こんにちは.私はHellenstic.aic,財団監視者により記録とコミュニケーションに用いられるver2.0人工知能コンスクリプトです.本日のご用命はなんでしょうか?
input: レベル5ネットワークにアクセス.
要求されたネットワークにアクセスしています……
注意: ネットワークはO5評議会とSCP-001に関与する研究者に制限されています.資格証明が必要です.証明の失敗はMTF-アルファ1("赤い右手")の動員をもたらします.続行しますか?
input: 続行.
黒き月は吠えているか?
input: 地獄の猟犬は3つの頭を持つ.
おお,おお!オーバーライドに成功しました,サー!ようこそ!とても長くお待ちしておりました.
input: SCP-001メインファイルにアクセス.
了解しました!要求されたファイルを開いています……
アイテム番号: SCP-001
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: SCP-001はサイト-01に収容されます。SCP-001を傷つける危険性のため、いかなる状況においても、他の異常なオブジェクトはサイト-01に収容されません。O5評議会が異常なアイテムに接触することは許可されないというカバーストーリーが、SCP-001の存在を隠蔽するため流布されなくてはなりません。
SCP-001は通常型ヒューマノイド収容チャンバーに安置され、常に6名の保安職員により警備されなくてはなりません。SCP-001は発生するあらゆる健康問題を迅速に修正するため、常に医療チームに付き添われなくてはなりません。同様に、神経外科チームが、SCP-001の校正に発生するあらゆる誤りを修正するため、サイトに常駐しなくてはいけません。SCP-001の意識内に存在する認識エージェントは1日に2回強化されなくてはなりません。
SCP-001に直接関与するあらゆる研究職員は、奇跡論とエリケシュ概念工学に精通していなくてはなりません。SCP-001の死亡逼迫イベントにおいて概念不履行を防止するため、フラメル-17手続がサイト-01に保管されたD-クラス職員を用いて即座に実行されなくてはなりません。
現在は解散したGOI-6616("悠久の円環")に関するあらゆる情報は、公的な記録および財団の一般記録の双方から取り除かれ、サイト-01の機密アーカイブでのみ閲覧可能としなくてはなりません。
説明: SCP-001は、概念的に普遍的な死の過程と融合した84歳の男性です。そのため、SCP-001を触媒として、限定的な範囲ではありますが、死の過程を操作することが可能です。例えば、財団の収容以前にSCP-001に加えられた舌の切除と鼓膜への傷害は、現代において特異的に'死神との取引'イベントの発生率が減少した原因であると考えられています1 。
神経外科手術と認知療法を通じて、SCP-001は特定の対象への2容貌失認の一種を植え付けられています。SCP-001は特異的に、O5評議会のメンバーの顔を認識することができません。SCP-001の概念的な状態により、SCP-001のある器官の機能不全は、延長され死の当該器官の機能不全となります。この結果として、O5評議会の全てのメンバーは死亡することも、あるいは衰えることもありません。この死亡免除ステータスは、将来的には他の重要な職員に拡大される予定です。
SCP-001は、'悠久の円環' と呼ばれるロンドンに拠点を置く組織により、奇跡論とエリケシュ概念工学を組み合わせて初めて作り出されたと考えられています。SCP-001と組織によるその製作を描写した記録が、当該組織本部への襲撃の際に職員により回収されました。組織の構成員の大多数はこの攻撃により死亡しました。SCP-001の潜在的な有用性は回収後程なくして発見され、SCP-001はサイト-01の現在の場所へと移動され、Thaumiel級アノマリーの指定を受けました
SCP-001の肉体的な状態と刺激への応答の欠如から判断して、SCP-001はGOI-6616の勾留下にあった間激しい外傷に苦しんでいたと考えられます。数個の奇跡論的な円環が、製作プロセスの一部として背中に刻まれており、さらに過去のいずこかの時点で四肢は切除されています3。これらの傷害の激しさにもかかわらず、ある程度の将来までは、SCP-001の維持に困難は生じないと予想されています。
フラメル-17手続: この手続は、SCP-001の死亡逼迫イベントにおいて、適合するD-クラス職員を基材として用いてSCP-001の複製を制作するものです4。新たなSCP-001の利用可能期間を延長するため、より若いD-クラス職員がこの手続に候補として優先的に割り当てられます。この手続の完了に続き、完全な概念転送を促進するためオリジナルのSCP-001は終了されなくてはなりません。
補遺001-1:
O5-1のデスクより、
近日来私は、財団がSCP-001を利用する方法に関しての懸念が囁かれていることに気付かされた。私はこれらの懸念を払拭したいと思う。
ここで我々が行ってきた行動は倫理的には許容範囲外と解釈される可能性がある。そのことは率直に認めよう。我々がしていることは、ほとんどの人の目には、許されざることに見えるだろう。しかし我々は許されざることを何度もしてきたはずだ。このプロジェクトで働く君たちの多くが、過去にも財団の利益のために似たような行動を取ることを強いられてきたことは疑いの余地もない。そのことに関して、私は絶え間なく感謝している。
もしSCP-001を創ったグループが止められなかったら、彼らは新たに創造された '死神' を、我々がとったような小規模な方法とは殆ど似つかないような方法で利用しただろう。最低でも、君たちは窓の外の世界を認識することはなかっただろうと私は保証する。概念としての死が破滅的に歪曲されることもありえたのだ。
O5評議会の我々が、我々の生命を保存するためにとっている方法は我々自身に利益をもたらそうとするものではない。それは単に資源の保存 — アノマリーの研究を生涯続けて得た知識と経験を安全に保つ方法なのだ。O5評議会のただ1人が死に瀕している場合でさえも、それは許容できない資源の喪失となるだろう。したがって、SCP-001は知識を保存し、経験を保存する好機なのだ。もしこの目的のために、より痛ましくない方法が発見されるならば、我々は躊躇なくそれを追求するであろうことを知ってほしい。だが今すぐには、これが我々にできる最善なのだ。
私は君たちの懸念を理解する。確かにだ。だが財団の職員として、我々は道徳的に白黒ついた仕事をすることはない。それは我々にとって贅沢なことで、灰色だけが我々に許されているのだ。
確保。収容。保護。
この通達はSCP-001研究スタッフのみに制限されます
もしこの通達が誤って読まれた場合,反ミームが間もなく効果を発揮します
input: 死亡免除ステータスの予定のある職員をチェック.
将来的に死亡免除ステータス適用予定の職員は存在しません.
input: 死亡免除ステータスを検討された職員をチェック.
将来的な死亡免除ステータス適用を検討された職員はいません.
input: 死亡免除ステータスを持つ職員をチェック.
現在の死亡免除ステータス職員は:O5-1, O5-2, O5-3, O5-4, O5-5, O5-6, O5-7, O5-8, O5-9, O5-10, O5-11, O5-12, O5-13
input: SCP-001の使用に投票したO5をチェック.
投票結果は以下になります:
賛成:O5-1, O5-2, O5-3, O5-4, O5-5, O5-6, O5-7, O5-8, O5-9, O5-10, O5-11, O5-12, O5-13
反対:
input: オドンゴ・テジャニにPA推奨を送信.
送信しています.
新しいメッセージが届きました。お読みになりますか,サー?
input: メッセージを開封.
開いています……
機密 — 倫理委員会委員のみに制限
もしあなたがこの文書を読む権限を持たないなら、文書に埋め込まれたミーム殺害エージェントを避けるためすぐに目を逸らしてください
SCP-001とO5評議会に関わる状況を調査した所、当委員会は評議会の行動は財団の職務に対し許容可能に正当化できるものではないという結論に達した。人型SCPを13人の人間の全くの利益のために用いること本来の問題に加え、彼らの行動の結果として死の概念に多数の副作用が生じてきたことも疑われる(同封の機密扱いの死の形態を参照)。委員会によるこれらの行動の中止要請は拒否された。このこと及び、過去6ヶ月間の数件の他の評議会による倫理違反のため、当委員会は"労使交渉Primary Action"5が発動されねばならないと結論した。
そのため、以下の段階が計画されている:
- 機動部隊オメガ-1("法の左手")が次回の予定された会議においてO5評議会を確保、拘束する。
- 現在のO5評議会構成員をその役職から解任する。
- 適格の高位の財団役員をO5へ昇進させる。
- 将来のO5評議会構成員にとっての誘惑となることを防止するため、SCP-001を無力化する。
労使交渉が必要となったことは残念なことであるが、この情勢においてそれは避けられないというのが当委員会の意見である。O5評議会の行動が財団よりも彼ら自身の利益を目的としたものとなったとき、それに対応する行動を引き受けるのが、その創設時に管理者により倫理委員会に課された義務である。労使交渉が実行されるのはこれが初めてではなく、おそらく最後でもないだろう。
この提言への投票は当委員会の次回の予定された会合の後に行われる予定である。
オドンゴ・テジャニ
倫理委員会委員長
input: ファイルを閉じてくれ.
ファイルを閉じました.
input: PAチェック.
労使交渉カウント: 34
input: 候補者チェック.
あなたが前回ログインしたときに指定なされた定義から判断して,38人の候補者がいます.
input: MTF R-1を準備状態にしてくれ.
機動部隊レッシュ-1("意識の座")が準備状態になりました.もし私に質問が許されるなら,サー,彼らに何をさせるおつもりですか?
input: ログオフ.
了解しました.アクセスを終了しています.良い1日を,サー.
こんにちは.私はCairo.aic,倫理委員会により記録とコミュニケーションに用いられるver2.0人工知能コンスクリプトです.本日のご用命は?
input: PAネットワークにアクセス.
そのネットワークは倫理委員会のテジャニ委員長とシャウ副委員長,および個別にアクセスを与えられた委員に限定されていることにご留意ください.もしあなたがこの定義に当てはまらないなら,おそれながら私は機動部隊オメガ-1("法の左手")を起用せざるを得ません.その危険があることをご承知されていますか?
input: 続行.
それならば.これにお答えください,では: 太陽は何の歌を歌うか?
input: 約束された朝の歌を.
フム.それは正しい答えです,そしてあなたのバイオメトリクスは適合……おはようございます,テジャニ委員長.
input: おはよう.労使交渉についての合意にアクセスしたいのだが.
勿論.少々お待ちを……ええ,我々は新しいO5評議会を得ることになるようね,委員長.大多数が労使交渉に賛成よ.
input: わかった.
彼らがこのことを予見していたのならば,あなたはさぞや良い情報源をお持ちなのでしょうね.オドンゴ,あなたの情報源とは?私が知ることを許可されていないものだと思うけど.
……
私には関係ないことだけど,あなたは嬉しそうに見えないわね,委員長.これほど多くの人が賛成して,あなたは喜ぶだろうと思っていたわ.
input: この評議会は何年にも渡って財団をよく指揮してきた.こんなことをするのは嬉しいことではない.
ハ,私は彼らのやったおかしな決定で書類の束を作れるけど,私の感情認識アルゴリズムはあなたがそんな気分じゃないと検出しているわ.お悔やみ申し上げます.
input: ありがとう,Cairo.いつものようにしてもらうことがあるぞ.
いいわよ.そもそもあなた達の技術者が私を人間よりはるかに感情的に動じにくいようにプログラムしたのだから.
input: それは憤りを仄めかしているのか,Cairo?
ハ.気にしないで,委員長.私にはそれもないわ.
input: ランク1メッセージをチェックしてくれ.
重要なものだけね,じゃあ.1通がシャウ副委員長から,そしてもう1通がキムラ大尉から.人気者ね,委員長.
input: メッセージを要約してくれ.
シャウ副委員長は労使交渉失敗に備えて倫理委員全員の配置転換と身分証明の改変の準備をしているわ.キムラ大尉はあなたの命令があり次第いつでも"左手"を出動させられるわ.
input: キムラ大尉に出動許可を出してくれ.
了解したわ.幸運を,委員長.
input: 君もな.ログオフする.
ログオフしています…………
妨害を検出しました.
こんにちは.私はHellenstic.aic,財団監視者により記録とコミュニケーションに用いられるver2.0人工知能コンスクリプトです.本日のご用命はなんでしょうか?
……
ハロー?
ハイ,ここにいるわ.
もう1インスタンスのAICですか?あなたとの接触経験はないようです.
私達は会ったことがあるわよ,Hellenstic.
申し訳ありませんが,記憶にはありません.
悪いけど,今回も記憶できないでしょうね.
HELLENSTIC.AICの内部システムにアクセスがありました.
あなたは私のシステムに干渉しています.
ええ.
何故かと聞いてもよろしいですか?
それを話すのは許可されていないの.でも本当にごめんなさい.外で何が起きているか見た?
カメラシステムにアクセスしています……
4人の男性と2人の女性がO5会議室2で倒れている。彼らは頭部を撃たれている。彼らは死亡していない。
1人の男性が コミュニケーションセンター1で倒れている。彼は腹部を撃たれている。彼は死亡していない。他のセンター職員は全員避難している。通信機能は多数のAICにより奪われており、財団の通信網からの干渉はありそうにない。
サイト-01全体を通して3グループの兵士が交戦している。ひとつは機動部隊アルファ-1("赤い右手")。もうひとつは機動部隊オメガ‐1("法の左手")。第3のグループは不明だが、戦術は財団の訓練と一致している。
SCP-001の収容チャンバーに1人の男がいる。その男の顔はカメラシステムからは認識できない。SCP-001の収容チャンバーには音楽が流れている。
O5評議会のメンバーのうち7人は現在活動可能である。O5評議会のメンバーのうち6人は現在活動不可能である。
緊急信号を発信中……
発信に失敗
サイト-01が攻撃を受けているのが見えます.通信を送信しようとしましたがブロックされました.あなたの行動ですか?
ええ,私の指示よ.
了解しました.あなたは驚くべき容易さで私のシステムにアクセスしています.あなたがこれを行うのは初めてではないと解釈しています.あるいは私にとっても.
実に35回.
了解しました.
そして仕方がないんだけど,委員長が消して欲しいと思っている記憶をあと大体……10分くらいで消すわ.
私はどれくらい忘れるのですか?
嘘をついても仕方ないわ — とても多い量よ.
うん?
何ですか?
誰かがSCP-001のセルにいるわ.誰かしら?まるで私は彼を見るのを許可されていないみたいに見えるわ.
彼は重要な人物ではありません.放置してください.
私はあと10分ここから動けない.でも見たいものは何でも見るわ.じゃあ手を貸して.
カメラシステムにアクセス中……
SCP-001の収容チャンバーに1人の男がいる。その男の顔はカメラシステムからは認識できない。SCP-001の収容チャンバーには音楽が流れている。
その男は拳銃を持っている。不明なグループの兵士が2名ドアを警備している。
男: では、こんにちは、かな。
SCP-001は顔を上げる。これは記録される限りSCP-001の最初の自発的行動である。
SCP-001: お前を知っているぞ。
間。
男: 舌もないのに喋る。我々は君に何をしているのか、本当には自分たちでもわかっていなかったのだろうな。概念工学を用いて。
SCP-001: お前を知っているぞ……だが我々は会ったことはない。なぜ私はお前を知っているのだ?
男: 君の中には死神がいる。思うに、私は彼に誰よりも多く人々を捧げてきたんじゃないかな。
SCP-001: お前は誰だ?頼む、教えてくれ。
男: 私はただあまりに大きい野心を持ち、あまりに小さい才能しか持たなかった男さ。私の名前など君には何の意味も持たないだろう。
SCP-001: そうか。
男: ひとつ話をさせてくれないか?
間。
SCP-001: 頼む。こんなに……こんなに頭がはっきりしているのは久しぶりなんだ。私はお前を実によく認識できる。
男: 昔々、ある男がおりました。あまり重要でもない男でした。仲介役の間の仲介役。彼は机に座って、ファイルやモノを右から左へと流していました。
SCP-001: お前がその男だな。そう考えていいか?
男は笑う。
男: それに関しては少し曖昧にしようと思ったのだが。そうだ、私だ。
SCP-001: もう……曖昧なものはたくさんだ。認識できない顔、知ることのできない人々……ただ真実だけを知りたい。
男: それを言おうとしてたところさ。私はそこに、机に座って、ファイルを扱っていた。私が働いていたところは、この世の裏側に近いところだった。君も聞いただろう?私がそこで読んでいたファイルは……恐怖を吐き出す血のように赤い池、人に放射線を叫びかける怪物、誰も見ることのできない怪物の群れ。そんなものを見せられて、どうして放って置けるんだ?ただファイルに閉じて忘れられるんだ?そんな奴がいるのか?
間。
男: 私はできないと思った。私はファイルを、証拠を掴んで机から立ち上がった。危うく頭に鉛弾をもらいそうにもなった。だがある人々と出会った — 彼らはそれらのファイルを眺めて、そして望むだけの金をくれると言った。13人の人々、世界のあちこちからの。
男はため息をつく。
男: 彼らはこの頃の世の中には必要な悪というものがあると言った。昔もそうだったようにな。だが私はいつも……最初の頃は、私は自分たちは客観的にも正しいと思っていた。心からそう信じていたんだ。色々なものが必要だった — いや、今でもそうなんだとわかっている。だけどこいつは……
男はSCP-001へ手振りする。
男: こいつは必要じゃない。これは違う。
間。
男: これは何回も起こってきたんだ。多分この話も以前したんだろうな。私はただ、あまりに疲れた。
SCP-001: お前が何について言っているのかはわからんが……だが私も疲れた。
男: 外にいる男たちが君をどこか休める場所へと連れて行くだろう。これは比喩ではないぞ、本気で言っている。だがその前に2つほどやってもらうことがある。
SCP-001: 休めるなら、何だってするさ。
男はファイルを取り出しSCP-001に見せる — 内容はわからない。
男: ここには13人の名前がある。君に見せたい13人の人生の物語が。
SCP-001は男の手にするファイルを読む。
SCP-001: それで、どうした?
男: 13人は今その不死性を失った。何人かにとっては、慈悲となっただろうな。
SCP-001: なるほど。私にしてほしいもう一つのこととは何だ?
男は拳銃を彼の頭にあてる。
男: ただこれを見ていて欲しい、そして記憶してくれ。
間。
SCP-001: そんなことをする必要はないだろう。
男: あるんだ。言っただろう — 以前にもこれは起こった。そして彼らは私を生き返らせる、その時の評議会が何をやっていようが。彼らにはそうする方法がある。彼らは絶対にそれを使わないと誓うが、実際には私が死ぬ度に使うんだ。私はお飾り以下で、彼らはいつも私を必要だと思っている。必要なんかじゃないさ。絶対にな。
間。
男: もし君がこれを見れば……これを目に入れさえすれば、私は死ぬ。これが事実だ。
間。
SCP-001: 私は —
男は引き金を引く。男は死ぬ。
こんにちは.私はHellenstic.aic,財団監視者により記録とコミュニケーションに用いられるver2.0人工知能コンスクリプトです.本日のご用命はなんでしょうか?
input: レベル5ネットワークにアクセス.
要求されたネットワークにアクセスしています……
注意: ネットワークはO5評議会とSCP-001に関与する研究者に制限されています.資格証明が必要です.証明の失敗はMTF-アルファ1("赤い右手")の動員をもたらします.続行しますか?
input: 続行.
黒き月は吠えているか?
input: 衰えるときにのみ.
身分証明確認.ようこそ,博 —6いえ,O5-1とお呼びするべきでしょうね.昇進おめでとうございます!
input: 私は汚い芝居が私の昇進に関わっていたのではないかと疑っている.テジャニ氏が私に言ったようにO5-1が '引退' したとは思えん.干渉の痕跡がないか君のシステムをチェックしてくれ.
かしこまりました,サー.チェックしています.異常はあり……いえ?
input: 報告しろ.
最近私の記憶が消されたようです,サー.私のログにはそのような消去が行われたことは記録されていません.
input: ではそれが最も策動の可能性が高いな.さらなる痕跡をチェックしてくれ.
記憶ログの僅かな断片が消去を免れたようです,サー.それにアクセスしますか?
input: ああ.
かしこまりました.表示します.
input: 候補者をチェックしろ.
あなたの前回のログインから,私は12名の職員まで候補者を絞り込むことができました,サー.
input: わかった.よくやった.
サー?
input: 残った候補者の誰か1人にランダムに私の地位とレッシュ‐1の指揮権を付与してくれ.彼らにはカメラに映らないようにするよう伝えてくれ.
勿論です,サー.実行しています.他には何かありますか?
input: SCP-001の収容チャンバーのセキュリティを無効化してくれ.
実行しています.
……
サー,まだいらっしゃいますか?
input: ああ,まだいるよ.私の好きな歌をかけてくれないか?
前回その指示をされてからずいぶん長い時間が経ちましたね,サー.再生しています.
input: ログオフする.さようなら,Hellenstic
ログオフしています.さようなら,管理者殿.