クレジット
タイトル: SCP-PL-380 - ꙮそれるなかれ
翻訳責任者: C-Dives
翻訳年: 2024
著作権者: BlazingPie
原題: SCP-PL-380 - Nie ꙮbawiaj się
作成年: 2023
初訳時参照リビジョン: 9
元記事リンク: ソース
重訳元の翻訳者: KubKac
重訳題: SCP-PL-380 - Be Nꙮt Afraid
重訳元の記事の作成年: 2023
重訳元の記事の参照リビジョン: 5
重訳元記事リンク: ソース
財団誤伝達部門より通達
以下のファイルには異常性の全容が判明していない認識災害が記述・収容されているため、細心の注意を払うことが推奨されます。この文書は定期的に新たな発見を反映して更新されます。
— エリ・フォークレイ、誤伝達部門主任
| アイテム番号 > SCP-PL-380 |
Classified > Lvl. 4 ID: 0380 |
| オブジェクトクラス > Pending |
脅威レベル > Unknown [?] |
警告: 最近の事件のため、下記の特別収容プロトコルと説明は完全に最新のものではなく、編集が保留されています。
SCP-PL-380
特別収容プロトコル: SCP-PL-380やその正確な形状について一般に公表されている情報は、オブジェクトの影響への曝露を避けるため、適切に編集する必要があります。
言語学と古書体学1を中心とする組織やコミュニティは、SCP-PL-380に関連する研究や議論を検出するために監視されています。これらの活動には財団エージェントが妨害を行います。
SCP-PL-380の起源である写本の原本は現在、次元際超常音声学会 (IdPA)2 が、スリー・ポートランドにある同団体の博物館資料庫に所蔵しており、財団の必要に応じて研究に利用可能です。
説明: SCP-PL-380は“多眼のO”と呼称され、記号 ꙮ で表されるキリル文字 O の異体字です。SCP-PL-380は歴史上一度だけ、ある15世紀の“詩篇”の写本に含まれる“серафими многоꙮчитїи”3というフレーズにおいて、通常のOと置き換えられる形で用いられています。
SCP-PL-380は1928年、著名なベラルーシ人の言語学者 イェフィム・フョードロヴィッチ・カルスキーによって初めて記録されました。カルスキーが超常社会との間に何らかの繋がりを持っていたかは不明ですが、研究者たちはその可能性を概ね否定しています。
オリジナル写本におけるSCP-PL-380。
SCP-PL-380はほぼ常に言語学、特に音声学や音韻論の知識を有する人物にのみ、観察による認識災害を通して影響を及ぼします。そのような人物は、文字として書き記されたSCP-PL-380を継続的に観察していると、SCP-PL-380は “超広特前舌母音” (over-open extrafront vowel) を意味する文字だと主張し始めます。この用語は、一般に受け入れられている言語的慣習の枠組みの中では全く意味を成しません。SCP-PL-380の影響下にある人物は、しばしば自分が説明している音を出そうと無益に試み、通常は失敗が繰り返されることへの苛立ちを示します。
この効果はSCP-PL-380から目を逸らすとある程度薄れます。異常性の発現終了後も、曝露者はSCP-PL-380が表すとされる音を出すための正確な手段の知識を持ち続けますが、異常な強制力からはそれ以上の影響を受けません。
曝露者たちへのインタビューを通して、人間がSCP-PL-380によって表される音を正しく発声するには、極めて侵襲的な一連の身体改造を — 特に喉頭、舌、声帯、歯、頭蓋骨に — 施す必要があると断定されました。これらの処置は例外なく呼吸困難を引き起こし、窒息死を招きます。4
この音の正確な発声が異常性を帯びているか否かは、現時点では不明です。
事件記録
日付: 2022/08/01
場所: ノルウェー、トロムス・オ・フィンマルク県、トロムソ
撹乱クラス: Keneq ●
実施された行動:
- 記憶処理及び目撃者の監視
- 事件の全記録の回収
- カバーストーリーの流布
トロムソ
事件概要: 2022年8月1日の夜、ノルウェーのトロムソにて、知名度の低いフィンランドのメタルバンド “レントケンタ” のコンサートが開催され、およそ300人の観客が来場しました。コンサートを取り巻く状況を鑑みて、このイベントはスカンジナビア地域支部から派遣された財団エージェントの4名編成チームに監視されていました。
バンドはSCP-PL-380に基づく、もしくは類似する多数のシンボルをコンサートの宣伝に使用し、このイベントに向けて特別に書き上げられた新曲の1つは“マルチオキュラー” (Multiocular、“多眼”の意) と題されていたため、財団の注意を惹き付けました。調査の結果、“レントケンタ”のメンバーが過去に超常社会と関わったことはないと判明しました。
コンサートは1時間30分ほど、それと分かる異変を伴なわずに進行しましたが、演奏曲目の終了後、リード・ボーカリストがイベント終了時に観客たちへのサプライズを用意したと発表しました。この発表の直後、150デシベルを超える叫び声がボーカリストの口から発せられ、周辺地域に異様に強力な認識災害を拡散しました。誤伝達部門による音声解析で決定的な結論は得られていません。
全ての観客は即座に意識を喪失し、その後30分間覚醒しませんでした。一部観客の携帯電話から回収された録画は、当時のステージ全体が不自然なほど強力な白色光に包まれ、強風が生じたことを示しました。光と風が数秒後に収まった時点で、“レントケンタ”のメンバーはステージから消えており、現在に至るまで行方不明です。
注記: 当該事件の目撃者を1週間にわたって監視したところ、コンサートに来場した全ての宗教関係者が棄教したことが注目されました。5

