SCP-CN-520
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小包外包装に印刷されたデザイン。

アイテム番号: SCP-CN-520

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 財団に回収され、SCP-CN-520に関連すると確定し、かつそれ以上の異常性を発現させない全ての物品はサイト-CN-71の低危険物品一時保管区内へ置かれ、これらの物品に対する調査申請または所持するにはサイト管理官の許可を得なければなりません。これらを除き、規定外の収容プロトコルは必要ありません。

CN-520イベント中、類似する物品を受け取った人物は定例の質問と記憶処理を受けさせねばならず、必要な場合はエージェントを派遣し追跡調査を行い、更に多くのSCP-CN-520に関する来歴の手がかりを捜索します。

説明: CN-520イベントでは数ヶ月から数年の不均一な期間で定期的に、特定の、しかし決して特殊ではない人間の身体が「OBlivery速運」と落款のなされた、しかし住所が空欄となった小包で送られてきます。既知のイベントでは配送者或いは速達配達者を目撃した者はいません。例え特定の荷受人が小包の発送周期内に住所を変更しても、時間通りに小包が到着します。この事実を現す一例として、財団職員の劉██がフィールドでの任務のためにあるホテルへ30分滞在すると、ホテルの電話が、偽名の書かれた小包がフロントへ送られてきたと告げました。注意するべきことは、この職員は任務中終始使用していたのは偽装された身分で、自分の真の情報はいかなるものであっても明らかにしていません。

SCP-CN-520に関するもの、つまり小包の内容物は、人体に由来する要素で制作された一連の芸術品で、1-███の番号が割り当てられています。DNA検査では、ある特定の荷受人が受け取る小包は全て、出自がその人物と関係のある同一人物でした。現段階で判明している██件の発生済みイベントのうち2件を抜粋します。

イベント CN-520-1:

荷受人: 尹██(女性、23歳)

略述: 回収された物品はDNA検査の結果、公安の報告記録にあった尹██の在学時代の一名の異性の同級生と一致しました。尹██の指摘によれば、対象は在学時代に何度も彼女へ告白し度々拒絶され、言い寄る課程で過激な行為が存在したため、行政により逮捕され、このため前科が残っていました。定例調査により異常な小包がこれ以上届かないことが確定した後、尹██は記憶処理を受けて解放されました。

物品リスト:

番号 小包の内容物 注釈(Koo博士による)
# 1 抜き取られた32個一揃の歯、高温処理を受けており、中心に穴が開けられ銀のネックレスと連結している。装着者の首に歯形を残す。ネックレスの長さは尹██の首回りと一致している。 3つの奥歯は根元から治療済みで、これとは別に2つの虫歯があり、門歯は不揃い。彼の笑い顔は酷く醜かっただろうと確信を持って言えます。
# 2 20本の指(全て手の指の形状)。ねじ曲げられて球形をなし、スノードームの台座上に置かれている。既に表面は黒または紫に変色し、防腐処理は施されていない。 傷口は不揃いで、生存中にナイフで切断されたはずです。
# 3 工芸品のガラス瓶中に詰められた血液。瓶の口に一枚の紅色のカードがつり下げられ、カードには「俺の灼熱の鮮血」と書かれている。瓶に触れられて三分後に、内部の液体は沸騰するが、瓶の蓋を持ち上げることはできない。 検査の結果では、血液中には抗凝固剤、涙、唾液、精液及び尹██の経血を表しています。
# 4 未知の保鮮処理を施された一対の眼球。ブレスレットにはめ込まれ、終始尹██の方向を注視する。小包には「俺は君のことを永遠に見つめ続けている」という文字が付随していた。 やや近視らしく、これはもう私や他の女性研究員を尹女史と間違えるのを止められません。
# 5 [データ削除] 包皮が長すぎます。
# 6 樹脂中に密閉された心臓。しかし依然として鼓動を観測でき、血管部分では血液の流れを観察できる。「これは俺が君にあげられる全部だ」というメッセージが添えられている。 この小包は尹██が財団の調査を受けた際、財団のフロント企業に送られ引き渡しの要求がなされました。

イベントCN-520-2:

荷受人: 姜█、劉██(財団職員、二人は夫婦関係であり、58歳と53歳の時に離婚した)

略述: 回収された物品はDNA検査の結果、二者と血縁関係を示した。多くの尋問及び関係の否定の後、対象(姜█)は、自分には努力勉強芸術全て「見込みのない」娘がおり、今年28歳になるが「聞き分けの悪い」ため数年間連絡を取っていないことを認めた。

物品リスト:

番号 小包の内容物 注釈(Hannah博士による)
# 25 頭皮とつながった一束の長髪。未知の手法によって箱形に編まれており、一般的な髪が耐えられる重量を遙かに超えて受け止められる。鞣された頭皮上には「うずくまって泣き叫んでいる時にあなたはクッションをくれたことがあった?」と書かれている。 頭皮部分の毛穴には巨大な力で引っ張られたことによる永久的な損傷があり、それだけではなく染色剤を乱用した形跡が見られます。
# 26 十二対(24本)の肋骨。梱包時に対になる位置に配置され、表面には白い塗料が塗られている。それとは別に脊柱骨を研磨してできた骨粉が一袋付随し、ラベルには「私がうっかり壊した花壇に流し込んで固めてください」と書かれている。 いくつかの肋骨は何度も骨折と癒合を繰り返しています。
# 27 切り取られた両唇、耳朶、両眼球、鼻が、風鈴に類似する方法で一緒に連結されている。接触すると幼い女性の啜り泣く声を発する。「泣き叫んでうるさいのは良い子じゃない」というメッセージが添えられている。 違う、それは子供が生まれ持ったものなのでしょう。
# 28 長さ八メートルの腸と内臓の一部。最初の小包が受け取られてから三ヶ月が経過しているにも関わらず、それらは依然として新鮮である。小包は血の滲んだ白いシーツで包まれ、シーツには「あなたは片付けのやり方を教えてくれた」と書かれている。 一体何が起こったのか想像したくはありません。
# 29 穴の開けられた頭蓋骨でできた器。内外は磨かれてつるつるしており、表面には典型的なポップアートの図案が制作されている。内側にはメモが置かれている。「ごめんなさい、あなたの植木鉢を壊しちゃった」 それは、あなたが悪いのではないわ。
# 30 まったく繋ぎ目の無いガラス球の中に浮かぶ大脳。容器を破壊せずに取り出すことができず、未知の成分の液体は透明で、脳組織は淡い彩色を現す。メッセージが添えられている。「やっぱり私は自分がやりたいことをやった。Are We Cool Yet ?」 今の私があるのは、学部生時代に、同様の児童家庭暴力を経験した大人達の心理状態を研究したからなの。だから、そうね、あなたは十分にクールだわ。

補遺CN-520-3: 以下の広告チラシは[データ削除]通りにて回収され、発見された時点で既に非常に広く伝播していました。

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