SCP-ES-007
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アイテム番号: SCP-ES-007

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 秘術調査機動部隊ϱ-5("紺碧の弧")は、恒久的にSCP-ES-007の収容と研究に割り当てられています。週次会議においてアーカイブ部門長かサイト管理者が月次予算の変更を承認するまでの間、収容及び生物学的研究を行うエリア-08の全ての資源は、秘術調査機動部隊ϱ-5が自由に利用可能です。秘術調査機動部隊ϱ-5から権限を与えられていない職員や、セキュリティクリアランスレベル4以下の職員によるSCP-ES-007構成物へのアクセスは全て制限されています。

SCP-ES-007-Aは、SCP-MFM-5の区分化されたセクション内に保管されています。また、SCP-ES-007-B-1は宇宙生物学研究部門で保存され、SCP-ES-007-Cの全構成物は、標準人工物用コンテナに、もしくはアーカイブ部門の生体試料として保管されています。

SCP-ES-007-B-2は、SCP-MFM-3の区分化されたセクションに収容のために設置された半恒久的収容環境で収容されています。個体は最低でも武装警備員2名によって常時監視され、SCP-ES-007-B-2が何らかの攻撃的な行動をとった場合、エリア-08の保安職員と特殊調査機動部隊ϱ-5の隊員へ直ちに報告してください。

説明: SCP-ES-007は、分類分けされた2種類の異なる生命体の総称です(SCP-ES-007-A及びSCP-ES-007-B、属する種を基にして一時的に007-A、007-Bとして分類)。現在、2体のSCP-ES-007-A、及び2体のSCP-ES-007-Bが、収容下にあることが確認されています。注記: 更に広範な調査を行った結果、SCP-ES-007-Aや007-Bに必要不可欠な部分が存在しない複数の要素がSCP-ES-007に追加されました。これらの要素はSCP-ES-007-Cとして保管されました。

SCP-ES-007-AはSCP-ES-007-Bによって宇宙船として使用される生命体であり、全長14.3m、翼幅は最大7~8mです。その収容から得られた情報によると、遺伝子操作及び秘術的手法によって亜光速で移動可能な大気圏内及び惑星間の移動手段として開発されました。

収容されたSCP-ES-007-Aの2体は、初期収容と回収作業の間で重大な損傷を受けていましたが、上部構造や動作する部品内の複数の装置やシステムが機械生命体であることを証明しています。プロジェクト・ライド・エウロパに採用されたこれらのシステムの多く、特にエンジン(SCP-ES-007-A-MOBILE)と外部シールド(SCP-ES-007-A-HULL)として予め特定されている器官の機能の調査が行われています。SCP-ES-007-Aがコミュニケーション能力を持つかは不明ですが、秘術的心間連絡機構(参考: テレパシー、 初期収容記録参照)を所持している可能性があり、このことからSCP-ES-007-Aの残りの構成要素(武器や弾薬を含む)は匿名クラスの認知リスクがあると推測されています。

SCP-ES-007-A-1は一定量の自己修復能力を持ち、「治癒」しているように見えますが、SCP-ES-007-A-2は初期収容で完全に機能を停止しました。2体の「解剖」及び解析は、プロジェクト・ライド・エウロパの現在の職員の権限によって制限されています。

SCP-ES-007-Bは、地球外が起源の繊細な知的生命体であると考えられています。SCP-ES-007-B-2は現在収容中であり、財団に協力的です。SCP-ES-007-B-1は初期収容で死亡しました。

SCP-ES-007-B-1の解剖により、007-B種は余剰な呼吸器系、循環器系、消火器系があり、4面対称の放射状対称性1を持つことが判明しました。007-Bの分子化学は驚くほど地球のものと類似しており、細胞構造や核構造も真核細胞生物のものに沿っています。

007-Bは8本の肢を持ち、下部の2対は移動に、上部の2対は細かい操作に使用されます。しかし、これらの肢の質量の大部分は、個体全体を覆う緑白色調で有機的性質の補助装具や装甲に相当するものです。SCP-ES-007-B-1は"装甲"装着状態で約2m、未装着状態で94cmにしかなりません。この補助装具は、オブジェクトが極限環境で生存できるようにする自給自足探査車及び生命維持装置として機能し、非情に強力かつ耐久性を持ちます。現在まで、SCP-ES-007-B-2は必要であると考えられる食物の摂取や排泄を要求していません。その動力源は不明です。

SCP-ES-007-B-1の補助装具を取り外したところ、個体は水中生活に特化した肢を持つことが観察されました。これまでに行われた組織学的分析によると、007-Bの体表全体は、化学的、熱的、視覚的、聴覚的な感覚器官です。007-Bの補助装具が彼らの感覚能力に対してどんな制限をしているのかは不明です。しかし、SCP-ES-007-B-2は質問をされた際、対話者を観察するために、補助装具の括約筋部分を引いていることが観察されています。SCP-ES-007-B-2の補助装具の一部が発声時に振動しているように見えますが、その役割が明確に発声であるかは確認されていません。

SCP-ES-007-B-2は、収容及び生物学的研究を行うエリア-08のアーカイブ部門における評価によると、007-B種の健康的で知的かつ協力的な個体です。SCP-ES-007-B-2は現在生存のために完全に補助装具へ依存していると判断され、そのため、現在に至るまで同じ呼称で分類されています。収容時、SCP-007-ES-B-2は「一般的な」地球の言語(当初はスペイン語、後に英語、中国語)を話す限定的な能力を持つことが判明しましたが、SCP-ES-007-B-2は2体とも地球を旅する中で学んだと述べています。

SCP-ES-007-B-2は非協力的で時々攻撃的でしたが、制御下事案ES/007-738(回収記録と補遺SCP-ES-007-01を参照)以降協力的になり始めました。

初期収容とSCP-ES-007回収記録:


付録SCP-ES-007-01: 管理決議08-45-007-34の実行

付録SCP-ES-007-02: [検閲済み - 権限とセキュリティクリアランスレベルが不十分]
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