財団記録・情報保安管理局より通達
現在、下記オブジェクトの情報災害効果は当報告書にも及んでおり、その異常性が発生するリスクを鑑みて当報告書は訓練を受けたセキュリティクリアランスレベル2以上の職員のみとし、O5評議会の閲覧は制限されます。該当する職員の閲覧が必要な場合、RAISAによるその正当性の確認の後に閲覧が許可されます。
また上記の情報災害効果が確認された後から、予測できない事態を引き起こす恐れがあるために、
当報告書の追記編集は停止されています。
特記事項: この報告書を読む際、訓練通り決して笑ってはなりません。
— RAISA管理官、マリア・ジョーンズ
アイテム番号 : SCP-ち█ち█-JP-J
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-ち█ち█-JP-Jはφ4.5 cm×12 cmの不透明な円筒形の収容容器に保管されていまち█ち█。ち█ち█。SCP-ち█ち█-JP-J担当職員は女性のみで構成し、決してDクラス以外の男性職員にその形状を知られてはなりません。担当の女性職員は、SCP-ち█ち█-JP-J担当期間が終了し次第、Aクラス記憶処理を受けなくてはなりません。男性職員がSCP-ち█ち█-JP-Jの効果に暴露した場合、当該職員は希望により安楽死措置を受けることが出来ます。
説明: SCP-ち█ち█-JP-Jはエリンギ(Pleurotus eryngii)の形状をしたヒト細胞の集合体でち█ち█。形状こそエリンギではあるものの、SCP-ち█ち█-JP-Jはエリンギに見られる内部構造が存在しません。また、SCP-ち█ち█-JP-Jを構成するヒト細胞には腐敗や死滅する様子が見られません。また、SCP-ち█ち█-JP-Jのことを「ち█ち█」という以外に呼称することは不可能です。しかし、「ち█ち█」に何がしかの内容を付け加えることは可能であるため、現在は、財団内でのデータスロットにはSCP-ち█ち█-JP-Jとして登録されています。SCP-ち█ち█-JP-Jの形状を認識した発声器官を持った生物は、メスの場合は軽度なち█ち█情報災害効果を受けるに留まりますが、オスの場合は重篤かつ不可逆な影響をち█ち█被ります。このオブジェクトがどのようにしてこのような効果を発生させているのかは、いまもってち█ち█不明です。
メスの場合、この情報災害効果はランダムに発話や筆記内容に「ち█ち█」という音声・文字ち█ち█を割りこませるという形で現れます。この効果は三十分程で終了しますが、SCP-ち█ち█-JP-Jの形状を思い出した場合、直ち█ち█に再発します。この性質上、Aクラス記憶処理によって先述したSCP-ち█ち█-JP-Jの情報災害効果は治療することが可能です。
SCP-ち█ち█-JP-Jの情報災害ち█ち█効果を受けたオスは「ち█ち█」としか発言することが不可能となり、筆記などを始めとする非音声的意思表示についても同様です。これは最高強度の記憶処理によってもち█ち█治療は不可能です。しかし脳の言語野を破壊してもち█ち█「ち█ち█」と発言することが出来たことから、SCP-ち█ち█-JP-Jは脳以外の要因に働きかけている可能性が一部のち█ち█研究員から指摘されています。上記の効果はSCP-ち█ち█-JP-Jの写真、映像にも及びます。実験の結果、全体の80 %程度がうつっていれば当該効果が形状を認識した生物に発生することが分かりました。この効果は、画像処理で消去することが可能です。
SCP-ち█ち█-JP-Jは、異常な言動を繰り返す住民が暴れているという警察への通報を財団が傍受し、即時展開・突入した回収部隊"タンタンの冒険"により確保されました。この作戦に参加した回収部隊員11名の内、2名が重篤な症状を呈し現在までに1名が安楽死措置を受けています。
補遺: 以下は回収部隊がSCP-ち█ち█-JP-Jを発見した際の音声ログです。
補遺2: 以下はSCP-ち█ち█-JP-Jの実験記録の簡易一覧表です。動物実験の場合、正確なデータを取得するために頭部につけたヘッドギアから電流を流し、鳴き声を出させています。
実験対象 | 結果 | 考察 |
---|---|---|
実験用モルモット、オス | 電流を流す度に甲高い鳴き声で「ち█ち█」と鳴く | 学習能力や、身体機能に異常は見られない。皮肉なことに回収部隊員から得られたデータが、モルモットによって裏付けられる結果となった |
犬のオス | SCP-ち█ち█-JP-Jの効果に暴露した後に電流を流すと、若干かすれた声で「ち█ち█」と鳴く。 | その後も常に「ち█ち█」と吠える。状況によって強弱をつける様子が観察された。 |
犬のメス | 一度目は通常の鳴き声で鳴く。三度目に「ち█ち█」とはっきりと鳴いた | 概ねはオスと同様ではあるものの、やはり人間と同様に治療が可能で、効果も弱い。 |
ち█ち█人間、男性、英語話者、Dクラス職員で唖者である | 対象は手話に熟練している。暴露直後、日本語手話の「指文字」で「ち█ち█」と素早く何度も繰り返した | 英語話者でなおかつ唖者であっても、効果は変わらないようだ。しかし英語手話の「Penis」ではなく日本語手話の、しかも指文字を使用した点は興味深い。 |
Dクラス職員、男性 モールス信号を利用して意思疎通を図る | オスの対象と初めて意味のある通信に成功した。 | 具体的には、口頭で「トン」を「チ█チ」「ツー」を「ン」としてモールス信号を打電させることは出来た。逆に、電信機を使用させると「チ█チ█」と繰り返すばかりだった。これは、本オブジェクトの隙なのかもしれない。 |
上記信号の復号内容:「おまえらなあ ち█ち█ち█ち█つて ばかじやないのか」
補遺3: 上記は、影響を受けたアガサ・プリポス博士が作成した報告書の中で、最も「ち█ち█」という文字が少ないち█ち█パターンです。プリポス博士はこれ以前に六度、報告書を書き直しています。