SCP-CN-398
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アイテム番号: SCP-CN-3981

オブジェクトクラス: Secret2

特別収容プロトコル: GOI-001の開発したスクラントン現実錨(SRA)はSCP-CN-398の異常効果を安定化することが可能です。財団は現在、該当技術のリバースエンジニアリングに失敗していることから、Secret-xs-17ファイルに基づき、記憶を改変した財団エージェントをGOI-001中国支部に潜入させる形でオブジェクトの収容にあたっています。当収容プランはオブジェクトの状態を有効に制御できるものとみなされていることから、f-021機密保護プロトコルに基づき、収容状況の監視のために派遣するエージェントは1名のみに限定しています。当収容プランの欠陥や無効が判明した際は、GOI-001中国支部内の潜入職員に通達し、オブジェクトの終了を申請させてください。必要とあらば幹部職員を投入することも可能ですが、この場合の状況推移は今の所未知数です。

説明: SCP-CN-398はGOI-001中国支部が雇用したレベル2の一般エージェントで、現在はGOI中国支部の拠点・██において現実錨のメンテナンス業務にあたっています。オブジェクトの外観と身体構造は通常の人間と同様であり、自身の異常性については一切認知していません。財団での実験から、オブジェクトは所属する組織に対して概念性の異常をもたらすことが判明しています。同一組織の人員・行為・理念は徐々に異常化し、そのペースは時間・距離に応じて指数関数的に加速していきます。オブジェクトに対して直に接触した場合、所属する組織に関係なく影響を受けます。財団がオブジェクトの異常性を突き止めた時点で、財団内部には██名の異常職員が発生していました。当性質は不可逆的であり、影響を受けた個体は自身とオブジェクトの異常を認識できないか、あるいは無視します。

SCP-CN-398は1982年、カオス・インサージェンシーに対する襲撃の最中に発見されました。当時、オブジェクトと同一の拠点にいたCIエージェントには軽微な異常性が現れていました。また、オブジェクトはエージェント・李と接触し、エージェントの頭部にヒゲ状の植物を生やしています。財団はその後、オブジェクトを回収して初歩的な実験を実施。異常性の存在が実証された後、オブジェクトは最高機密に分類され、GOI-001へ秘密裏に運び込まれました。

SCP-CN-398がもたらした異常化現象の記録は文書CN-398-aにまとめています。




注意: 財団はSCP-CN-398を収容したことはないし、類似したオブジェクトを回収したこともない。本報告書は知らぬ間に生成された虚偽の記録であり、フォーマットやクリアランスレベルには等しく問題が存在する。報告書は機密処理を施した上で、速やかに削除する必要がある。同時に、これを書いた職員を見つけ出し、降格あるいは解雇処分を下すこと。

――O5-9

これを読んでいる者へ。君が何処の財団であろうと、今の信条が何であろうと、かつて起きたことを知らなければならない。昔、2つの財団は互いに手を組み、共通の理念を堅持していた。我々はこの世界を守るべく、「異常」と「正常」のバランスを調整していたのだ。だが、SCP-CN-398の収容をきっかけに、すべてが変わってしまった。我々の理念が「アノマリーの収容」へと変貌した一方、もう一つの財団は世俗を離れ、狡猾な保身を選択した。「Secret Control Prevent秘密・制御・妨害」を理念とする彼らは、秘密を守ることに一切を捧げようとしている。残念ながら、これに疑問を呈する者は終ぞ現れなかった。……私を除いては。彼が収容された時、私はラミュール級の異常空間に閉じ込められていた。このため、私は本来の記憶を未だに保持している。ナインよ、もし君がこれを読んでいるのであれば、SCP-CN-398の終了を申請してくれ。世界が改変されないうちに、彼の遺体を現実錨でロックするのだ。

――O5-14

O5-14。貴方の話が本当であれば、それこそがオブジェクトによる影響なのではないでしょうか。貴方の話が嘘でも、これはこれで、オブジェクトによる影響なのかもしれません。O5はこれまでずっと、13名しか存在しません。少なくとも、私の記憶では13名です。オブジェクトは自身の能力を用いて、我々の真実を再構築しました。本意であろうとなかろうと、我々は彼のシナリオ通りに動くしかないのです。「Secure Contain Protect」でも「Secret Control Prevent」でも構いません。我々はもう、シナリオの始めに戻ることはできないのですから。

――O5-9

注意: 報告書内で他人を騙ることは禁じられている。我々は本件を厳粛に捜査しており、規則に則った処罰を実施している。本報告書は近日中に削除される予定だ。

――O5-9

結局、真実とは何なのでしょうか。

――O5-9

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