アイテム番号: SCP-ZH-981
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-ZH-981は標準遺体収容エリアにて収容し、身体には追跡装置を取り付けます。オブジェクトの位置に変移が見られた際は、ZH-981対応チームに連絡し、オブジェクトを収容エリアまで搬送させてください。目撃者に対してはカバーストーリー"自殺死体の処理"が適用されます。
説明: SCP-ZH-981は20██/██/██に自殺した真桑友梨佳氏の死体です。死因に関しては、運転中の車両を海に飛び込ませたことによる溺死となっています。
SCP-ZH-981の異常性は、台湾本島の不定な海岸に、不定な間隔で瞬間移動することにあります。それぞれの移動における時期的法則は未だ不明瞭であり、唯一明確な手がかりは、当異常性が清明節2、中元節3、旧正月など、中華圏の伝統的な祝祭日に一段と活性化することのみです。
SCP-ZH-981が移動を行うたびに、服装や髪型には差異が生じます。また時折、オブジェクトの周囲にさまざまな物品が出現することもあります。これまでに確認された物品は以下の通りです。
- さまざまな国旗ステッカーが貼られたトラベルバッグ。
- 内部には着古された衣服と、真桑友梨佳氏のパスポートが収められている。
- 就職活動用の履歴書。
- ドキュメントファイルで綺麗に整理されている。
- 日本で撮られた風景写真。
- ██市の指定ごみ袋。
- 内部に旧暦版カレンダー、線香、金紙4が入っている。
- 家族の集合写真。顔貌の識別はできなかった。
調査によると、真桑友梨佳氏は国際結婚を理由に、日本から台湾へ移住しています。夫や家族は全員、超常とは無関係の一般人であることが分かっています。隣人および同居していた義父母の証言では、真桑氏は生前、義父母の面倒をよく見ていたほか、夫方の親族とも良好な関係を保っており、これらについて不平を言われることも無かったとされます。
補遺: 真桑友梨佳氏の夫は20██年5、無関係な人物と再婚しています。