アイテム番号: SCP-CN-1099
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-CN-1099はサイト-CN-██の特別に構築された収容室に収容されており、毎月1回検査と整備が行われます。クラスB以上の実験と定期整備以外で収容室に立ち入ることは禁止されています。
説明: SCP-CN-1099は190█年ごろに製造されたイワシの缶詰のように見えます。長さ6m、幅3m、最低重量は2.8tです。収容人数が██人を超えると、当該オブジェクトは4.6tの最大重量に達し、乗客が増えてもそれ以上は重くなりません。
オブジェクトは正常に運転可能で、また燃料を必要としないことが判明していますが、依然として██を組成とする排気ガスを生成します。
缶詰は強力な精神作用を帯びているらしく、その効果は運転席に座る生物と乗客区画のイワシで異なります。
オブジェクトの異常性は、乗客区画の内部が“混雑”1し始めると活性化し、乗客が増えるほどに精神作用は顕著になります。オブジェクトの収容可能人数は外見と一致しないことが判明しており、記録上の最多乗客数は同時にイワシ███匹でした。上限は無いようです。
イワシが経験する精神影響は次の通りです。
- 自分は以前からイワシだったと思い込む認知的不協和
- 他の“乗客”をイワシだと思い込む
- 存在しないイワシの匂いを知覚する
- オブジェクトをイワシの缶詰だと思い込む
“運転手”が経験する精神影響は次の通りです。
- 激昂しやすい気性になる
- 発話パターンが変化し、暴言を使う頻度が増える。ただし、意味合いは常に“[編集済]関係の何かがオブジェクトに起きている”というもの。
オブジェクト自体への影響は次の通りです。
- 乗客が増加するにつれて、走行中に振動し始める
- 排気管から爆発的に黒煙を放出する
- 周辺の観察者は、オブジェクトが以前からイワシの缶詰だったと思い込み、不快臭を知覚する
オブジェクトの異常性に影響された全ての生物は、オブジェクトから降りることを望まなくなります。しかしながら、上述した効果を除いて、影響者は通常の行動を維持します。
乗客数が██人に達するか、オブジェクトの走行時間が██時間に達すると、オブジェクトは最大90デシベルに及ぶ轟音を発し、大量の黒煙を排気管から放出して動かなくなります。この時点で、オブジェクト内部の生物は全て退出します。運転席に座っていた人物は、ボンネットを開いて点検を行い、2時間以内に工具を使わずにオブジェクトを修理することができます。これに続いて、運転手は完全に自意識を回復してオブジェクトから離れますが、その影響は断続的に表面化します。
その後2日間、オブジェクトの異常性は表出せず、2日後に再び活性化条件が満たされるまでは、精神作用を受けることなく正常に運転、搭乗できます。
生物に対する全ての影響は、オブジェクトを離れてから2日以内に自然に解消されます。イワシの缶詰の精神作用の範囲と程度については、現在も研究が進められています。