SCP-CN-1999
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アイテム番号: SCP-CN-1999

オブジェクトクラス: Safe Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-CN-1999-1~-8は現在、地球表面に位置する大型真空浮遊室に収容されています。研究担当者は浮遊装置を装着した上、オブジェクトを破壊しない前提で実験が許可されています。

説明: SCP-CN-1999は地球上の人類の天空(地球上空)に対する想像により発生した、特殊素材で構成される実体です。3091/██/██、5太陽年ぶりにSCP-CN-1999が突如、地球上空100kmの位置で大量発生し、墜落を始めました。その数は████体に及びますが、形はいずれも記録上にあるものです。墜落するとともに、対象はゆっくりと分解していき、多くの実体は地面に到達する前に完全に消滅しました。実体同士がぶつかり合うと、互いに透過・融合し、新たな実体になることも観測されています。財団は至急、大型浮遊装置を8機使用することで、それぞれ異なるSCP-CN-1999-1~SCP-CN-1999-8の8体を確保することに成功しましたが、その他の実体は地面と接触したことで、または空中で分解したことで完全に消滅しました。

SCP-CN-1999-1~-8はいずれも融合後の実体であり、幅はいずれも5~10kmほどです。真空浮遊室に保管されているにも関わらず、依然としてゆっくりと分解しており、予想では36世紀初頭に完全に消滅すると考えられています。SCP-CN-1999-1~-8の概要は以下のとおりです。

SCP-CN-1999-1: 長さ約10km、幅約6km、高さ約7km。シロナガスクジラの胴体上部が切除され、代わりに上向きに環状の都市が嵌めこまれているような形。都市の中では、レトロ風のロボットのような実体が散見されている。シロナガスクジラの口、背ビレと尾ビレには鎖が繋がれており、下部に存在する巨大な木製ドアにくくりつけられている。

SCP-CN-1999-2: 長さ・幅共に6km、高さ9km。隊列を組んで飛翔する8羽のサカツラガン。そのうちの2羽の首・胴体部分は機械でできており、翼と羽毛は機械的に連繋されている。大量のレールと蒸気機関車が上から20°の角度で、サカツラガンの胴体と翼を貫通している。

SCP-CN-1999-3: 長さ・幅・高さ共に7km。エイ3尾と巨大な天体模型。天体模型の軸と軌道は、エイを貫通した形で繋いでいる。天体模型の中の天体は球体だけではなく、ひし形や五角形のものも存在しており、微弱な光を放っている。

SCP-CN-1999-4: 長さ約10km、幅約7km、高さ約6km。とある種の幻想生物。3種類の鳥類の頭部と魚類に似た胴体、極めて長い尾、2対の翼と1対の翅を有している。その腹部には、構造上では飛行が不可能とされる飛行船が突き刺さっている。

SCP-CN-1999-5: 長さ・幅・高さ共に10km。オーロラが混ざる雲のような形。緑の光を放っているが、光自体が特殊素材でできており、接触することで“光”が消滅する。実体の下半部には、雲が次第に固体化していき、透明な膜が重なりあうような形になる。

SCP-CN-1999-6: 長さ・幅共に6km、高さ約8km。大きさがそれぞれ異なる3つの熱気球、そのうちの1つの気球部は人類の眼球に置き換えられており、湾曲した動物骨格がすべての気球を突き抜けている。骨格が既知の動物骨格とは合致しないが、形状は魚類の骨に相似している。骨格の先端には幻想生物の頭部が付着しており、その形は中国古代伝説における「龍」のイメージに一致している。頭部に欠損はなく、一部、頭部からの組織が骨格の先端まで伸びている。

SCP-CN-1999-7: 長さ・幅・高さ共に7km。上空を向いて飛行する、22世紀の機種と思われるジェット機。機体と主翼の下部に大量のスギが生い茂っており、逆さまの森となっている。同時に、大量の水が飛行機の上部から流れ落ちるが、7kmのところにピタリと消失する。

SCP-CN-1999-8: 長さ・幅共に6km、高さ9km。19世紀の映画作品における宇宙船と、25世紀の商用宇宙機とが互いに融け合った形、周囲に未知の金属で構成される環状物が浮遊している。ハッチが開放しているため、内部の探査が可能。宇宙船の操縦室に、21世紀風のボタンや、23世紀風のタッチパネル、及び28世紀風の浮遊式投影パネルが備えられている。宇宙船・宇宙機両方の内部に、幻想生物のような実体が確認される。その多くは、各時代の創作における宇宙人に対する想像に一致している。

以降、SCP-CN-1999の発生は確認されなかったため、現時点で収容されているSCP-CN-1999-1~-8は最後のSCP-CN-1999発生例と考えられます。スクラントン現実錨の設置を含む方法でその消滅を抑制する試みは全て失敗に終わっています。対象の完全消滅を確認次第、オブジェクトクラスは自動的にNeutralizedに格下げされます。 対象の破壊もしくは消滅を確認したため、オブジェクトクラスはNeutralizedに格下げされました。詳細は、提言CN-1999-Alphaを参照してください。

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