SCP-PL-200

評価: +9+x

3日前
From: <Krzysztof Sawicki>
To: <Me>
件名: お願い

親愛なるミハウ
お役所言葉やら挨拶やら手紙の基本形式へのこだわりみたいなものやらを弄するつもりはない。とにかく、何でEメールならば、お前が兄弟という事になるんだ?管理、相当大事な件に家族がいるのは面白い、特別役に立つ。お前も俺も、この具体的な案件がいかに深刻か分かっている。
国内管理部署には要請を沢山、この件の申請を沢山送った――そのどれ一つとして注目してはもらえなかった。ハッ!どれ一つとして議論の俎上に上がりはしなかった!
俺が出した申請はどれもお前が完璧に知っている同じ事に関するものだ。どう見てもお前の同僚達はうちらのエリアの研究者全員が堂々巡りで繰り返している事にばかり固執したし、プロジェクト主任として俺はそれが不思議と腹立たしい。うちらはできるだけの事を研究して、具体的な結論を出しているが、お前の同僚達ははっきり言ってそういう事を無視している。お前は違う、お前とはそれでも話し合える、そして何よりお前の言う事なら聞き入れてもらえるって分かっている。そんな訳でお前にはこの忌々しい報告書に手が届いて、それを熟読して、そうしたら俺の管見では論じられるべき論題を論じる事を考えるようになる事を頼む。こういう選択肢も常にあるぞ、奴ら自体が勝手に独り歩き――心配すんな、その時は誰かの助けが間に合ってくれるさ。

ご自愛を。
クシシュトフ・サヴィツキ博士

追伸: あれは済まなかった……フラストレーション、怒り、終わらない収容違反、アルコールは絶対に良くない取り合わせだ。




















注意

当文書は内容の進行と共に増幅する情報災害となります。

報告書の個別セクションへのアクセスにはサヴィツキ・スケール1上の様々なレベルが要求され、レベルはリアルタイムでモニタリングされます。文章閲覧の可能性はセキュリティクリアランスレベルが最低でも3で、オブジェクトの許で作業中の職員、また財団の管理局代表にのみ提供されるという事にもご留意頂きたいです。残りの施設(緊急時手順)においても存在が必要となる断片は検閲を済ませ、いかなる脅威ともならない形式で別途供給が行われます。

オブジェクトの性質により、報告書との接触中に必須となる適切な予防措置も講じられました。当文書を含む各端末上に存在する画像傍受装置にはリアルタイムで閲覧者の状態のモニタリングを行う特殊な装置が搭載されており、これは上述の異常性、暗示への傾倒の徴候ならびに急激な精神状態悪化の兆しの検知を目的としたものです。

当該装置は報告書を開く事を試みる職員のクリアランスの認証にも利用され、認証は網膜スキャンによるものとなっています。アクセス権を取得するためには、端末の小型カメラを覗き、システムの指示内容を実行して下さい。


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    セクションへのアクセス権を取得するためには、端末上に備え付けられている小型カメラをまっすぐ見据え、以下のフレーズを大声ではっきりと読み上げて下さい:

    ピンクの象の事は考えません。

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