アイテム番号: SCP-ES-047
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-ES-047は十分な広さの収容室にて標準的な50cm×50cm×50cmのコンテナに収容し、腐食、湿気、過度の熱や光、微生物等のような金属を劣化させる原因となりうるものに晒されることの無いようにしなければなりません。
オブジェクトの無害な性質から、追加の収容手順は必要ありません。ただし、SCP-ES-047へのアクセスは、調査を行う場合を除き制限されます。SCP-ES-047へのアクセス権を得るには、進行中のプロジェクトを担当するレベル3スタッフの許可が必要です。
説明: SCP-ES-047は19██年に発売された██████████ ███████ブランドのモデルに類似したタイプライターです。しかし、SCP-ES-047のフレームには、このブランドのロゴや、型式表示およびシリアルナンバーを表すラベルは一切貼られていません。SCP-ES-047が上述の事務用品ブランドで製造されたものか、それとも異なる起源を持つものかは不明です。
SCP-ES-047の異常性は、オブジェクトが通常通り使用された時に現れます。SCP-ES-047のすべての構成要素は、同型のタイプライターの年代を考えると、適切な外観と操作を示します。1タイプの視覚的分析から、これらは完全に非異常性であり、記録されるグリフ2は、一般的なタイプライターから推測されるように、タイプライターの機構を作動させるキーに示されたグリフに対応していることが明らかになりました。しかし、押されたキーに関係なく、使用されるシートに記される文字は常に大文字の“M”となります。この現象の唯一の例外は、いかなる種類の動作とも関係のないスペースバーがテキスト内に通常の空白を生成する場合です。
SCP-ES-047が本来印字されるものと異なる文字が作り出されるメカニズムを決定するために実施されたすべての研究は、決定的な結果をもたらしませんでした。さまざまな種類のインクリボンによるタイプへの影響を見る詳細なスーパースローモーションカメラの記録と、それに続く視覚的・触覚的な検査により、完全に通常通りの機能であることが明らかにされました。
実験で用いる紙に印字されるインクが必ず“M”の大文字の形を取る理由は現在のところ不明ですが、現在までSCP-ES-047を使用した試験でこのパターンから逸脱したケースはありません補遺047/01を参照してください。
補遺 047/01: テストレポート SCP-ES-047 (21/4/20██)
試験番号SCP-ES-047: 784
試験日: 20██年4月21日
試験開始時刻: 18時32分18:32: SCP-ES-047に新しいインクリボン(黒)とDIN3A-4の白紙を導入し、テストが正常に開始される。
18:36: SCP-ES-047のタイプは外見的には正常に見えることが確認される。印字されるグリフのいずれにも変化はない。
18:42: SCP-ES-047の56個のキーの検査が進行する。すべてが正常に動作する。紙に印字される文字は、100%の場合で大文字“M”となる。スペースバーのみが例外である。
18:53: 標準的な"███ ██████"の文章が入力される。4最初の2段落は、注目すべき観察なしに転写される。スペースキーを除き、各キー入力は、100%大文字の“M”を生成する。
19:00: テストが中断される。第3段落の16番目の文字を入力した時に異常が検出される。紙に印字された文字は数字の“7”である。
19:07: トンプソン博士が連絡を受ける。SCP-ES-047のテストルームに入る。彼の監督下でテストが続けられる。
19:31: 標準的な"███ ██████"の文章の入力が終了する。19:00に発生したもの以外の異常は検出されなかった(アノマリー047-1900210420██として記録される)。
19:33: トンプソン博士がSCP-ES-047の操作テスト番号784を終了するよう指示。結果はアーカイブのためにSCP-ES-047のメインエントリーに表示される補遺として記録され、マークされる。
19:37: 紙とインクリボンのシートが、さらなる分析のために密封される。それぞれSCP-ES-047-1およびSCP-ES-047-2として目録に入れられる。
19:41: SCP-ES-047は標準コンテナに戻され保管される。レポート終了
補遺 047/02: アノマリー047-1900210420██以後の結論
テスト番号784で得たデータ、テープ、紙の分析に数日を費やしましたが、なぜそれが“M”の代わりに“7”と書く時だと決めたのか未だに分かりません。5助手の████博士は、19:00きっかりに異常が発生したことに注意を喚起しましたが、分析するそれ以上のデータは無く、以後のテストで更なる異常も明らかにされませんでした。SCP-ES-047が誰かに危害を加えたり収容を脱するような脅威となったりしたことがまだないことからも、SCP-ES-047に関するプロトコルへの追加の措置や(Safe)オブジェクト分類の見直しは推奨しません。6
重要: 操作テスト中およびそれ以外の両方において、SCP-ES-047の全ての異常や異常な動作の新しい徴候は、私の直接の監督下でそれに係る実験を続けるために直ちに私に通知されるべきです。
- トンプソン博士

SCP-ES-047-1の一部。 アノマリー047-1900210420██は赤で強調されている