東洋の鳥法師の精拄杖
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東洋の鳥法師の精拄杖Spirit Staff of Eastern Avian Shaman

天津甕星の石川、 シルヴァン・エーリェの杖

概観

魔術を学ぶ生徒が世界に飛び出して自ら知識を深めようとするとき、師は手作りの道具を贈るものだ。この贈り物は、通常呪い道具で、師の教えに忠実であり続けるように思い出させることで、生徒の旅を導くことを目的とする。この精拄杖の特性は、生徒に対し、鳥たちとの兄弟関係を維持し、彼らの旅の間に師と連絡を取り合う責任を与える。

この特別な精拄杖1は、日本の高山で、とある見習いの鳥の魔道士2への成人の贈り物として作られた物だ。3, 4その製作者、天体魔術の優秀な学者にして、雪道の隠者、八咫鏡協会Eightfold Mirror Guildの職人でもある偉大なる山の一族5甕星氏は、彼の航法と占星術の技術を応用し、鳥と親和性のある個人6を追跡して、コミュニケーションを取ることができる道具を作り上げた。

イラストレーション

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この道具が如何に壊れやすいかを見れば、主目的が戦闘ではなくコミュニケーションだということが分かる。

知識

特徴:

  • 手作り。日本の山間部の高地で集めた素材を使っている。
  • 元素(八卦)7の親和性: 艮(山)、坎(水)、坤(地)、乾(天/空)
    • 艮: 柔軟性、長寿、自己鍛練のための竹と松
    • 坎: 旅の風が流れる水を超えるのを助ける川の結晶。
    • 坤: 追跡可能な場所に印をつけるための干した果実。特に歌鳥は追跡の際、思考投影によって甘いものに注目する傾向がある。
    • 乾: パーツをつなぎ合わせるための、天空に住む織り手が捨てた糸から紡いだ稲藁の撚り糸。
  • 中心: 血統的な親和性を引き出すための鶴とカラスの羽。

長さはカラスの翼2つ分。うまく扱えば、環境条件にかかわらず、ずっと新品のような状態を保つ。関係が苦しくなると、闇と腐敗が杖を堕落させる。尊敬の念を持って扱われた精拄杖は、天候や時の流れで劣化することはない。

性質: 精拄杖は、生来の風のオーラ8(鳥類、昆虫、砂、または塵と親族関係を持つものに共通するオーラ)を増幅するのに使用される。これにより、その人物が強大であるか弱小であるか9を問わず、遠く離れた場所にいる、鳥類に味方する個人に対して思考や精神的なイメージを投影する。10, 11

語り合うためには、空気と空が必要だ。杖は、オーラで形作られた歌を運ぶために風を呼び起こす。歌や空気なしでコミュニケーションを取ることはできない。声を出して話し、届けたい人に歌うんだ。12

注意すること: 杖は強大で、交わりは真実だが、自分の意志による会話を維持することができるだけだ。誰かに自分との会話を強制することは出来ないし、保護魔法を貫通することもできない。霊的にも肉体的にも、離れていればいるほど、交わりは難しくなる。

この道具の効果は現在の管理者にのみ現れるため、その忠誠心は不動のように見える。13

歴史と関連組織: 山の一族の甕星様が88人目14 の弟子の修行を終えた後に製作したもの。弟子のシルヴァン・エーリェが現在の管理者だ。

接触: 交わりは、「我が目で見よ、我を汝と共に飛ばせ」という呪文によって(口に出しても、心で思うだけでもいい)活性化される。杖に触れている必要はないが、杖の近くにいる方が簡単だ。杖は管理者の意志と歌とほぼ同等に不動のものだ。躊躇ってはいけない、さもないと杖を修理しなくてはならなくなる。

その忠誠心は管理人にのみ向けられるが、悪意のない人なら杖を持つことは安全だ。不純な意図を持った者がそれを扱おうとするならば、杖は千羽の鳥の群れを召喚し、千の切り傷を負わせるだろう。15

他の詳細: 定期的な接触者が羽を追加することで、新たな親和性が確立される可能性がある。 あまりにも多く羽を追加すると、接続が乱れる。強化を試みるためにさらに装飾を追加しようとするのは止めるべきだ。師は彼のやっていたことを知っていた。

それから、ダチョウ16や他の飛べない鳥とのコミュニケーションには効果が無いようだ。17どうにかしてこれを直す必要があるだろう(魚油や泥などがお勧めだ)。

観察と物語

山の一族の弟子の名はほとんど知られていないが、甕星の生徒たちで、成人の杖を忠実に持ち歩いているものは、すぐに互いを認識できると言われている。それぞれの杖は相異なる六芒星の意匠を帯びており、特徴的な稲の繊維の紐で結ばれているからだ。飢えや危険が迫っている時、甕星杖の持ち主たちはこの紐をほぐし、罠の材料にしたり、縄を編んだり、食料にさえしたりと、様々な用途に使うことができると言われている。この紐は、節約して使っていれば、持ち主が抱く敬愛の念を栄養として、時間が経つにつれて「再生」していくと言われている。 -甕星

疑念

仲間の職人の数人が、甕星氏の製作能力の正当性を疑問視している。18, 19頭が空っぽで、空の動くものに気を取られやすいと言われている(また、伝承の存在である彦星、「牽牛星」と面識があるという疑惑もある)ことから、甕星氏が1人でその象徴的な杖を製作しているのではなく、むしろ貢献度は低い可能性があると考えられている。山の一族として彼は必要な材料を集めることはできるが、実際の製作工程は空の中、星の間で行われるとも言われている。20, 21, 22甕星氏は物資を集めて渡すだけであり、組み立ては杖が最終的に持つ能力を付与できる者が行なっているという噂がある。

同様に、稲わらの繊維は別の職人とよく関連づけられる。天空の 「機織りの姫」である織姫は、恋人の彦星との架け橋となるカササギを山の一族に見守ってもらうことと引き換えに、機知に富む生徒のサバイバルを助ける伝説の糸を紡いだと噂されている。カササギとの偶然の関係から、甕星氏は鳥と相性の良い生徒の育成を好むようになった。

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