クレジット
タイトル: 保安施設ファイル: サイト-81UO
発起人: チーム「化けて出たなら2度殺す」
作成年: 2024
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面談室に警報が鳴り響いた。幽霊であるあなたにインタビューを行っていた職員は、携帯端末を取り出して何やら話し出した。
「……ええ、はい。何!?バイオメカゴリラの幽霊の群れが!?わかった。今すぐ現場に急行する」
インタビューを中断することの謝罪もほどほどに、職員は足早に面談室から出て行った。このまま待っていろと言われたが、有史以来待てと言われて待つ人間はいない。それは幽霊であっても同じことだ。部屋の隅に設置されている、結界を貼る"メカ豆腐"とかいう装置も電源が入っていない。あなたは面談室から抜け出すことにした。
サイト-81UOは先ほどのインシデントに人手を割かれているのか、人間の職員をほとんど見かけない。緊急出動を促すサイレンが響いている。せっかくの機会だから好き勝手ふらつき回ろうとあなたは決めた。
さて、どこに行こう。
何か資料を探してみようか?
サイト内を見回ろうか?
四十八町の様子を見に行こうか?
地上2Fにある職員休憩室に入った。先程まで歓談していたであろう机の上にはホチキス止めされた資料が放り置かれていた。どうやらこのサイトの概要が記されているようだ。

SCP財団保安施設ファイル
正式名称: SCP財団日本支部 青森四十八 霊的実体総合研究・収容拠点
サイト識別コード: JPAOYS-Site-81UO
概要情報
サイト-81UO
設立年代: 1971年
現サイト管理官: 蔵元 大斗Kuramoto Daito 施設管理官
場所: 日本国青森県四十八町
カバーストーリー: 旧夜見寺家屋敷(補修工事のため無期限封閉鎖)
隠匿: プランF(情報改竄・接近者の記憶処理)を適用
サイト機能: クラス識別済霊的実体の収容/研究/尋問、心霊学的理論に基づく研究と技術開発
説明: サイト-81UOは1971年にそれまでの臨時研究拠点から改組され、成立した中規模財団サイトです。サイト-81UOが立地するNx-54("四十八町")は、元来"幽霊"や"心霊現象"などと形容されるアノマリーの出現が多く報告される土地であったことから、地理的要因や歴史的要因を考慮したその特性の解明のため、そして当時未だ研究途上であった心霊学研究のため、国内外から霊的実体の研究者が招集されました。
調査の結果、Nx-54全域で霊素濃度の値(モリス値)が非常に高数値であり、これが日常的な心霊現象発生の一因となっていることが解明されました。その時点でNx-54の霊的実体の数が財団施設の収容能力を大幅に超過していることは明らかになっていたため、サイト-81UOでは「脅威性のない霊的実体の放任」という消極的な対応方針を取ることが決定されました。
この方針は「霊的実体との対話」という手段を発展させるに至りました。現サイト管理官である蔵元博士により開発された"蔵元式霊話コンバーター"を始めとした霊的実体との対話からサイト-81UOの収容は開始され、実害のある霊的実体に対しては通常サイト以上の数や規模が配備された強力な霊的実体対策の装備や機動部隊により対処を行います。
当該確保施設ファイルの最新版更新年である2024年現在、「霊子論」などの確立を経て、霊的実体に関する研究は目覚ましい発展を遂げています。この背景に、世界でもトップクラスの霊的異常多発地域であるNx-54と、日夜その対処に当たってきたサイト-81UOの存在があることは間違いありません。これらの実績によりサイト-81UO職員は往々にして「霊的実体のスペシャリスト」と呼称され、その霊体収容ノウハウの活用のため勤務職員が他財団施設に派遣される場合もあります。
あなたはサイト内を見回ることにした。これまで見聞きした内容も踏まえてサイトの構造を心の中でまとめた。
サイト構造

サイト-81UOは地上4階、地下3階に渡る研究収容サイトです。元々Nx-54に建てられていた大型の廃洋館「夜見寺屋敷」を利用したものであり、複数の高レベル情報によるとこの場所で超規模的降霊術が何者かによって行われたため、Nx-54の中でも有数の霊的実体と心霊現象が蔓延する異常領域に変質してしまった歴史があるとされています。
地上部分はサイト偽装と研究のため外装・内装を出来る限り当時のまま保存しており、収容ロッカーや実験室等の設備は最低限のみとなっています。このサイトにおいてはNx-54に存在する幽霊が特に徘徊、集合、談話する場であり、簡易的なインタビューが行われることも珍しくありません。
地下通路の一部。
地下部分がサイト-81UOの主なエリアに該当します。地下施設には霊的実体の侵入を防ぐための処置が施されており、機密性を有する業務はこのエリア内で処理されます。
職員の衣食住を保証する設備も存在しますが、サイト-81UOに勤務する職員の71%がNx-54に存在する一般的な住居を所持しています。そのため上述の設備は最低限に留められており、またサイト-81UOの職員がNx-54の住人となることで一般社会へのヴェール露呈を抑えています。
他サイトとの相違点として霊的実体収容のための設備に特化しており、また心霊学的理論に基づいた器具の開発環境も存在します。
外の様子を見に行こうかと考えたあなたは、四十八町の地理を思い浮かべた。
四十八町の町章。町の名物であるヒガンバナをモチーフにしている。
四十八町は日本の青森県の内陸に位置する面積92.01km2の自治体です。この全域がNx-54として指定されています。
四十八町は北部の知卦ちけ山と、そこから流れる2つの一級河川に囲まれた土地です。知卦山は隣村の七ツ道村との境にある標高847mの山です。四十八町の北部は知卦山から連なる森が広がります。河川のうち東側に流れるものを血潮川、西側に流れるものを甘川と呼びます。町内にはこれらの河川から三つの支川が町内を流れます。町内には歴史的経緯からあらゆる地点にヒガンバナが群生し、その毒性から立入禁止となっている箇所が複数存在します。
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| 血潮川 | 森の深部 |
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四十八町は北部の旧八ツ道村地域、南部の旧六原村地域で町の装いが異なります。北部は上述の知卦山からの森などの自然が目立ちます。また三碧ぞうへき寺や旧夜見寺屋敷といった歴史的建造物があることも特徴です。南部は町役場や病院、商業施設が集まる生活の場であり、人口の大半は南部に集中しています。
四十八町の人口は2023年度現在で11,975人で、周辺の自治体と比較して高い水準を保っています。これは隣町にある西文大学の学生を始めとした若年層の受け入れ体制を行政が構築していることが大きな理由と考えられています。
四十八町に鉄道路線は通っておらず、住民の移動手段はもっぱら自家用車か定期バスです。定期バスは地元企業の四十八バスが運行し、四十八町の境界部を一周するルートを取っています。
ネクサス内要注意地点
Nx-54内でも異常現象の発生にはある程度の偏りが確認されています。そのためサイト-81UOのネクサス監視セクションは事案の発生した各地点に警戒度を設定し、それに応じた収容体制を構築しています。
地点名: 旧夜見寺家屋敷
警戒度: 4(厳重警戒)
概要: かつて家主である夜見寺柳ノ丞氏が引き起こした事案により、Nx-54内でも特に深刻な影響が確認されている。現在は対外的には公益財団法人 佐原文化保存財団による保護活動という名目で立入禁止にし、内部はサイト-81UOに改修している。
地点名: 知卦山の祠
警戒度: 3(要警戒)
概要: 天明の大飢饉に関する犠牲者を鎮めるため、知卦山の山中に建てられたと思われる祠。2023年に付近で原因不明の死亡事故が発生し、以後警戒対象となっている。
地点名: 五十嵐病院
警戒度: 3(要警戒)
概要: 四十八町南部、市街地に位置する町内唯一の病院。死亡事案が発生しやすいという関係上、霊的実体やそれに伴う異常現象の件数が多い。サイト-81UOから職員を派遣し、病院の監視や事案に対する早期着手を図っている。
地点名: 三碧寺
警戒度: 2(要注意)
概要: 四十八町北部、市街地と森の境界部に位置する寺院。併設されている墓地での霊的実体や関連する伝承実体の目撃例が多い。しかし住職の立山青之助氏によって自体の収拾が行われているため、重大な事案は想定されるものよりも少ない。現在は立山氏を現地協力者として暫定的にEクラス職員と指定している。
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地点名: 鶏鳴軒
警戒度: 1(注意)
概要: 四十八町南部、商業地域に位置する中華料理屋。SCP-732-JPによりレジスターの爆発事案が発生、これによって店主が軽傷を負う。今後も同アノマリーによる類似事案が発生する可能性があるため要警戒体制が敷かれている。ものの、同規模の事案の確率は低いため監視に留まっている。
蔵元管理官の独断による記述を一部訂正(20██/██/██)
特にわざわざ見に行きたい場所は思いつかなかった。暴走している幽霊の様子を見に行くのも考えたが巻き添えになっては困る。あなたは大人しく屋敷内に留まることにした。
特に目新しいものは見つからなかった。
それならと、あなたは地上1Fの奥まった部屋へと足を進めた。
奥の部屋には古い洋館には似つかわしくない白い鋼鉄製のゲートがあった。横にある電子パネルを操作して開閉するものだ。職員はこの扉を自由に行き来できるが、あなたを含む幽霊たちは扉に施された防霊処理によって阻まれる。
あなたは操作パネルに手を伸ばしてその霊体を潜り込ませた。普通の装置ならこうすることで何らかの霊障を起こすことができるのだが、こちらも対策がされており何も起こらない。あなたは半ばヤケになって近くにあったドライバーを騒霊現象で動かしパネルの側面をガンガン突き始めた。けっこうな物音がしているが、今や田舎の小さいサイトの人員はサイト外で奮闘中であり、駆け付ける者はいなかった。
その内何か千切れたような感触があったかと思うと、ブガー!というエラー音とともにゲートが半分だけ開いた。あなたはこの結果に驚きつつも周囲を見回してゲートの先にある階段を下りて行った。
地下は白く無機質な通路が続き、病院の廊下を思わせた。湿度が低く何らかの対霊設備があるためか、あなたは何となく重苦しい雰囲気を感じていた。当てもなく通路を進んでいくと、「資料室」と書かれた部屋を発見した。
資料室内には天井まで届くラックが何列も並んでおり、多くのファイリングされた記録や論文、報告書などが並んでいた。壁際に並んだ閲覧机には、新人が学習していたであろうノートが置いてある。あなたは気になった資料を読んでみることにした。
「職員名簿」を見る?
「対霊的実体装備」を見る?
「内部セクション」を見る?
「四十八町の歴史」を見る?
「対外関係」を見る?
「用語集」と書かれたノートを見る?
| 蔵元 大斗Kuramoto Daito 管理官 | サイト-81UO管理官 |
|---|---|
| サイトを今の形に築き上げた立役者であり、霊的実体との会話を可能にした「蔵元式霊話コンバーター」の開発者でもある。現在はサイトの管理業務の他、霊子論の研究を推進している。 | |
| 墨谷 佳澄Sumiya Kasumi 副管理官 | サイト-81UO副管理官 |
| イタコとしての霊媒や妖怪の使役能力などの才を評価されて、当初は霊的実体に対する特任エージェントとして雇用された。現在はサイトの管理業務の他、超常コミュニティとの折衝や所属職員への霊子論の講義に力を入れている。 | |
| 織戸 鹿三郎Oruto Kasaburou 博士 | 研究・開発セクション心霊学/霊体工学主任 |
| 心霊学、霊体工学のエキスパートであり、サイト-81UOの心霊学研究を先導している。死というものを科学的に解明する意識が強く、霊的実体を元人間ではなくヒトの死を発端とする異常現象であると捉えている。 | |
| 谷口 幽也Taniguchi Yūya 研究員 | 研究・開発セクション心霊学/霊体工学次席研究員 |
| 霊子論の研究を行っており、霊的実体に対して極めて友好的であるため、インタビューを積極的に請け負っている。元々の職員登録名は「裕也」だったが、幽霊好きが高じて「幽也」に改名した。 | |
| エージェント・八谷 美緒Hachiya Mio | Nx-54担当フィールドエージェント 八谷班班長 |
| 財団による雇用以前から四十八町に在住していたフィールドエージェント。霊感を持ち霊的実体の目視に特別な機器を必要としない。地元ということもあり、霊的実体への対応は慣れている。 | |
| エージェント・漆戸 乾治Shitsudo Kenji | Nx-54担当フィールドエージェント 八谷班 |
| ある事案で同期の職員二人を失った。自身が直接的な原因では無いものの、その事案は彼の心に影を残し、サイト-81UOに異動を願い出た。霊的実体やこのサイトの独特な文化にはまだ慣れていない。 | |
| エージェント・安東 創二Andou Souji | Nx-54担当フィールドエージェント 安東班班長 |
| ぶっきらぼうな素振りを見せるが、意外にも真面目で地道な調査を得意とする。腕っぷしには自信がある。 | |
| エージェント・双岩 桃実Hutaiwa Momomi | Nx-54担当フィールドエージェント 安東班 |
| 真面目であらゆる任務を卒なくこなす優秀なエージェント。しかし本人としては自分の受け身の姿勢に難があると思い、どうにかして自分から行動出来るようにしたいと考えている。 | |
| 武内 哲檻Takeuchi Tekkan 収容スペシャリスト | 応用秘儀セクション仏教課秘教術師 |
| 大柄で筋肉質、坊主頭に黒い袈裟が目出つ収容スペシャリスト。密教系の呪術を用いた"幽霊"への対処を得意とする。 | |
| 稲生 一成Inō Kazunari 編纂官 | 文献室(神話・民俗学)管理アーキビスト |
| サイト所属の唯一の神話・民俗学部門職員。霊的実体が出るという土地柄、伝承実体にまつわる事案も多く、それを一人で請け負っている。 | |
| 古藤 清和Gotou Kiyokazu 編纂官 | 記録管理セクション編纂室管理アーキビスト |
| サイトが臨時研究拠点の頃からの古参職員であり、騒霊現象により電子機器が使えない時代を支えた功労者。サイトに入って間もないころの墨谷に対し案内役を務めていた。故人。 | |
- エクテシア銃 (Ecthesia): 霊体工学部門のレオナルト・ハルトマン研究室で開発された、霊的実体の行動を抑制することが可能な遠距離スタンガン。タイプΔ霊体を射出体として利用しており、その霊素資源の希少性と構造上装填が1つしかできないことから、実践投入は限られた場合にのみ行われる。被弾による生物への害はない。
- 改良版カーデック計数機 (improved Kardec Counters): 霊的発光を定量的に測定し霊体を検出するための装置。小型であるため実地調査の際の装備として携帯される。タイタン家電エレクトロニクス社(TCAE)からの超常技術提供により作成された。
- 蔵元式霊話コンバーター (Kuramoto Ecto-Language Converter): 霊的実体の情動反応によって変化する霊的発光スペクトルを検出し、データベースとの照合を元に言語へ変換する装置。知性・自我を有するが人間との音声的コミュニケーションを取ることができない霊的実体との対話に用いられる。可視光外を含む複数波長におけるデータベース収集や、霊的発光増幅装置や外部光の影響を抑える安定チャフなどの併用など、霊的発光測定およびその変換の精度向上を目的として研究がなお続けられている。
- K-515型撮影機 (K-515-Type Imaging Device): 非可視光線依存の焦点調整による非実体存在の撮影に特化した装置。霊的実体への焦点を合わせるのに時間がかかるため被写体を捉えることが困難という欠点はあるものの、高色彩かつ鮮明な像を写すことが可能である。SCP-515-ARCの異常性のリバースエンジニアリングにより実用化された。
- シュタイナー・レヴィ非実体化抑制装置 (Steiner-Levi's Ghosting Restraint Device): 実体/非実体を相互に切り替えることができる (即ちタイプ-GNの) 霊的実体が実体化した際、再度の非実体化を阻害する装置。略称GRD。
- スラント霊素固着波生成器 (SLANT Ecto-Element Fixation Wave Generator): 実体化した霊的実体を構成する霊素を固化して物理的活動を制限する装置。装置の原型となったシュタイナー・レヴィ非実体化抑制装置 の理論をベースに、阿久津豪人博士、パトリック・ノースモア博士、ヴィルヘルミナ・トラース博士の3名によって共同開発されたもので、各開発者の姓の頭文字を取って命名された。
- EVP検出器 (Electronic voice phenomenon detector): 電子音声現象(EVP)により霊的実体との交信を行う機器。精度が低いため蔵元式霊話コンバーターの登場以後は廃れ、疑似科学的なオカルト界隈にのみ流通している。
- ハイズビル幽体固定法 (Hydesville Ectomorph Fixation): 霊的実体を強制的に実体化する儀式。児童の犠牲や大量の遺灰の準備など実施には代償が伴うことが示唆されている。実施後、担当職員は記憶処理が必要。GOCとの共同でSCP-295-JPの収容に使用されている。
- ハルトマン霊体撮影機 (Hartmann Ectomorph Imaging Device): 霊的実体を青白い像として撮影する装置。内蔵したエクトプラズム溶液サンプルと撮影対象となる霊体の存在位における差分を利用し霊体の"影"をフィルムに投影することで、霊的発光に依存せず撮影が出来る。イグナーツ・ハルトマン客員教授とその娘婿であるベンジャミン・ハルトマン博士により初期型が作成されたとされる。現在はデジタル撮影システムに応用され、ゴーグル型に改造されたものも存在する。
- ハルトマン-シャッハラー非量子干渉的霊体検出器 (Hartmann-Siochfhradha non-quantum interferometric spirit detectors): ハルトマン霊体撮影機をベースに考案された、観測対象を観測範囲から完全に排除することで間接的に観測する霊体観測装置。サブタイプ-पに分類される霊的実体の観測などに用いられる。
- 非実体収容房 (Incorporeal Entity Vacuum Chamber): 霊的実体に対し強制的に物質化現象を起こさせる、あるいは霊体の透過を防止することで収容違反を防止する処置が施された区画。nPDNやGRDが設置されている。
- 非物質変異無効装置(non-Physical Displacement Neutralizer): 霊的実体の物理固定を行う装置。霊的実体が装置から離れた場合でも継続的に作用する。霊的実体の確実な物理固定を行うため、複数機の同時使用が一般的である。略称nPDN。
- 防霊収容庫 (Ectoproof Containment Vault): 霊的実体の収容を行う部屋。防霊処置の程度によって1~4までのクラス分けが為される。
- ホフマン携帯電気奇跡的ユニット (Hoffman Portable Electric-Thaumic Unit): 奇跡論を応用した簡易的な除霊のための装備。旧プロメテウス研究所の電気エクソシズムシステムから開発された。
- メトカーフ非実体反射力場発生装置 (Metcalfe Incorporeal Entity Repulsive Forcefield Generators): 電磁場を用いた幽体作用力(Ectoagency)の反射投影により、非実体的性質を持つオブジェクトに対する物理的干渉/影響を可能とする"結界"のような力場を発生させる装置。小型で持ち運び可能。複数台で取り囲むことでより強靭で安定した封じ込めを可能とする。
- ユービック・フラスコ (Ubik Flask): 防霊収容庫の原理を応用して作られた、高濃度のエクトプラズムを閉じ込めた瓶。中のエクトプラズムを放出することで、周囲のモリス値の一時的な増加や損耗した霊的実体の治療に使用される。慣用的に「エクト瓶」と呼ばれることも。
- リトヴャク霊素検知器 (Litvyak Ecto-Element Detector): 周囲の霊子を検出し、その範囲内の濃度勾配を判定する装置。手持ちサイズでありモニターに分布図のように周囲の霊子濃度が表示される。
- 霊通棍 (Ecto Club): 霊的実体へ打撃を行うことのできる警棒状の武器。サイト-81UOに所属する職員は標準で装備している。高い吽霊荷を帯びており、霊体中の霊子を引き剥がすことによりダメージを与える。
Nx-54("四十八町")に出現する多くの霊的実体への対応を主な業務とするサイト-81UOでは、組織構造の合理化のため既存の財団内部部門を合併・再編する制度を導入しています。再編された内部組織は「セクション」として区分され、Nx-54や霊的実体の性質に特化した柔軟な対応を行います。
例として、81UOの研究・開発セクションは他サイトにおける科学部門や工学技術部門などの人員が所属し、それらの部門が担う業務に対してより横断的な形で対応するセクションです。セクションごとのより詳細な説明については、オリエンテーションを受講してください。
- 研究・開発セクション
サイト-81UOにおける異常存在の研究と技術開発に携わる部署です。Nx-54の特性上その業務は霊的実体に関連するものに集中しており、理論と実践のサイクルによって霊的実体に関する先進的な研究成果を上げ続けています。織戸 鹿三郎博士が主任を務めています。- 心霊学課
霊的実体に関連する広範な理論及び仮説についての研究を行っています。特に、霊子/霊素モデルにより霊的実体を理論づけた「霊子論仮説」についての知見を発展させたことで有名です。 - 霊体工学課
霊的実体に有効な装備及び機器の開発に携わります。サイト内での技術開発に留まらず、要請に応じて人員を他サイトへの霊的実体関連事案のために派遣していることも知られています。
- 心霊学課
- 施設保全セクション
サイト-81UOの清掃、警備、設備の維持を担当する部署です。老朽化を防止し、施設としての能力を保ち管理するとともに、収容違反、不法侵入、破壊活動、天災、その他の緊急事態から施設を保護する役割を担っています。
- 応用秘儀セクション
秘教技術の科学的転用・汎用化に関する研究を行うとともに、それらの技術を必要とする業務を担う部署です。財団外から雇用された霊能力者、超能力者、宗教家、魔術師などが"特任収容スペシャリスト"として在籍しています。
- 情報技術セクション
比較的最近に新設された、サイト-81UOの情報通信技術に係わること一般を担う部署です。主に"システム霊障"への対処の他、インターネット検閲システム(I/O-CHARŌN)を運用しています。
- 連繋・外交セクション
サイト-81UOにおける対外折衝と情報収集を統括する部署です。現在は超常コミュニティへの顔役として、墨谷副管理官が主任を務めています。
- 人事管理セクション
サイト-81UOの人事、福祉、雇用、職員教育に関わる部署です。サイト管理官の下で予算編成や物流管理の権限が与えられており、サイト内セクション間の調整や業務監督にも携わっています。- サイト管理官補局
管理官業務の補佐を行っています。業務上、特殊なクリアランスレベルを有する案件が取り扱われます。
- サイト管理官補局
- 公衆虚偽セクション
Nx-54内外における情報統制に関わる部署です。カバーストーリーの立案や偽情報の流布、関係者への記憶処理などを担当し、一般社会に対するアノマリーと財団の存在を隠蔽するための活動を行います。
- ネクサス監視セクション
異常領域学(ネクソロジー)に基づき、Nx-54の異常性質の調査を行っています。フィールドエージェントによるネクサス内の定期巡回が主な業務です。- 八谷班
エージェント・八谷により率いられる巡回班。 - 安東班
エージェント・安東により率いられる巡回班。
- 八谷班
- 記録管理セクション
財団が保管する様々な文書記録の保存と管理を担当する部署です。- 編纂室
保管された資料の整理・目録化を担います。近年では電子化を進めており、数々の文書記録のデジタル化業務も請け負っています。 - 文献室
既存の神話・民俗学などにまつわる記録を収集し、異常存在の対処への活用を行っています。
- 編纂室
日本国東北地方の青森県に位置する小規模な町、それがNx-54("四十八町")です。Nx-54の正確な興りは判然としていません。東北地方は古来より近畿地方の中央政権から離れた辺境の僻地と見なされており、そこに住まう朝廷に服属しない者たちは"蝦夷(エミシ)"と総称されていました。8世紀ごろから徐々に進められた東北地方の編入政策においても、青森は本州最北端という地理的特性から、長い間中央政権の支配力が浸透しない状態が続いていました。
初めてNx-54周辺地域が史料に登場するのは、延久二年(西暦1070年)頃に発生した延久蝦夷合戦でのことです。蝦夷征伐のために送られた軍勢は、ある川で野営し喉を潤したのち、当該地域で激しい抵抗を続けていた蝦夷の集落に攻め入り、奥へ奥へと進軍する形で抵抗勢力を虐殺していきました。戦の後、朝廷の軍勢は野営した際のものとは別の川が前方にあることを発見し、ここで鎧や剣に付いた血を洗い流したと言われています。
この2本の河川は、現在のNx-54周縁に流れる「甘川」と「血潮川」にそれぞれ対応するものとして言い伝えられており、以後は中央政権への編入が進められていくことになります。しかし気候条件も悪いために作物の生産性が低く、目立った特産品も無かったことから、当時の周辺地域における記録はほとんど残されていません。
江戸時代中期、大規模な冷害の影響による未曽有の大凶作によって東北地方を中心に十数万人規模の餓死者が発生します。この「天明の大飢饉」と呼ばれる日本における近世最大の飢饉被害は当時のNx-54に存在した六原村・八ツ道村にも及び、飢えた村民は野山の草木や獣畜を食べ尽した後、餓死者の屍肉を食らい、さらにはくじ引きで選ばれた者を解体し食らったという記録までもが残されています。
田園に咲くヒガンバナ。
飢饉の収束後、餓死者及び犠牲者の供養のため、Nx-54には多くのヒガンバナ(Lycoris radiata)が植えられるようになったと記録されています。
ヒガンバナの鱗茎(球根)にはデンプンが含まれることから、この行動には死者の追悼のみならず再び飢饉が発生した際にこれらのヒガンバナを救荒食として食用する期待もあったと思われますが、現在もNx-54各所で群生するヒガンバナはこのような経緯で広がっていったと考えられています。
寛政三年(1791年)頃、香具師の一団が六原村に来訪し、村に群生するヒガンバナについて生薬としての価値を見出したとされます。ヒガンバナの鱗茎に含まれるリコリンやガランタミンなどのアルカロイド毒には鎮咳・鎮痛・痰切り・血圧低下・催吐などの薬理作用があることが漢方医学において知られていたため、この香具師の一団はヒガンバナから抽出した薬を調合し、死返丸(まかるがえしがん)と名付け売り出しました。
死返丸は各所で好評を博し、以後この一団は六原村の肝煎を務めていた家と血縁関係を持つことで、地元の有力者として財を成していくこととなります。彼らを祖とする一族は明治時代に入ったのちには「夜見寺(よみでら)」と姓を改め、変わらずNx-54一帯に対する影響力を持ち続けました。
明治二十二年(1889年)、明治政府による町村制の施行に前後して六原村と八ツ道村は合併し、Nx-54には「四十八町(よそはちまち)」が新たに誕生しました。町名の由来に関しては、六原村と八ツ道村の6と8を掛け合わせたという説、相撲の「四十八手」、町火消しの「いろは四十八組」など48という数字が伝統的に縁起が良いものとして扱われていた日本の文化を背景とする説などが挙げられています。
時を同じくして、夜見寺家は当時流行していた「脱亜入欧」のスローガンに則り、新たに本格的な西洋風の大型住宅を建設する計画を立案しました。地盤の関係からNx-54の北部の切り開かれた森林内が立地として選ばれ建築が始まりましたが、当時は西洋建築の技術に詳しい技術者が希少であり、指示の行き違いなどから工事は遅々として進まないままでした。
業を煮やした夜見寺家は、新たに外部から素性不明の建築団体を招聘したとされます。この建築団体の参加により工期は大幅に短縮し、工事関係者の度重なる事故死・失踪を招きながらも、計画の立案から僅か1年2か月という当時としては異例の速さで、地上4階、地下3階に渡る大規模な西洋住宅、通称「夜見寺屋敷」が完成しました。関わった建築団体は屋敷の完成後、代金を受け取ることなく行方をくらませたとされています。
夜見寺柳ノ丞氏。右上に未特定の霊的実体が映りこんでいる。
大正三年(1914年)夏。当時の夜見寺家当主であった夜見寺柳ノ丞氏の一人娘、澪子氏が四十八町の甘川で水死体となって発見されました。死因は転落による溺死であると推定され、当時の記録では事件性のないものとして処理されています。
夜見寺柳ノ丞氏は娘の死体を掻き抱いて深く嘆き悲しんだとされています。また娘の死を契機として妻である千鶴子氏との関係も悪化し、精神的安定を失う中で、柳ノ丞氏は徐々に「娘にもう一度会いたい」という考えに憑りつかれていったと推測されます。その手段として選択されたのが、交霊術や死霊術といったオカルト行為でした。
柳ノ丞氏はさまざまな霊媒師に会い娘との対話を求めましたが「満足いく結果は得られなかった」と日記に記しており、ついには夜見寺家の潤沢な私財を投げ打って東西を問わず心霊学的アイテムを収集するとともに、霊能者や呪術師といった人物を招いて毎夜のように西洋式の交霊会を開くようになりました。
元来他の土地よりやや多いことが確認されていたNx-54内における霊的実体の出現数が、この頃から急激に増加し始めたことがGoI-0551("蒐集院")の記録に残されています。ある夜にはかつてこの地で虐殺された蝦夷のような軍勢を見たという証言が上がり、またある夜には大飢饉の中で食らわれた村民の恨み言が聞こえると訴えがありました。
さらに奇妙だったのは、それらの霊的実体がNx-54内での死者に限られていないことでした。八甲田山の雪中行軍で明治三十五年に凍死したはずの青森第5連隊の出現や、炭鉱夫姿の男性が全身を燃え上がらせながら血潮川に飛び込んだといった事例に留まらず、人種・地域・年齢を問わないあらゆる霊的実体がNx-54に出没するようになり、この異常現象の焦点が夜見寺屋敷にあることは明らかでした。
夜見寺柳ノ丞氏の日記によれば、実行された交霊会において娘である澪子氏の霊を喚び出すことに何度も失敗した結果、「それ以外の霊」つまり、交霊術によって引き寄せられた澪子氏ではない雑多な霊が屋敷内に留まり続けるようになったとしています。霊的実体の残留はNx-54の特性の発露であると思われますが、これにより夜見寺屋敷は多数の霊的実体が徘徊する異常な領域と化しました。
柳ノ丞氏の妻である千鶴子氏はこれらの霊的実体を忌み嫌い、家中の者と共に屋敷の地下で生活するようになりました。やがて、柳ノ丞氏は"平坂真能"と名乗る超心理学者を招き、当時まだ黎明期であった近代的霊体工学に基づく改装を施していきました。反宗教家であった平坂真能の影響を受ける形で、柳ノ丞氏はオカルト的手法を科学技術で発展させ「神が定めた生死の境を超克する」ため平坂の後援者となり、それを通して娘に会うという妄想に傾倒し始めたことが回収された資料から判明しています。
最終的に目的意識の差異により平坂真能と決別したのちに、柳ノ丞氏が如何なる手法で自身の願望を達成しようとしていたかは定かでありません。
"異常な気配の波"を感じてGoI-0551の蒐集官が夜見寺屋敷に踏み込んだ際、屋敷内からは柳ノ丞氏を含む一切の人物が消失していました。唯一閉ざされた地下からは瘦せ細り衰弱した様子の千鶴子氏が発見され、運ばれた病院内での治療中に死亡が確認されています。千鶴子氏は発見時「行ってしまった」と呟いていたとされますが、それ以上の証言は無く、夜見寺家の人物の行方は不明なままです。
柳ノ丞氏の失踪後に撮影された屋敷の内部。
以上の事例は「夜見寺一族失踪事件」として記録されています。夜見寺屋敷は太平洋戦争終結とともに財団に継承されたことで、建物自体を研究対象とする形で小規模研究拠点として利用されることとなりました。Nx-54がAsphodelクラスの異常集中領域として正式に認定され、1971年に臨時研究拠点がサイト-81UOに改組された後も、夜見寺柳ノ丞氏が残した事物と影響についての研究は続けられています。
以下は連繋・外交セクションの内部資料より抜粋した、Nx-54及びサイト-81UOとの間に特筆すべき関係性が存在する要注意団体群のリストです。各組織は敵性レベルに基づき分類され、個々に立案された対応方針が適用されています。
| GoI# | GoI-0016("Global Occult Coalition") Far East Division |
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|---|---|---|---|---|
| 名称 | 世界オカルト連合 極東部門 | |||
| 敵性レベル | 3 (有害) | 関連地点 | 八甲田山メインステーション-FE-392 | |
| 主要リエゾン | 精神部門使節部、エージェント "調緒(しらべお)" | |||
| 概要 | ||||
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世界オカルト連合 極東部門は、世界オカルト連合(GOC)の東アジア地域における組織部門です。各地に設置された拠点(ステーション)の地域的連携によりGOC極東部門はある程度独立した指揮系統と威力部隊を保有しており、日本国内における正常性維持機関の2大巨頭として財団81管区日本支部に並び立つ組織と見なされています。 GOC極東部門の拠点は多くが東日本に存在しており、その勢力規模は同地域における財団資産を上回るものです。特に青森県の八甲田山周辺に位置するメインステーション-FE-392が極東部門の本部であることから、サイト-81UOは極東部門の人員と頻繁に接触する機会があり、時には財団日本支部を代表した交渉窓口を担います。 |
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| GoI# | GoI-0239("International Center for the Study of Unified Thaumatology") |
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| 名称 | 国際統一奇跡論研究センター(ICSUT) | |||
| 敵性レベル | 2 (中庸) | 関連地点 | ICSUT恐山キャンパス | |
| 主要リエゾン | 恐山キャンパス渉外課、ウィリアム・ブースケスト | |||
| 概要 | ||||
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ロンドンの魔術結社"黄金の夜明け団"の流れを汲むICSUTは、世界オカルト連合の108評議会を構成する組織の1つであり、GOC加盟各国において科学的知見による魔法と呪術の研究(統一奇跡論研究)を推進する近代魔術大学です。 日本では霊地として知られる青森県恐山にキャンパスを置き、東アジアにおける最高水準の超常教育機関としてGOC極東部門の庇護下で多数の秘教術師(Type Blue実体)が教員・学生という扱いで所属しています。奇跡論における霊的実体の位置づけに関連してNx-54はICSUTにおける興味深い研究対象として見なされており、しばしばサイト-81UOとの間で学術的交流が行われます。 |
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| GoI# | GoI-8109("Japanese Anomalous Groups Peace and Amity Treaty Organization") |
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| 名称 | 日本超常組織平和友好条約機構(JAGPATO) | |||
| 敵性レベル | 1 (友好) | 関連地点 | 十和田八幡平 非公開オフィス | |
| 主要リエゾン | 連絡事務局外務部、吹寄 了孝 | |||
| 概要 | ||||
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財団・世界オカルト連合・日本政府の三者により創設されたJAGPATOは、日本国内にひしめき合う超常組織群の衝突を未然に回避するとともに、条約加盟団体の紛争調停と連携のために働きかけることを主要な存在意義とする組織機構です。 十和田八幡平非公開オフィスはJAGPATOにより19██年に設置され、一帯は財団日本支部・GOC極東部門両勢力の間における事実上の緩衝地帯として認可されました。JAGPATO加盟団体による組織間外交のほか、超常フリーランスの個人として東北地方で活動を行う秘教術師や特異性保持者の登録管理拠点としても利用されています。 |
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| GoI# | GoI-0551("Collecting Agency/Shūshū-In") |
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| 名称 | 蒐集院 | |||
| 敵性レベル | 0 (不活) | 関連地点 | 不明 | |
| 主要リエゾン | 未指定 | |||
| 概要 | ||||
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蒐集院は呪術的・宗教的手法を用いて異常存在への対処を行っていた団体です。数百年に渡り日本国内における広域的な影響力を持っていた蒐集院は、太平洋戦争終結とともに保有していた人員・資産の殆どを財団に吸収され、現在は事実上消滅したものとして見なされています。Nx-54も同様に、蒐集院から財団へと管理権が移行された土地の1つです。 しかしながら、蒐集院の残党組織は現在でも分散的な活動を続けています。その一部はGOC極東部門への加盟下で活動しており、東北地方各所における伝統的な超常コミュニティへの存在感を低レベルながら維持していることが確認されるため、サイト-81UOはそれらの監視プロジェクトの一翼を担っています。 |
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| GoI# | GoI-0899("Midnight Club") |
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| 名称 | 深夜クラブ | |||
| 敵性レベル | 4 (敵対) | 関連地点 | Nx-54 旧四辻地区 | |
| 主要リエゾン | 四十八町会室外交部、五百藏 忠司 | |||
| 概要 | ||||
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深夜クラブは霊的実体により構成される国際的な人権団体です。当該組織は自身らのような霊的実体が死後も人間として人権を保障されるべきであるという理念を持っており、霊的実体への"生活支援"を行う他、エクトプラズムの利用を行う霊体工学などの研究について破壊行為を伴う激しい抗議活動を行う事例も確認されています。 Nx-54内に存在するいくつかの霊的実体コミュニティは深夜クラブとの関わりを持っており、旧四辻地区内の廃墟には当該団体の会室が構えられています。サイト-81UOがNx-54内の霊的実体への対処を消極的なものに留めているため現時点では深夜クラブとの間に明確な交戦は発生していませんが、その組織活動が財団の収容・研究に関する基本ポリシーと対立していることから、将来的な関係の悪化が予期されています。 |
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| GoI# | GoI-2511("Tōno Yōkai Sanctuary") |
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| 名称 | 遠野妖怪保護区 | |||
| 敵性レベル | 2 (中庸) | 関連地点 | 岩手県 北上山地 | |
| 主要リエゾン | 区役所対外課、木津 貴士 | |||
| 概要 | ||||
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遠野妖怪保護区は主に岩手県の北上山地からアクセス可能な異空間であり、同時にその内部に存在する異常実体群のコミュニティです。遠野妖怪保護区という名称が用いられだしたのは1940年代と比較的最近であるものの、異空間とそこに棲息する"妖怪"は古くから存在し、岩手県遠野地域にまつわる複数の民話伝説の発生源となったと見られています。 遠野妖怪保護区は、東北地方における活発な要注意領域(LoI)としてNx-54と並び認知されており、遠野周辺に位置する生物研究サイト-8103の非標準生物学における研究対象下に置かれています。サイト-8103とサイト-81UOは姉妹サイト関係を結んでおり、特にNx-54に関連してしばしば出現する異常実体への対処についてサイト-8103の支援を受けています。 |
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| GoI# | GoI-8114("Kisaragi Construction") |
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| 名称 | 有限会社 如月工務店 | |||
| 敵性レベル | 3 (有害) | 関連地点 | 不明 | |
| 主要リエゾン | 未指定 | |||
| 概要 | ||||
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如月工務店は東北地方を中心とした各地において異常な建造物への関与の痕跡が見られる、詳細不明の個人または組織です。活動に際して"有限会社 如月工務店"を標榜していることがたびたび確認されるものの、公的に同名の企業が認可された記録は存在しません。 現在サイト-81UOとして利用されている夜見寺家屋敷について、その建築過程に際して不明な点が多く残されています。特に当時の四十八町近辺では珍しい本格的な洋風建築が異常な速度で達成された点、複数の工事関係者の失踪、そして近年Nx-54内で確認される"廃墟に出没する鬼"に関する報告から、夜見寺家屋敷及び四十八町に対して如月工務店が何らかの関係を持っていることが疑われています。 |
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| GoI# | GoI-0014-η("Titan Consumer Appliances and Electronics") |
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| 名称 | タイタン家電エレクトロニクス(TCAE) | |||
| 敵性レベル | 2 (中庸) | 関連地点 | Nx-54内サテライトオフィス | |
| 主要リエゾン | 社外連絡部、フィル・バイロン・ターナー | |||
| 概要 | ||||
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TCAEは、GoI-0014("プロメテウス研究所")の元従業員らによって1999年に設立された超常技術的企業です。TCAEはパラテックの一般消費者向けへの応用(民生化)を開拓することに注力しており、霊的発光/エクトルミネセンスを用いた照明器具であるSCP-2176による事故を機に財団によって注目されました。 現在、同社は財団による監視の下で改良版カーデック計数機など複数の対霊的実体機器の納入に携わっており、多数の霊的実体への対応力が求められるサイト-81UOとも密な技術協力を行っています。 |
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霊子論関連用語
- 遺留子: 生前の情報を保有する霊素配列。生物の死に伴い放出される。霊的実体は遺留子の有する情報を元に実体や記憶を構築するため、霊子論においては「魂」という概念と等価であるとされる。遺留子配列の崩壊により霊的実体は様々に変容する。
- エクトプラズム: 霊子の集合によって生じる流体。霊的実体の主要な構成要素として知られる。
- 情報配列: 遺留子の有する霊素配列の内、個々の生前の情報を有する配列。情報は構成する霊素の種類の組み合わせや三次元的配列によって記憶されている。
- 付喪神: 無機物の形状をした霊的実体。自然発生したプライマー配列が無機物の情報を取り込むことで発生する。
- プライマー配列: 遺留子の有する霊素配列の内、全ての遺留子が共通して有する固有の配列。稀に自然発生的に生み出される場合がある。
- Morrisモリス値: 空間中の霊子の濃度。モリス値が高い場所は心霊現象が発生しやすい。単位はMrrモール。平均的なヒト体内のMorris値を100Mrrと定めているが、現在明確なMorris値の基準となるモリス原器の作成が試みられている。
- 霊子/霊素: 幽霊を構成する粒子。電子の電荷に相当する"阿霊荷"や"吽霊荷"を有しており、複数種の存在が想定されている。「霊子」と「霊素」という語の指し示す対象は同一であるが、その性質や種類に着目する場合は「霊素」が用いられる。
- 霊子論: 霊子/霊素という存在によって、霊的現象を体系的に説明することを試みる学問。霊体の組成についての統一理論として考案された。
- 霊的実体 (Spectral Entity): 生物の死によって生じる異常存在、いわゆる"幽霊"に対する最も汎用的な科学的呼称。エクトプラズムによって構成される。見解が統一されないまま多くの超常学問で研究されていたことから、アストラル幽体やスペクトル結像など分野によって異なる呼称が多数存在し、特に以下の呼称とも代替・互換される場合がある。
- 幽体 (Apparition)
- 霊体 (Ectomorph)
- 霊素存在(Ectoplasmic Entity)
- 心霊実体 (Incorporeal Entity)
- 死屍災害 (Necrohazard)
- 幻像実体 (Phantasmic Entity/Phantasmorph)
- 物理幻像実体 (Physio-phantasmal Entity)
- 死後ベクター (Post-mortem vector)
- 半物質実体 (Semi-corporeal Entity)
- 霊的幻影 (Spectral Apparition)
- 心霊顕現 (Spiritual Apparition)
その他関連用語
- 拡張感覚知覚 (Augmented Sensory Perception): 五感(主に視覚・聴覚)に付加される形で霊的実体を認識することが出来る能力を指す。別名"霊知覚能力"、"霊的視聴覚刺激"。口語的に"霊感"とも呼ばれる。
- カルマ則: イクシオンによって1974年に提唱された、「霊体の発生については、その所有者が持つ利己本能・自己保存本能の強度が反映される」とする理論。他の生物と比べ、ヒトの霊的実体の出現数が圧倒的に多数であることの一因とされる。
- 管狐: 霊能力者が使役する、狐の姿をしたアノマリー。竹筒の中に入れ運搬することからその名が付いた。機能の一つとして霊的実体への干渉が可能である。飯綱とも。
- ゲヘナ霊湖: イタリアフィレンツェ郊外の地下6660m地点に存在する膨大な量の霊子が貯蔵された集積地。地中へと沈んだ霊子が、南欧・西欧のほぼ全域に広がるアケローン霊河およびその支流を経て集積された。
- 公益財団法人 佐原文化保存財団 (Sabara Cultural Preservation Foundation): 財団のフロント組織の一つ。サイト-81UO所属の職員が、サイトの補修工事や四十八町のフィールドワークなどのカバーストーリーのもと活動を行っている。
- 最終消失 (Final De-manifestation): 後述の"終の語り"や"霊因"の解消によって発生する、霊体の自発的な無力化。宗教上の観念における成仏や昇天などの用語に相当する。
- システム霊障: 電子機器や電気系統に発生する霊的実体の侵襲に対するスラング。サイトー81UOにおいては技術発展において発生が大きく抑制されたが、今なお情報技術セクションは対応に追われている。
- 心霊学 (Phasmology): 霊的実体に関する研究分野の総称。霊子論は心霊学の一学派に位置づけられる。霊体学(Specterology)とも呼称される。
- 騒霊現象/ポルターガイスト: 心霊現象の1つ。人間が不在であるにも関わらず発生する、物体の移動や振動、ラップ音などが挙げられる。超心霊的エネルギー放射や不可視の霊的実体によって引き起こされる。
- 超心霊的エネルギー (Paraspectral Energy): 超感覚的知覚(ESP)、念動力(PK)、ポルターガイストなどの超常現象の要因となるPSIエネルギー。単位はHoffホフマン。毎秒あたりの放射量を示すHoff/sも良く用いられる。
- 終ついの語り (Terminal narrative): 人間が死の瞬間に抱くとされる強烈な最後の願望。しばしば霊体の出現要因("霊因")となり、解消することで霊体を無力化できる場合がある。
- 幽体作用力 (Ectoagency): 霊的実体の作用力を指す。質量を有する物体は霊子と物理的な相互作用をしないため、霊的実体は霊子光子相互作用を起点とし、電子光子相互作用を併用することで様々な電磁波を放出し、それにより外界への干渉を図るとされる。
- 夜見寺一族失踪事件: 四十八町に居住していた富豪の夜見寺一族が妻の千鶴子氏を残して突然全員失踪した事件。詳細は歴史資料を参照。
- 霊因 (Spectral Cause): 霊体の出現要因の総称。周囲の環境条件等のほか、狭義には"現世への未練"のことを言い、その霊体の行動や思考が特定の事物に束縛されている背景を指す。
- 霊体変質: 何らかの要因により霊体の特性が変化する事象を指す。財団においては、もっぱら霊体のタイプ、レベル等の区分が初期に分類されたものから変化することを言う。
- 霊素生命体モデル (Modèle d'organisme incorporé): 非標準生物学での分類として用いられる、エーテル生命をその系統ごとに説明するものとして提唱された理論。例として、エリファスモデル型霊素生命体は魚類や頭足類などの水棲生物に類似する特徴を持ち、モンフェリエモデル型霊素生命体は昆虫やクモに、ウロンスキーモデル型霊素生命体は特に獣に類似する特徴を持っているものとして分類される。霊的実体の遺留子に当たるメタフィジッククロモソームを持つ。
- 霊的発光/エクトルミネセンス: 刺激を受けたエクトプラズムが発光する現象。通電による発光現象が代表的。特定周波数の音波刺激での発光や霊的実体の自発発光も確認されている。
- 霊体工学: 霊的実体の特性に関する技術研究分野の総称。
霊的実体分類
霊的実体は知力と作用力の有無から、基本的に4つにクラス分類される。性質により分類された慣例的なものであり、霊子論的観点からは知性情報の遺留子の崩壊有無および構成霊素の種類や量の差異によって説明される。
| クラス | 知性 | 作用力 |
|---|---|---|
| クラスA | 有り | 有り |
| クラスB | 有り | 無し |
| クラスC | 無し | 有り |
| クラスD | 無し | 無し |
また、ホロウ=ケッスラー霊体分類やルビー=スピアーズ霊体指数判定などに基づいて脅威度によっても分類されている。攻撃性や活発性を考慮して5段階のレベルで分類される。
| レベル | 概要 |
|---|---|
| レベルⅠ | 活動が見られない、あるいは極めて限定的か受動的な活動のみを行う霊的実体。害をなすことはほぼ無い。 |
| レベルⅡ | しばしば能動的な活動を行うものの、概ね静的な活動に留まる霊的実体。敵対的な行動は極めて稀。 |
| レベルⅢ | 能動的かつ活動的な霊的実体。超常現象の発露を行うが、敵対的行動をとることは少ない。 |
| レベルⅣ | 活動的で攻撃的な反応を見せる霊的実体。無差別的な攻撃性は有さない傾向にある。 |
| レベルⅤ | きわめて攻撃的で脅威度の高い霊的実体。生物全般に対する強い敵愾心を有する。 |
霊的実体が特殊な性質を示す場合、端的にそれを示すためタイプ符号により分類される場合がある。以下に一例を示す。
| タイプ | 概要 |
|---|---|
| タイプ4G | 任意に視覚的および/または肉体的に実体化・非実体化する能力を有する霊的実体を指す。 |
| タイプ3N | 水を媒体とする霊的実体を指す。しばしばエリファスモデル型霊素生命体と関連性を持つ。 |
| タイプ4N | 空気中の要素を媒体とする霊的実体を指す。多くの場合不定形であり固定的な形体を取ることは少ない。 |
| タイプVI | 電子的なデータを媒体とする霊的実体を指す。 |
| タイプXII | 人工物を起源とする霊的実体を指す。"付喪神"と関連付けられる場合がある。 |
| タイプΓ | 情報災害的特性を持つ霊的実体を指す。半情報生命体霊体とも。 |
| タイプΔ | 発生方法不明な霊的実体の総称。"生霊"と関連付けられる場合がある。 |
| タイプФ1 | 相互の物理的干渉が不可能な霊的実体を指す。多くの場合形而上学的性質を持つ。 |
目視や接触による観測性を示す必要がある場合、サブタイプが付与される場合がある。多くの場合クラス分類やレベル分類と併用される。
| サブタイプ | 概要 |
|---|---|
| -α | 可視、物理的接触不可。 |
| -β | 可視、物理的接触を部分的に受けない。 |
| -η | 強い不干渉性を持ち、特定の条件下のみにおいて観測可能。 |
| -प | 強い不干渉性を持ち、間接的な観測方法によってのみ観測可能。 |
| -s | 音を発さない。 |
| -void | 不可視かつ接触不可能であり、現実への作用力を一切持たない。 |
知らない情報も多く、資料を読み漁っていたあなたは背後から近づく人物に気が付かなかった。
痺れるような感覚を受けて自分が強制的に実体を固定されたと気づいた次の瞬間、あなたはしめ飾りのような縄で縛りあげられていた。
「全く、どこから入って来たんだか。セキュリティの強化を検討しなくちゃならないな」
縄を放ってあなたを捕まえたのは、スーツを着崩した中肉中背の男性だ。廊下から差す光の逆光で一瞬顔が見えなかったが、すぐ蔵元サイト管理官だということに気付く。
「さて。ここにある資料はそこまでクリアランスは高くないものの、機密事項が含まれている。それを君は見てしまったようだ。さあどうしようか」
蔵元管理官はポンポンと手にした警棒状の武器で自身の肩を叩いている。
「ああそうだ、ちょうど霊的実体の記憶処理に関する研究が立ち上がっているところだったな。君には被験者になってもらうこととしよう」
あなたはがくりと項垂れた。
執筆ガイド
お化けや幽霊といった存在は古来より恐怖の対象でした。幽霊があの暗闇に潜み脅かしてくるのではないかと。「わけがわからないもの」は誰にだって怖いものです。
サイト-81UOは幽霊を「わけがわからないもの」ではなくしました。
サイト-81UOの技術は霊的実体、いわゆる"幽霊"との対話を可能にしました。霊子論の発達により霊的実体の生成メカニズムが解明されました。あの世に近い町、四十八町にはたくさんの霊的実体がいて心霊現象が頻繁に発生しています。"サイト-81UO"ではこれらを元にした物語を書くことができます。死んだ想い人との対話や記憶を失った幽霊の苦悩、亡霊との共同作戦などなど。サイト-81UOでは幽霊がいつも隣にいます。日常に幽霊がいる生活を描いてみてはいかがでしょうか。
とはいえ、暗闇から襲い掛かられたら相手が人間でも怖いように、幽霊としての脅威が完全に消えたわけではありません。幽霊という一般科学から逸脱した存在が確立されたことで扱い方などまた別の問題も発生しています。霊的実体に振り回される、もしくは振り回す財団職員の奮闘を描くことができるでしょう。幽霊の権利は保障されるのか、不明な霊的実体はどのようにして生まれたのか、などなど。サイト-81UOでは基本的には幽霊と友好的な関係構築を試みますが、あくまで財団の組織であることを忘れないでください。霊的実体は友人ではなくアノマリーであり、必要があれば正常性維持の名の下収容や処置されます。
本ハブの記載について
本ハブに記載された用語や設定はサイト-81UO下でのカノンの元、記載がされています。それゆえ他の記事との相違が存在する場合があります。ですから本ハブの記載が全てのカノンに適用できないことには留意してください。
また、本ハブに記載がない設定に基づいたサイト-81UOの記事を書くことは制限しません。しかしカノンや世界観について不安がある場合は、チーム: 化けて出たなら2度殺すのメンバー(Jiraku_Mogana,
EianSakashiba,
solvex,
stengan774)に相談してください。
ローカルルール
「職員名簿」の項について、「サイト-81UO」タグが付与されている2作品以上で十分な言及がされている財団に所属する人物がいた場合、その人物が登場する記事の著者によって加筆することができます。
その他の項目に関する記述の追加や変更は、チーム: 化けて出たなら2度殺すのメンバーに確認を取ってください。「対霊的実体装備」「内部セクション」「対外関係」「用語集」の項についてはメンバーの権限により編集が可能ですが、それ以外の項についての大規模編集は有識者会議の開催を必要とします。










