アイテム番号: SCP-PL-063
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-PL-063は、開口部のない密閉容器内に保管してください。万が一オブジェクトが収容違反した場合は、SCP-PL-063が被害にあう可能性がない限り、SCP-PL-063の周囲に人間が近づかないようにしてください。
説明: SCP-PL-063は2.96mの長さの麻のロープです。オブジェクトは、従順な蛇のように自律して行動します。
放置しておいた場合、オブジェクトは非常に移動しにくそうに、ゆっくりと地面を這うことがあります。時折、先端を12cmもちあげ、麻繊維の荒い面を見せつけます1。オブジェクトは、目標を見つけ狩りを行います。付近の小さな哺乳類(例えばマウス)を「発見」した場合、積極的に反応します。ターゲットは通常、オブジェクトがその先端で素早く強い打撃を与えることによって殺害されます。補食は行われませんが、オブジェクトは常にこれを試みようとします。
SCP-PL-063の付近に人がいた場合、オブジェクトは移動速度を大幅に速め、人に対して向かっていき、その人物の首へ迅速かつ正確にジャンプします。オブジェクトがどのようにしてジャンプの高さや方向を高い精度で決定するかはいまだ不明です。この行動が妨げられオブジェクトが人の体の上にある場合、物理的攻撃を開始して対象者を弱らせ、目標を達成します。
犠牲者の首に到達した後、オブジェクトは両端を最大限可能な高さまで持ち上げ、次にホルターネックを結びます。その後、被害者は異常な方法で被害者の数倍の力で地面に叩き付けられ、最終的にローブが締め上げられることで脊椎が破損したり、窒息したりすることで死亡します。ロープは、あたかも死体の上に見えない梁があるかのように行動します。
死体は、SCP-PL-063とともにSCP-PL-063-1と呼ばれる一つのオブジェクトを構成します。ロープは死体の頭部を正確に地面から2.5m上に配置し、常に「停止」します。それ以後SCP-PL-063-1は動かず、ロープは任意の行動を起こさなくなります。
SCP-PL-063-1の自発的無力化は正常な物であり、頸部の筋肉が腐敗し、切断されて頭部が切り離されるまで続きます。死体が切断された後、ロープは元の挙動へ戻ります。
SCP-PL-063の強度は、通常の麻のロープと違いはありません。オブジェクト全体からの個々の繊維の分離、またはそれらの焼却または切断は、オブジェクトからの反発を招き、オブジェクトは暴力的な手段で防御行動を開始し、退避しようと試みます。オブジェクトの精密な検査によって、ロープを構成する麻の繊維の中に、ある碑文が隠されていることが判明しました。付属品の一つは、ヘブライ語の「אמת」という銘文です。この銘文は明らかに表面に焼成されており、高温を発するような兆候は見られませんでした。
補遺4-1D7
このオブジェクトは、1961年にプロトコル███████████に従って、潜在的異常存在所在区域の第一次保全計画の一環で取得されました。SCP-PL-063は、金属製の容器に入れられ、壊れた靴が入っていると書かれた木箱の中に隠されて発見されました。このオブジェクトに加え、いくつかの非量子的な物品が発見されただけでなく、一つの不自然な乳白色の石が秘密部門へと引き渡されました。その場所の性質、発見された残存文書、その他の証拠は、第二次世界大戦末期のドイツ軍の物であることを明確に示していました。エージェント█████が箱を開いた瞬間にオブジェクトの性質が記録され、その後オブジェクトがエージェントを殺害しました。この事件の数分後、オブジェクトは確保されました。
標準的な調査を行った結果、財団の歴史学部の研究者は、「呪われたロープ」に関する出来事を記載したドイツの文書にたどり着きました。この道具は、ドイツの█████キャンプで処刑用具として多く使用されたものでした。更なる調査によって、このロープは、ラビの一人であるJoel Kuzinskiが逮捕される前の数年間、カバラを勉強している時期に不自然な行動を起こし始めたことが判明しました。しかし、この男性は発見されたロープと接触したという記述は見当たりませんでした。