-1005
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 現時点で3体のSCP-CN-1005個体が確認されており、移動速度が極めて緩慢であるため、各個体を取り囲むように10×10×10 m3の収容セルが建設されています。セルの壁は二重構造とし、内層はSCP-CN-1005の周囲3 mに建設され、完全に密閉した強化ガラスで構成されます。外層はSCP-CN-1005の周囲10 mに建設され、特殊なナノ絶縁体で作られます。両層ともに高さは10 mとし、両層の間には監視装置を取り付け、SCP-CN-1005を常時監視します。一度建設した収容セルの位置を移動させる必要はありません。3日に1度、内層の排気が実施されます。
SCP-CN-1005の周辺に所在する他の電力供給施設は、古い建物を取り壊して道路を建設するという名目で全て解体され、別の地域に移設されます。SCP-CN-1005の収容セルから半径30 m圏内は鉄網で囲み、部外者の進入を禁止します。現在のSCP-CN-1005担当サイトはサイト-CN-19です。SCP-CN-1005に関する実験の申請にはクリアランスレベル3以上が必要です。
説明: SCP-CN-1005は3体の異常実体に対する総称です。外観はコンクリート製の高圧電柱に類似しており、頂点部には現在何の電線も接続されていません。SCP-CN-1005は高さが約9 mで、自力での移動はできません 0.1 m/h以下という緩慢な速度で移動が可能です。SCP-CN-1005の体表は90%以上が白い粉末状の顆粒物 (直径約0.5 mm) から成る層で覆われています。この顆粒物は接触したあらゆる物体に貼り付くことが可能であり、既知の手段では破壊できません。赤外線温度測定の結果から、この顆粒物の表面温度は-15℃以下であり、層に覆われていない箇所のSCP-CN-1005の表面温度は約0℃であると判明しています。現状ではいかなる手段でもこの顆粒物をSCP-CN-1005本体から分離することはできません。
SCP-CN-1005の内部に10Aよりも大きい電流が流れると、その異常性が発揮されます — SCP-CN-1005周囲の気温が-30℃まで下降し、周囲3 m圏内の動物に精神影響を及ぼします。被影響者は代価を顧みずにオブジェクトへと接近し、舌をその表面に接触させると、SCP-CN-1005表面に付着した顆粒物が被影響者の接触部に貼り付きます。その後、対象に及ぶ精神影響が変化し、被影響者は極度の恐怖と嫌悪感を抱いて、舌をSCP-CN-1005の体表から離そうとします。大抵はその結果として舌が接触部で断裂してそのまま貼り付き、被影響者は失血死するか、舌根の痙攣が原因で気管閉塞を起こして窒息死します。
SCP-CN-1005に対する初期実験が過度に実施されたため、SCP-CN-1005の表面は現時点で70%以上が舌などの器官で覆われており、被影響者がSCP-CN-1005の表面と完全に接触できない場合があります。この時、SCP-CN-1005は表面に付着した異物を体内に移動させ、それと同時に白い顆粒物を空いた箇所へと徐々に移動させて補充します。このプロセスには全体で約12秒かかります。この過程でSCP-CN-1005が動物に精神的影響をもたらすことはありません。
SCP-CN-1005に貼り付いた舌などの器官は永久に生理活性を保持し、徐々に凍結されるとともに、バーベキューを思わせる魅惑的な香りを発するようになります。SCP-CN-1005に電気が通っていなくとも、生物はこの香りに誘惑され、オブジェクト表面に貼り付いた舌を摂食しようと試みます。通電していない状態のSCP-CN-1005の2.5 m圏内に動物が接近すると、その接近者の体表に臍帯状で細長い多数の異常器官が異常に増殖し、1 m/sの速度でオブジェクトへと伸長して、最終的に接合部に一切の隙間もなく接続されます。SCP-CN-1005は接続時にこの臍帯を通して、対象の体内から骨髄、血液、水分などの、オブジェクトにとって栄養価のある物質を吸収できます。一定時間 (対象の質量に左右される) が経過し、SCP-CN-1005が対象の体内から栄養素を全て吸収すると、臍帯はオブジェクト表面から剥がれて自然に萎縮します。
SCP-CN-1005は、吸収した栄養素を一定の割合で自身の高度の伸長に転化できます。オブジェクトの異常影響の範囲もまた、高度に伴って拡大します。
補遺1005-1: 調査によれば、SCP-CN-1005は全て [データ削除済] という名の工場から供給されています。以下は工場に掲示されていたSCP-CN-1005に関する広告です。