クレジット
タイトル: SCP-ES-032 - 異常な雨
和訳者: ©︎SOYSOY_Kusagawa
原題: SCP-ES-032 - Lluvia Anómala / Anomalous Rain
著者: ©︎DrCastillo
英訳者: ©︎SangreDeReptil
作成年(SCP-ES): 2013
作成年(SCP-INT): 2017

SCP-ES-032
アイテム番号: SCP-ES-032
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-ES-032を現在収容することは出来ませんが、存在する地域が小規模であるため、その封じ込めは民間人をオブジェクトの効果範囲から5km離すことに限定されています。周辺には鉄条網を設置し、同様に常時警備を行うことでサイトを隔離した状態に保ってください。サンプルの採取のため、降水後に財団職員が派遣されます。
安全上の理由から、降水中に人員を留めることは禁止されています。また同様に、SCP-ES-032から落下した物質の入手・飲食も禁止されています。
説明: SCP-ES-032はアルゼンチンの██████の、5km上に存在する積乱雲や入道雲に酷似した渦巻き型の雲です。雲にはランダムなオブジェクトの「雨」を降らせるという異常性が存在します。現在までの間、どのオブジェクトが降るかをパターンで予測することには成功していませんが、降水は季節風の時期に対応しており、主に11月から3月の間に発生します。ですが本来は、地理的には雨が降るのは冬のはずです。
地元のコミュニティで血の雨の噂が広がったことから、SCP-ES-032は財団の注意を引きました。財団職員はイベントの実在を確認した後、虚偽の情報の流布と住民の移住を行い、アルゼンチン国立気象局の研究地域としてこのサイトを隠匿することに成功しました。
補遺A-1:
以下はSCP-ES-032の降水の記録です
イベントが発生した日付 | 降ったオブジェクト | 影響 |
20██/12/12 | 人間の血液 | 高温により血液は腐敗しました。 |
20██/01/20 | バラの花弁 | 特になし。 |
20██/01/22 | 複数の、異なる種の凍った鳥 | 高温により解凍され、その後腐敗しました。 |
20██/03/31 | 後に紀元前██年のディナールとルピーであることが判明した、古代の硬貨 | 観測装置に著しい機械的損傷を与え、2名の財団職員が死亡しました。 |
20██/12/03 | 通常の水(「通常の」雨が降った最初の例) | 特になし。 |
20██/02/02 | 雪片とぬいぐるみ | 雲の下の気温は2℃を記録しました。効果の範囲外の気温は当時38℃でした。 |
20██/03/05 | 歯車と座金1、錆びたネジ | 観測装置に機械的損傷を与えました。 |
20██/12/05 | [データ削除済] | 地域は隔離され、除染のために清掃チームが派遣されました。感染した家畜は終了し、焼却されました。 |
20██/12/23 | 5ドル紙幣と10ドル紙幣。その全てが使用可能な状態です。 | 風に吹き飛ばされました。その後計██████.██米ドルが回収されました。 |
補遺A-2: SCP-ES-032への探査が大気センサーを搭載した無人航空機を使用して試みられましたが、その中心に達する前にこれらは機能しなくなりました。残骸の調査の結果、SCP-ES-032の内部から放射された電磁波パルスが装置を破壊していたことが判明しました。復元された信号消滅以前のデータは、高濃度の水素や酸素、窒素、その他まだ同定されていないガスが雲に含まれていることを示しました。
補遺A-3: SCP-ES-032とSCP-1686との間に関連性があるかどうかを確認するための調査が実施されています。現在、███████博士と███████の研究チームが調査を実施していますが、これまでのところ結果は確定的ではありません。
大気中の湿度や風にもかかわらず、雲が不動のままでいる理由は現在調査中です。