SCP-CN-1256
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財団記録・情報保安管理局より通達

閲覧中のページは本報告書の過去版であり、歴史的資料としてのみのものです。
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このバージョンは2016/██/██に編集されました。

— RAISA管理官、マリア・ジョーンズ

アイテム番号: SCP-CN-1256

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: 現在、SCP-CN-1256は財団中国支部アノマリー特別収容データベースに収容されています。財団インターネット情報セキュリティ部門は当該コンピュータの監視制御を続けるとともに、内部ファイルの漏洩を阻止します。中国支部のサイトで低脅威度の収容違反が発生した場合、事態の安定化にSCP-CN-1256を用いることが、財団職員に限って許可されます。SCP-CN-1256に関する実験は所属するサイトの管理官に申請しなければなりません。

2016/██/██更新: 現在、SCP-CN-1256は全財団サイトの業務用PC内に財団内推薦ゲームとしてインストールされ、財団中国支部における収容の安定性を増強するために用いられます。

説明: SCP-CN-1256はレターズ・エンターテインメント傘下のI&Iスタジオによって研究開発された《財団中国支部クロニクル》という名の育成型PCゲームです。オブジェクトはWindows XP以上のOS環境でサポートされています。ゲーム起動後のメインページのタイトルには《財団中国支部クロニクル ——守護者のChronicle》と表示されます。

以下はSCP-CN-1256の主な遊び方です。

  • プレイヤーは収容サイトxx(番号はプレイヤーが指定可能)のサイト管理官として、収容サイトへ一連の管理事項を伝える。
  • 収容サイトの主な仕事は“バグスキップ”という名の事物の捕捉及び収容である。また、それと同時に研究員を手配して“バグスキップ”の特性1を分析し、大量の実験データ2を得て、知性を持つ“バグスキップ”の感情3を落ち着かせて収容を維持することでもある。“バグスキップ”の異常特性値が0まで低下すると“Explained”と表記される。
  • 初めに収容サイトは2部屋の収容室、4名の研究員及び10名の“ラット”を有している。チュートリアル時には収容室、研究員、“ラット”を更に補充するために“収容室建造”、“研究員募集”、“ラット招集”を開く。
  • ゲームの主な資源は“ファンド”である。“ファンド”は収容室の建造、研究員の募集、及び研究員に配備される武器の更なる獲得に用いることができる。“ファンド”は本部へ実験データを提出、または実験データを使用して武器を制作し、販売することで獲得できる。
  • “バグスキップ”は心理値が0になる、またはゲーム内で規定された“収容プロトコル”に違反した際に収容違反イベントを引き起こす。このとき、研究員は武装して鎮圧を行うか、収容違反の影響で知性を失う。鎮圧が劣勢の場合、“バグスキップ”が収容サイトを突破、もしくはサイト管理官のオフィスに突入するとゲームオーバーとなる。
  • ゲームの目標は「全てのバグスキップを解明し、安定した世界を手にする」ことである。目標を達成するとゲーム内での行動に基づいてハッピーエンド、またはトゥルーエンドに入る。

SCP-CN-1256は未知の方法で自身に追加コンテンツ(DLC)のインストール、及びゲームの更新をします。増加したコンテンツとSCP財団中国支部で増加した収容アノマリーは互いに一致しています。

オブジェクトの異常性は財団中国支部で職務を持つ職員がニューゲームでプレイしたときに発現します。標準的な場合、そのプレイヤーが属している/属していた業務サイトでの実験失敗、収容違反及びサイトの破壊が発生する月平均確率は前月と比べて約█0%低下します。同時に、プレイヤーには財団のために尽力しようとする更なる願望/意欲の感情の変化が生じます。この感情の変化が共感作用か自発的なものなのかは現在確定できていません。

歴史: SCP-CN-1256は当初2016/██/██にSteamで公開され、その後財団が発見し取り下げを命じました。翌日、“南瓜ntw”というIDのSteamユーザー(POI-12864と表記)が財団にコンタクトをとり、自らを当該オブジェクトの制作者だと称しました。2時間の話し合いの終了後、財団はPOI-12864と目標の一致を達成し、POI-12864の指揮下にある人員が財団に加入することに合意しました。会話記録の詳細は補遺B: インタビュー記録CN-1256-Aを見てください。

補遺A: 実験記録CN1256-1

実験番号: CN-1256-A1
使用者: Ninth博士
オブジェクトのバージョン: 0.4.5
DLCの有無: 無し
実験結果: “墓化”という名のバグスキップが収容を突破したため、テストデータはバッドエンドに突入した。
補足: 後続の観察記録時において、SCP-CN-475の発生確率が著しく低下していた。

実験番号: CN-1256-A5
使用者: Ecun博士
オブジェクトのバージョン: 0.4.5
DLCの有無: DLC“AICの船は電気純愛の夢を見るか”をインストール済
実験結果: DLCパートの攻略時、ストーリーの選択で使用者にブレが生じたため、“██の遺物”という名のバグスキップが収容を突破した。
補足: 無し

実験番号: CN-1256-B2
使用者: Ninth博士
オブジェクトのバージョン: 0.8.3
DLCの有無: DLC“ここをクリックしてクロニクル最強最悪の追加コンテンツを即ダウンロード”をインストール済
実験結果: “騎虎難下”という名のバグスキップが収容不能な状況で出現する。悪性のバグであるかは不明。この原因によりゲームの目標を達成できず、最終的にバグスキップが収容室の最大建造制限数を超えて出現しゲームオーバーとなる。
補足: 後続の観察記録は直近1ヶ月での実験失敗率が12%に低下したことを示している。

実験番号: CN-1256-C4
使用者: Veleafer博士
オブジェクトのバージョン: 0.12.2
DLCの有無: DLC“路人の再帰議会”をインストール済
実験結果: “冥王星外”という名のバグスキップ[データ削除]
補足: [データ削除]

実験番号: CN-1256-D7
使用者: Rear博士
オブジェクトのバージョン: 0.12.2
DLCの有無: DLC“チクタクカチカチ、海外の医院”をインストール済
実験結果: “夢遊の機械·halo”という名のバグスキップが収容を突破し、ゲームオーバーとなる。同時にゲームのエクストラエンドがRearに対して一定程度の憂鬱を引き起こす。その後オブジェクト主任によって医療部門に送られ、心理カウンセリングが行われた。
補足: このゲームで初めて生じた負の共感作用のようだ。記録するべきことだね。——Ninth博士

実験記録は抜粋されたもののみです。更なる実験記録はSCP-CN-1256実験記録一覧にアクセスしてください。

補遺B: インタビュー記録CN1256-A

インタビュー対象: POI-12864

インタビュアー: Ninth博士

<記録開始>

POI-12864: やっとあなた達と連絡がとれました。前々からあなた達SCP社のことを耳にしてましたよ。ではこのゲームを取り下げた原因を教えてくれますか?

Ninth博士: あなた達のスタジオが制作したこのゲームが弊社の機密部分に関係していたためです。(後半の文は入力を完了していない)

POI-12864: いいでしょう。単刀直入にいってよろしいでしょうか?

Ninth博士: 話してください。

POI-12864: 実は既に、あなた達SCP財団のことは知っていました。このゲームをSteamで公開したのは、そちらの注意を引くためでした。始まりから話しましょう。

POI-12864: 私には父がいました。けれど、父はあまり顔を見せず、家族が一堂に会するのは、概ね法定休暇のときくらいでした。その上、いつも食事中に電話で呼び出されていました。父は一体何の仕事をしているのか、母に尋ねたことがあります。母はやんわりと「父さんは機密機関に勤めているのよ」みたいなことを言うだけでした。

POI-12864: 父が何の仕事をしていたのか、おおよそ見当は付いてることでしょう。それから2001年だったか2002年だったかのある日、財団の者が父の骨壺を持って、自宅にやって来ました。父は奇術とか何とかの研究でミスして、それで殉職し、勲章が授けられたと、そう伝えられました。先方の目つきからは父への尊敬が滲みでていましたが、あのときの私は、父がこの世を去ったことしか飲み込めませんでした。

<Ninth博士は、POI-12864が述べた年に合致する財団勲章授与者の検索を助手に命じる。その後18件の関連記録が発見される。>

POI-12864: 小さい頃から、父は尊敬の対象でした。なので、父が私に遺した遺書を、私は何度も何度も読み返しました。父が命を捧げたSCP財団について、その実態を把握するとともに、私に財団を繋げようとする、父の遺志を継ごうと思ったのです。そういうわけで、私は猛勉強を重ね、大学では考古学を専攻し、あなた達に加わろうとしたんです。

Ninth博士: 待って、その話に少し覚えがあります。ここ数年の応募者は全員私が審査しました、あの年に考古学部は一人だったような。そのときは資質テストが不合格だったので、あなたを落としたものと覚えています。

POI-12864: ええ。在学中はずっと図書館で勉強漬けで、体も鍛えられませんでした。落ちた後は半年ほど鬱になっていましたよ。ルームメイトが私を見つけるまでのことですが。彼はゲームスタジオでゲームを作っているのですが、最近親会社の鞍替えを検討していまして、SCP社への伝手が見つからないと困っていたそうなんです。それで、SCP社で働いている知り合いがいないか、私にあたったというわけです。

Ninth博士: そんな偶然が。

POI-12864: ほんとですねwww SCPが何かを説明した後、私は彼らのI&Iスタジオに加わりました。

Ninth博士: 待って、説明したって?我々には市民に対する機密保持協定があるとご存知ないのですか。

POI-12864: それは知ってます。なので説明した後で、彼らと口外禁止の契約を交わしました。しかしながら、私は考古学、文系の出身です。ゲームに詳しいわけではありません。ですから、入って1ヶ月は、独りでひたすらC#を学んでいました。その後は数人のスタジオメンバーと一緒に、Unityでこのゲームを作ったんです。

Ninth博士: スタジオでは何人働いていたんですか?それに、あなたの話に基づくと、このゲームが処女作ということになりますが、本当ですか?たった1ヶ月、C#を学んだだけですよ?

POI-12864: 3、4人くらいですね。以前、親会社選びにしくじり、何ヶ月も無給になってしまったことがありまして。大勢が逃げ出した結果、友達と数人だけになっていたんです。それと、これは間違いなく私の処女作ですよ。

Ninth博士: ではあなたのゲームがなぜ部分的に現実を改変するのか説明できますね。

POI-12864: そちらでは「現実を改変する」なんですね。うちでは現実影響に関わるコードを専門の人が処理していまして、私にもよく分からないんですよ。ただ、あなた達をサポートする機能は、私の強い要望で加えられたものです。結局のところ、財団に入ることはありませんでしたが、より良い明日を守るため、財団にお力添えしたかったのです。

Ninth博士: ゲームのエンディングをちょっとネタバレしていただけますか?今まで誰もクリアできていないんです。

POI-12864: エンディング……それはずばり、世界に異常が再び生み出されない、ただそれだけです。

Ninth博士: そうですか、ご協力誠に感謝します。

POI-12864: あの……質問してもよろしいですか?

Ninth博士: どうぞ。

POI-12864: 弊スタジオを、SCP財団の下に加えていただけませんか?

Ninth博士: 上には伝えますから、ご心配なさらず。後ほど、今一度連絡を入れますので。

POI-12864: たいへん感謝します。

<記録終了>

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