SCP-L909


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財団記録・情報保安管理局より通達

以下の文書は、ベルギーのオナイユに所在する廃病院に保管されていたハードドライブから復元されたデータの全文です。この施設は2011年の秋、反ミーム部門による調査中に発見されました。

公的記録によると、この病院は1976年3月12日に火災が原因で閉鎖されています。しかしながら、現場で発見された文書は、同施設が1904年の開設以来、サイト-5と指定される財団の記憶処理薬研究試験所として稼働していたことを示しました。財団の記録上にそのようなサイトが存在しないという事実にも関わらず、現場からは少なくとも33人の元・財団職員、12人の被験者、3体の異常実体の遺体が発見されました。

現時点では、復元データが正確であると仮定しても、同施設が放棄された経緯や、同時代の他の記録に確認できない理由は不明です。反ミーム部門の調査以前に、現職の職員のいずれもその存在を認知していなかった理由を究明するため、内務部門による取り調べが進められています。

— RAISA管理官、マリア・ジョーンズ

ファイル名: 909.SCPdocIt0376.1


アイテム番号: 909

オブジェクトクラス: Gödel-Euclid どうかわたしをゆるしてくれ

特別収容プロトコル:
試験中を除き、SCP-909は合成脳脊髄液を満たした化学薬品槽内に浸漬させた状態で保管します。この液体は、脳組織の寿命を延長し、栄養素の分配を促進するために、追加で錬金術的構成 - [DATA LOST] - 合されています。また、流体ポンプや電気刺激ノードなどの追加システムも設置されています。センサーへの有線接続は、部屋に隣接する監視駐留所から敷設されています。ここに駐留する職員にSCP-909の性質を周知する必要はありません。
もうたえられなかつたのだ、わかつてくれるかね
SCP-909の部屋は、指定された抽出チームによる取り扱いの際を例外として、常に照明を消し、全ての窓を遮蔽した状態に保ちます。抽出チームには、1970年以前に製造されたクラスA、B、またはD記憶処理薬に曝露した経験が一度もない人物のみを配属しなければなりません。現在雇用されている上席研究員と管理職員は全員このカテゴリに該当するため、担当職員は隔月ごとに輪番で交代させる必要があります。また、O5評議会もこのカテゴリに該当することに鑑みて、O5-2事務局から派遣された連絡員がサイト-5に常駐し、交流の仲介や要請の処理にあたっています。

未希釈のE-909はクラスII生物災害物質と見做されます。抽出チームはガスマスク、エプロン、手袋を着用して皮膚接触を防ぐ必要があります。大規模な流出事故が発生した場合は、完全装備の危険物対応チームが清浄化作業を行う必要があります。E-909はサイト-5の地下冷蔵保管階層、2-5号室にある気密性の円筒容器に保管されます。これらの保管室の気温は4時間ごとに確認し、1~4°Cの範囲を維持する必要があります。

説明: わたしはただねむりたいだけだつた

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ロドルフ・ドラクロワの肖像画、1855年。

SCP-909は重量1.42 kgのヒトの脳です。錬金術的な処理によって、その本来の保持者であるロドルフ・ドラクロワ1が1897年に後頭葉から発生した脳卒中で死亡して以降、劣化の進行は最小限に抑制されています。頭頂葉の5ヶ所に顕著な腐敗が見られ、最大の腐敗部位は直径3.4cmです。前頭葉は平均値に比べて萎縮しています。化学組成が █████ であるピンク色の有機沈着物の層がアイテム全体を覆っており、その厚さは部位によって最大3mmに及びます。記録によると、これらの特徴は回収当初から存在していました。

SCP-909の主要な異常性は、その内部を循環する血液に及ぼす影響にあります。文書909A-1903-4に概説される装置と工程を介して、SCP-909にはその生物学的機能の大部分を再現させることが可能です。これには、血液の分配や、頭頂葉の特定領域における神経活動の誘発が含まれます。1904年に行われ、1942年と1968年に再実施された徹底的な検査の結果、当該オブジェクトはこの活動中も知覚力を持たず、刺激に反応を示さないことが確認されました。 どうしてわたしにゆくすえをしることができただろうか

SCP-909は既に白血球を保有しておらず、実質的に自己免疫反応を欠いているため、SCP-909に循環させる血液はどのような血液型でも問題ありません。この状態において、SCP-909は循環血液を [編集済] 、█種類の化学的記憶処理薬として合成可能な、E-909と指定される化合物に変換します。この現象の根源は、ドラクロワがかつて ███████ アフリカの ████ ████ 周辺地域で採取された ███████ 属の植物に由来する粗製記憶処理薬を用いた自己実験を行った結果、SCP-909が大量の [DATA LOST] を含有しているためだと仮定されています。しかしながら、消耗が許容される被験者らを利用して当該現象を再現する取り組みは、これまでのところ失敗に終わっています。再現個体は例外なく産出化合物の効果が弱く、200-400サイクルが経過すると特性を失います。SCP-909が未解明の機序によって [DATA LOST] を自己生成し、その内部濃度を維持していることは明らかです。このプロセスの解明にはSCP-909の完全な解剖が必要であり、その結果としてSCP-909が無力化されるリスクが伴うため、この課題の研究はより高性能な撮像技術が開発されるまで無期限に中止されています。
わたしたちはわすれるためにこれをつくつた、だれがわたしをせめられるだろうか
十分に理解されていない副次的な異常性は、SCP-909についての知識が、SCP-909の産出化合物から派生した記憶処理薬を投与された経験がある人物に及ぼす影響として現れます。これらの人物は2-5ヶ月ほどかけて重症化する夜驚症や不眠症の頻発を経験する場合がありますが、必ずしも影響を受けるとは限りません。本稿執筆現在 (1976/03/02) 、この副次異常性については更なる調査が進行中です。

補遺909.1: 歴史 あれがかたりかけたとき、わたしにはほかにせんたくしがなかつた
SCP-909の特性は1897年、ドラクロワの死から3週間後に初めて判明しました。彼自身及び遺族の意向に基づき、慢性的な記憶処理薬の使用が人体に及ぼす影響についての知見を深めるべく、彼の遺体は調査目的で財団の管理下に預けられました。完全な解剖記 - [DATA LOST]

死に至るまでに、ドラクロワは神経損傷による運動機能障害をきたし、14年間にわたって車椅子生活を送っていました。また、彼は断続的な気分変動に陥りやすく、時として最長2時間に及ぶ睡眠麻痺の発作を度々訴えました。現在では、SCP-909の異常性がこうした問題の大半における主因だと特定されています。しかしながら、当時はドラクロワの肺の状態 - [DATA LOST] - されました。SCP-909は当初、更なる検査を容易にするためにのみ保存されて - [DATA LOST] - 達された専門家の助力を得て部分的に蘇生可能であると - [DATA LOST] - E-909化合物の生成に利用されました。1905年までに、E-909と神経細 - [DATA LOST] - 作用を利用し、実験によって遥かに安全かつ強力な化学的記憶処理薬の配合が開発されました。
あすへのきようふはわたしをむしばみ、ねむりのなかでさえのがれるすべはなかつた
しかしながら同年、SCP-909の副次異常性が、監督評議会員らを含む財団職員の間で表出し始めました。より安全な研究を円滑に実施するため、サイト-5の一角がSCP-909プロジェクト専用に確保され、現在の収容プロトコルが策定されました。

補遺909.2: E-909の加工
[DATA LOST]


ファイルネーム: 909.Eval-19D


せかいはもえていた。わがくにはもえていた。わがくにのひとびとはもえていた。

質問者: マニュエル・デュモン博士、サイト-5精神工学科

回答者: セリーヌ・デカン、D-909-3126

序: 対象はコンゴ盆地に居住していたベルギー国籍の女性であり、コンゴ共和国軍による拘束の後、1962年に財団の拘留下へと引き渡された。それ以来、E-909から派生した記憶処理薬の被験者として複数回利用されている。1976年2月3日、彼女はSCP-909の存在を知らされ、予期された通りの症状を示し始めた。以下のインタビューは、4週間後に心理評価の一環として行われた。


<記録開始>

デュモン博士: では、デカンさん、ローマの夢について教えていただけますか?

デカン: 変な夢でした。始まった途端に既視感みたいなのが湧いてきました。

デュモン博士: 日記には、自分がローマ市内のどこにいると思っていたか、具体的には書いていませんでしたね。心当たりはありますか?

デカン: バチカンの近く。間違いなくバチカンの近くでした。一人きりで建物の間を歩いていたんですけど、後を尾けられているような気がしました。窓には色がにじんでいました。こう、油っこい水溜まりに光が当たっているような感じです。空は真っ暗なのに、地面は昼間みたいに明るく照らされていました。辺り一面に気色悪い膜が張っていました。

デュモン博士: 他の人間はいましたか?

デカン: ええ、でもグロテスクに見えました。まるで - [呟き声]

デュモン博士: もう少し大きな声でお願いできますか? マイクが音を拾えるようにはっきり話してください。後々のために記録する必要がありますのでね。

デカン: その人たちの頭は上に向かって伸びていました。空っぽの眼窩が縦に引き伸ばされていて、唇から滴るピンク色の液は、雨粒みたいに石畳に落ちるとすぐ煙に変わりました。

デュモン博士: 彼らは何か言いましたか?

デカン: 私を小さな喫煙室に連れて行きました。壁は引っ掻いたような絵で覆われていて、そこには拍手す - [DATA LOST] - 内向きの螺旋です。口髭を蓄えた男がそこにいました。彼はごく普通の見た目で、ねじれた人たちに囲まれながら葉巻を吸っていましたけれど、泣いていました。目は腫れ上がって赤く見えました。彼が私を見 - [DATA LOST]

デュモン博士: そうですか。他には何か起こりましたか? デカンさん? 他に-

デカン: 鳥がいました。太くて平べったい嘴があって、灰色の羽根を生やした、コウノトリみたいな鳥です。人間並みに背が高くて、何も心配していないような素振りで、正面入口からのんびりと入って来たんです。鳥が嘴を打ち鳴らして機関銃みたいな音を出すと、他の人たちが大きく道を開けて、鳥は男の方へ歩いていきました。

デュモン博士: あなたは鳥について何も-

デカン: 鳥は男に話しかけました。「いったいお前は何を期待していたのだろうな。肉にまみれきって、こんな逃避が救済を - [DATA LOST] - らすとでも思っていたのかね。」

デュモン博士: それはどういう-

デカン: 「お前は気付くべきだったのだ - [DATA LOST] - が真実だと、アル - [DATA LOST] - うなってはもはやお前を救えない。残されたものはあまりに少なく、我らも関わるつもりはない。お前の本質を変えることはできない。お前が - [DATA LOST]

デュモン博士: 警備! 私の執務室に分遣隊を! 今すぐに! ミーム - [DATA LOST]

デカン: そして私は男が溶け始めるのを見ました。彼の後頭部は内側に畳み込まれ始めました。いつ - [DATA LOST] - を横切 - [DATA LOST] - が壁の色と周りの人たちの形を引き寄せました。街の外の野原からも血と火薬の匂いを全部引き寄せました。地面から死体を引き上げ、舞い上がった土埃は空を覆い尽くしました。私が - [DATA LOST]

<記録終了>


あれはわたしのおもにをかるくするともちかけ、わたしがわすれつづけることだけをもとめた

ファイルネーム: 909.TstPrpsl-0276D5


909 試験提言

作成日: 1976/02/26 | 文書ID: 0276D5

にんげんにできることにはげんかいがあり、せんそうだけがゆいいつふへんであるようにおもえた
目的: SCP-909の内部構造の完全なマッピングを実施する。

要旨: 1905年にE-909が初めて記憶処理薬として合成されて以来、SCP-909は財団の世界規模での活動に不可欠な役割を果たしており、化学的な記憶処理薬そのもの、並びにそれらが人体に及ぼす影響の理解に大きく寄与している。近年発見された他の供給源はその生産能力を上回りつつあるが、SCP-909は依然として高い科学的価値を保持している。幸いにも、帳下技術セクターは、アノマリーを無力化するリスクを冒すことなく、その内部構造を非侵襲的に調査するのに必要な装置の開発に成功した。
おわらないりゆうけつ
推定所要物資: CTスキャナー技術を用いてSCP-909を検査するにあたっては、専用のコンテナを製作する必要がある。詳細な設計図と費用内訳は以下に添付されている。結論としては、原材料と機械加工部品の合計で最大600,000米ドルを要する見込みである。

[DATA LOST]

ステータス: プロジェクト主任 (レムコ・オプソマー) 及びサイト-5監督者事務局連絡員 (タチアナ・ブルメンダ) により承認済み。試験は3月5日に実施予定。
はてしなくつづく


ファイルネーム: DrmJnl2 どうかしんじてくれ


システム上のほぼ全てが多かれ少なかれ破損しているので、こんなところにメモを取らざるを得ない。なぜか夢日記だけは無事だった。まあ、全員分ではないが。

909に関与した上席職員の半数近くの夢日記データは破損してしまった。我々の研究に関連する重要な夢の記録は事前に印刷しておいたが、IT部門曰く、残りのデータはほぼ確実に復元不可能らしい。昨日の撮像試験のデータがまだ処理中だったというのに、腹立たしい限りだ。しかし、人生とはこういうものなのだろう。

だから電子システムへの移行には反対だったのだ。古き良きインクに勝るものはない。


わたしはただねむりたいだけだつた

Dクラスへの更なるインタビューを終えた後、モイミールに話しかけてみた。彼はピリピリしているように思えた。撮像試験の具合はどうだったかと訊ねたら、曖昧な答えしか返ってこなかった。“良好”で“大きな進展があった”そうだが、詳細や理由についてはだんまりだった。多分何かあったのかもしれない。多分、結果が機密指定されていて、私は全容が明らかになってから説明を受けるのかもしれない。多分、多分。

今日は出勤してから、デカンさんの容態について最新情報を得ようとした。私が彼女の名前を出した時、警備員たちはどことなく具合が悪そうに見えた。彼女は隔離されているとだけ言い、詳細な説明を拒んだ。

執務室でうたた寝してしまった。ほんの数分のことだったが、実に生々しい夢を見た。書き留めておかなければならない。

私は幼少期を過ごした村にいた。村の見た目は時代錯誤で、まるで中世からそのまま飛び出てきたようだった。ずんぐりした木造家屋、未舗装の泥道、ぼろ服を着て歩き回る農民たち。通り一帯にピンク色のもやが立ち込めて、農民たちの顔を覆い隠していた。それを吸い込むと、むせ返り、息が詰まった。頭上からピアノの音が聞こえ、私は見上げた。

キジやハトの群れが私の上を旋回していて、その向こうにはピンク色の雲が大渦を巻いていた。雲は全て空の真ん - [DATA LOST] - 収束して鋭い - [DATA LOST]

何かが私に語りかけた。幾つもの声だった。

「走れ。逃げろ。」

前回のエントリから1日。夢を無視して仕事に集中しようとした。今日の仕事が終わりに差し掛かった頃、メインシステムのデータが破損しているのに気付いて、実験結果について訊ねに行ったら、他の研究員たちはブルメンダが印刷版を持っているはずだと言った。しかし、彼女の執務室に向かったところ、そこに執務室は無かった。

ドアはあった。その向こうにも何かがあった。しかし、それは彼女の執務室ではなかった。無人だった。本棚の本はどれも異様に見えたし、コンピュータは裏返しだった。ハードウェアは全て奇妙な配置でデスクの上にばら撒かれていた。室内を歩き回っている間、私が瞬きするたびにレイアウトが変化した。

結局、退室して何かがおかしいと警備員に警告しようとしたが、彼らは私を凝視した後、何も聞こえなかったかのように立ち去った。

今朝は出勤してからサイト管理官に連絡を取ろうとした。彼の電話番号は、まるで不通回線のようにデフォルトの音声案内に繋がった。1時間ほど建物内を歩いて、他の管理職の執務室も消えているのに気付いた。残っているのは評議会連絡員の部屋だけだが、あそこに戻るつもりはない。

食堂での出来事だったと思う。それとも、食堂のように見える場所というべきだろうか。昼食中に警備員の1人と話していたら、どういうわけか、ハトが建物内に入ってきた。どうして気付いたのか分からないが、ハトが部屋に入った瞬間、首筋にチクッとした痛みを感じた。梁の上に止まって歩き回るハトの気配を、後頭部に穴を穿つような灼熱感として実感したのだ。他の誰もハトには気付いていなかった。

建物内の水道水の味がおかしい。具体的に何の味とは断言できないが、魚っぽい? とても金属質。

数時間かけてドアを探した。建物から出ようとするたびに自分の執務室で目を覚ます。今は何時だ、午後7時か? どの時計も正しく動いていない。ひとつ残らず歪んでいる。

執務室のローカルサーバーにファイルのコピーを保存した。どこからサーバーを持ってきたか思い出せない。下の階かな? どうでもいい。システムはめちゃくちゃだ。私のコンピュータに保存されていないものは全部データ破損でロストした。残業してメモを再現しなければいけない。撮像データには未だにアクセスできていない。

冷蔵保管階層に行った。何をしに行ったのか忘れたが、その途上で、ヒト型生物収容室が幾つか消えているのに気付いた。ドアは開いていたが、室内は真っ暗だった。どんなものが収容されていたか思い出そうとしても、頭痛と例の水の味しか頭に浮かばなかった。

冷蔵保管階層全体からあの金属質な味の匂いがした。5号室のドアが蝶番から外れていた。まるで無理やり引き剥がされたようだった。中を覗き込んだ。床一面を覆うE-909の中にうつ伏せになっていたあれはデカンだったと思う。

連絡員の執務室で眠りに落ちた。

電話は全て消えている。誰もが何も起きていないかのように虚ろな目つきでうろついている。コンピュータは勝手に自らを組み立て直し、この部屋にはまだ固定回線があり、誰もここに足を運ぶ様子が無いので、私は自分の荷物をここへ移動させた。サーバーからハードドライブを1つ抜いて持ってきた。容量は少ないが、重要なことは記録しておける。

眠っている間に誰かと話した。誰なのか分からない、記憶はひどくぼんやりしている。ジングルが流れていた。

「お前の肉体は死にか - [DATA LOST] - ドラクロワの怯懦がお前の中に作り出した穴の中へ自ら - [DATA LOST] - それらの記憶がどこから来たと - [DATA LOST] - 片を混ぜ合わせて、生命に近しい何かを創 - [DATA LOST] - 我らはお前を助けることができる、お前が耳を傾けさえ - [DATA LOST]

部屋がどんどん消えていく。職員もどんどん減っている。

建物内を歩くと廊下がますます静かになっているのが分かる。タイルは私の足元でしわくちゃの紙のように折れ曲がる。もう3階層くらいしか残っていないのではないか。それとも5部屋? 5号室はまだ開いている。残っている者はほぼ全員そこにいる。E-909を飲んでいるか床でひきつけを起こしている。アノマリー収容室のうち2つはまだ封鎖されている。まだ中の奴らが息をしているかどうかを1時間ごとに確認しに行く。奴らの言葉は私にはもう理解できない。

そしてこの執務室と、SCP-909の収容室がある。互いに真向かいにある。どうしてこれまで気付かなかったのだろう?

窓の遮蔽はもう無い。彼が泣いているのが見える。


たすけてくれ

また夢を見た。私はその時廊下で、ドアのすぐ横で寝ていた。

すべてはうづまくぴんくのもゃととうくにみぇるちぃさいなひかりのてんてんだつた。あなたのいばしよわとーすぎる。これくてぶがわれらおらくととうぃくらうるくるむくゅば


ファイルネーム: 909.Tst0276D5img-104h


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海馬内神経異常

あれはわたしをてばなそうとしない

“SCP-909”の所在地と現状は未だ特定されていません。しかし、E-909化合物は西ヨーロッパの都市部で発見され続けています。そのため、サイト-5の発見に繋がった当初の調査は続行されます。

反ミーム部門主任、マリオン・ホイーラー


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