アイテム番号: SCP-PL-104
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 収容施設には特別なセキュリティは必要ありません。オブジェクトは、指定された区画の標準ストレージスペースに収容する必要があります。セキュリティクリアランス3以上の職員は、このオブジェクトにアクセスし、利用できます。実験目的以外で、オブジェクトは、生物の皮膚組織と長期間直接接触させるべきではありません。
説明: SCP-PL-104は、一辺の長さが3.5cmの透明な立方体です。それはガラス製の均一な物質で、その中にフープを飛び潜り抜けるイルカの像が埋め込まれています。また、さまざまな観測の結果、内部はSNP-104と呼称される物質で部分的に、または全体が満たされている可能性が示されました。非侵襲的な実験方法ではこの原理を明らかにすることは不可能であり、オブジェクトを損傷する恐れがあるためそのような実験は行われません。同じ理由から、内部に存在するイルカの材質は不明です。また、オブジェクトの角の1つが切断されています。なめらかな切断面の様子と、オブジェクトの挙動によって、これは意図して行われたものであると考えられます。
オブジェクトは█████████中央郵便局で12.01.20██に回収されました。調査の結果、それはもともと有限会社荘厳住宅のものであることが判明しました。1
オブジェクトの異常な性質の発現には皮膚との直接的かつ持続的な接触を行うことが必要です。接触から23秒後物体SNP-104はかけている角から流出しはじめます。この現象は常に厚さ数百ナノメートルの範囲内でのことなので、被験者がこれを認識することは不可能です。その後、この微小な層はキューブの全表面を多い尽くします。そして、流出した物質は迅速に皮膚との接触点に到達し、皮膚細胞間に浸透し、次いで神経受容体に沈着します。
物質は、きわめて効率的な電気伝導率を示すため、2被験者と、この物体の間に神経接続が形成されます。この接続の形成とともに、オブジェクトは、異常な動作を開始します。
異常特性の発現は、中央に見えるイルカが、10Wの電球に相当する暗い光を放つことで開始されます。発光の期間は常に正確に15秒間ですが、その後激しい光が発生します。光の発生後、被験者の視界の、半径10メートル内の空間は、室内のすべての壁に投影されます。個々の映像は互いに異なり、不規則な間隔で変化することは注目に値します。加えて、異常特性が発現してからの経過期間に比例して、それらの多様性は規則的に減少し、変化の頻度は低下します。
観察結果に基づいて、オブジェクトによって平均して10分以内に表示された映像の5%が、表示されたエリアの後の状態に反映されることが判明しました。したがって、現在オブジェクトは、約1分間の感覚で、与えられた空間の可能性のあるすべての将来の状態を表示するという見解が示されています。
オブジェクトの使用は、対象との接触時間が増えるにつれて、被験者に悪影響を与えることに注意してください。具体的な結果に関しては、以下の表に示されています。:
接触時間 | 観測された結果 |
---|---|
5-10分 | 発話、および運動の障害の発生 |
10-20分 | バランス障害、不規則な、制御不能な四肢の動き |
20-30分 | 意識の喪失 |
30分以上 | 呼吸が遅くなり、窒息する危険性が発生する。 |
上記のデータは、研究室の標準的装置を用いて観測した、症状発現の過程の一般的な概要を示すものです。しかしながら、不確実性を決定する要因の数が増加したり、被験者が提示された映像の特定の1つまたは他の時間間隔に考えを集中しようとすると、症状の進行が早まります。3
結論: 上記の情報の分析により、対象が中枢神経系、特に脳に影響を及ぼすという結論にいたりました。それに関連し、脳波計を用いて実験を行いました。結果、装置の故障により実験が中断されました。しかしその結果は、オブジェクトとの接触による悪影響を排除することのできる可能性を示しています。4この問題を確実に解決するには、大規模な実験サンプルとこの異常特性を通じて継続的に動作可能な装置が必要です。そのため、オブジェクトの研究は一時的に中断され、研究チームはオブジェクトとの相互作用の条件に適した脳磁図の作成に専念しています。
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