SCP-CN-3930
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アイテム番号: SCP-CN-3930

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-CN-3930はサイト-CN-82-δの前方1.8kmの周回軌道上にて稼働し続けなければなりません。内部状況の検査の為、定期的に職員が派遣されます。

説明: SCP-CN-3930は宇宙船です。外観はロケットを模しているものの、その規模は財団の中型サイトに相当します。当オブジェクトは地球から遠く離れた周回軌道上にて発見されましたが、これ程巨大な構造物が当該地点に至った経緯は不明です。

先端のフェアリング1が放つ微かな赤色光を除き、オブジェクト表面の殆どは白色です。入口部にはGRU "P"部局の徽章に加え、「GRU "P"部局 第五部門」と記されています。

内部設備から、オブジェクトは研究施設であったと思われます。船内は内外に分かたれた2層のフロアで構成され、主に外層は文献群、内層には機器類が集積しています。しかし、最早殆どの文献は読み取れず、機器類は利用できません。

オブジェクト内の特定地点において、人員は各地点に対応する概念を「感受」します。概念および地点の関連は未解明です。

現在まで、GRU "P"部局 第五部門の存在を示す記録は一切見つかっていません。

補遺 3930.1: 特定地点の一覧

地点: 外層 入口
概念: 要塞
注記: オブジェクトの外殻及び内外層を仕切る隔壁は、施錠時にミーム的封印が為されることが判明している。

地点: 外層 005号室(資料室)
概念: 歴史
注記: 室内の全文献資料は完全な白紙であった。

地点: 外層 013号室(資料室)
概念: 犠牲
注記: 書棚は空であり、白い布で覆われていた。

地点: 外層 031号室(オフィス)
概念: 責務
注記: 内装は旧ソ連式で、8人分のデスクがある。それぞれに設置されたコンピュータは起動しない。デスクと床には大量の新聞や書類が積まれているが、全ての文章が黒塗りされている。

地点: 外層 067号室(倉庫)
概念: 供給
注記: 冷蔵庫が設置。床は泥で汚れている。

地点: 外層 068号室(食堂)
概念: 生活
注記: 室内では毎日04:00、10:00、16:00(グリニッジ標準時)に、実際には稼働していないベルの音が聴こえる。

地点: 外層 廊下 固定電話
概念: 指令
注記: 奇数月の不定な日時に着信するが、電話を受けても応答は無い。

地点: 外層 102号室(図書室)、201号室(ジム)、110号室(休憩室)
概念: 休暇
注記: 休憩室の隅には大量のウォッカの瓶が積み上げられていた。

地点: 隔壁内の不明な箇所
概念: 団結
注記: 隔壁には修繕痕がみられる。

地点: 外層 099号室(ボイラー室)
概念: 脅威
注記: 灰の中から燃え残った書籍の一部が見つかった。唯一判読出来たのは表紙に記された「シグナル」の文字列のみ。

地点: 内層 入口
概念: 妙手
注記: 自動制御により、入口は偶数月初めに解錠され、奇数月初めに施錠される。

地点: 内層 006号室(実験室)
概念: 研究
注記: 機器群が集中した主要エリアの1つだが、殆どの用途は不明。顕微鏡下には不明な蠕虫のサンプルが据えられている。

地点: 内層 028号室(宿舎)
概念: 忘却
注記: 1人用の部屋。全ての物品は長期間使われた形跡が無く、埃が厚く積もっていた。

地点: 内層 中央
概念: 記念
注記: 床面には五角星のシンボルとネジ穴があり、此処に何かが据え置かれていたことが示唆される。

地点: 内層 055号室(宿舎)
概念: 標的
注記: 窓が存在しないにもかかわらず、室内には天体望遠鏡のみが設置されており、地球上から約200,000km離れた一点を自動的に指し示す。

地点: 内層 084号室(会議室)
概念: 計画
注記: 会議机には1枚の手書きのメモのみが置かれていた。判読出来たのは、何らかの計算結果である「25年」の文字列のみ。

地点: 内層 093号室(オフィス)
概念: 始点
注記: 壁にはコミ共和国の地図が貼り出されている。ウシンスク近郊の存在しない地点に印が付けられていた。

地点: 内層 097号室(制御室)
概念: 基礎
注記: 制御コンソールは破損しているが、オブジェクトの底部エンジンを制御するものと思われる。コンソールへの接触は「上昇」の概念を想起させる。

地点: 内層 101号室(広間)
概念: 武器
注記: 内層の2階中央に位置。室内の中央からは、上方のフェアリングまで伸びる装置の底部が見える。装置内を少量の不明な物質が流れ、微かな赤色光を発している。

地点: 内層 401号室(フェアリング部)
概念: 宿命
注記: フェアリングは室内から見ると透明であり、外側に絡み付いた起源不明の5本の黒い触手状の実体が見える。しかし、外部から当該実体を観測することは出来ない。

地点: 内層 201号室(モニター室)
概念: 遺憾
注記: 唯一起動しているスクリーンには、クレムリン2の静止画像が映し出されている。

地点: 内層 202号室(放送室)
概念: 離別
注記: マイクに語り掛けようとすると、外層入口が自動的に解錠される。

地点: 内層 301号室(司令室)
概念: 出航
注記: 制御コンソールにスイッチ類は無く、中央に唯一存在するレバーは引き下ろされている。

地点: N/A
概念: 結末
注記: オブジェクト外のあらゆる位置からフェアリング頂部を観測することで想起される。フェアリング頂部からは約25mの鋭利な構造物が突出しており、付着した物質はヒトの血液であることが確認された。













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