SCP-CN-3664
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アイテム番号: SCP-CN-3664

オブジェクトクラス: Pending

特別収容プロトコル: 西暦12世紀以降、SCP-CN-3664の異常性を活性化させるための必要条件を満たす手段は存在しないと考えられています。異常性そのものが残存しているかは現在不明ですが、この問題に関する研究は低優先度と判断されており、オブジェクトクラスはPendingのままで維持されます。SCP-CN-3664がヴェールの内外に広く流通していることを考慮すると、完全な収容活動の実施は困難であるため、一部の大規模なコレクションのみを長期監視対象とします。

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SCP-CN-3664。

説明: SCP-CN-3664は原子番号79の化学元素 (即ち、金/Au) の純粋な形態とその誘導体を指します。SCP-CN-3664の異常性は、トカゲリュウ (Pogona pinnatus)1 が大量のSCP-CN-3664と恒常的に接触することで、異常な重力軽減能力を取得するというものです。これにより、トカゲリュウはその巨大な身体に比較して小さく貧弱な翼でも飛行することが可能になります。現在、SCP-CN-3664の影響を受けたトカゲリュウが変化したものがヒリュウ亜種 (Pogona pinnatus subsp. corusco)2 だと考えられています。

トカゲリュウと比較してヒリュウ亜種は機動力と捕食能力に秀でているため、数千年間の進化の過程で、大多数のトカゲリュウは金色の物体を収集して巣に積み上げる習性を取り入れました。これは“財宝を探し求めるドラゴン”についての伝承の由来の1つです。

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トカゲリュウの芸術的な描写。口から火炎を吐く能力は芸術家による誇張だと見做されている点に留意。

西暦10世紀頃、ドラゴン討伐の風習が普及しました。人間の戦士たちは祖国を防衛するため、名声を得るため、或いは (より可能性の高い動機として) SCP-CN-3664-A個体が収集した貴重な黄金を略奪する目的でドラゴン討伐隊を結成し、ユーラシア大陸全土でトカゲリュウを無差別に狩猟しました。伝承での描写とは裏腹に、トカゲリュウは目立った奇跡論特性を帯びておらず、人間の攻撃に抵抗できるほどの体力も無く、寿命が人間より遥かに長いために個体数は少ないままでした。その結果、SCP-CN-3664-Aの全個体を含むトカゲリュウは僅か200年で狩り尽くされ、絶滅しました。

トカゲリュウ以外では、SCP-CN-3664の異常性を活性化させられる生物は発見されていません。


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