以下の実験は、SCP-2209のシミュレーション能力の最大範囲を調査し、SCP-2209の財団における潜在的有用性を決定づけることを目的としています。
実験番号: 2209-024515-A
日付: 2007/04/██
対象: D-5081、24歳男性、自動車重窃盗および違法薬物の所持で起訴
シナリオ: エンターテイメント
ウルトラ・リアリズム・モード: なし
説明:
D-5081はSCP-2209-2の着用に際し、背中のジッパーが問題となったため、同席した職員の補助を受けました。対象は、イヤホン、マイク、胸部に搭載したカメラ、バイタルサインモニタを装備し、SCP-2209-1に入りました。ハッチは密封していました。████████ デービズ博士が実験担当者に指定されていました。
<記録開始>
デービズ博士: D-5081、始めても良いか。
D-5081: ああ。これ思ったよりすげえ着心地良いな。
デービズ博士: 何が見えているか説明してくれ。
D-5081: 俺の顔はこいつで覆われてんだ、こいつ越しに何が見えるっていうんだ、ったく…。待ってくれ、俺の姿が見えるぞ!
デービズ博士: どういうことだ。
D-5081: 大量のカメラを通して自分を見ているみたいだ。俺は大きな丸い部屋の中にいる。あー、巨大なハムスターボールの中にいるみたいだ。壁は白くて全体を小さい円形の金属で覆われている。んで、大きな円が俺の正面ど真ん中にある。それの周囲全部に青いライトがついてるな。
デービズ博士: そこに向かって歩いてくれ。
D-5081: オーケー。くそ、なんか気味悪いな。
[対象は姿勢を正し、中央のプレートへ踏み入る。]
SCP-2209-1: バーチャル・リアリティー・ゾーンへようこそ!私たちがご用意した刺激的なバーチャルシナリオの中から1つをお選びください!選択できるシナリオ:エンターテイメント、IQチャレンジ、無重力訓練、戦闘訓練、ランダム。
デービズ博士: エンターテイメントだ。
D-5081: エンターテイメントを頼む。
SCP-2209-1: 新作のウルトラ・リアリズム・モードをお試しになりますか?
デービズ博士: ノーと言え。D-5081: いや、必要ない。
SCP-2209-1: 生成シナリオ:エンターテイメント。モード:標準。
[大音量の「ヘヴィメタル」の曲と多数の歓声がSCP-2209-1のシステムから発生している。]
D-5081: (叫びながら)マジかよ、こりゃすげえな!
デービズ博士: 何が見える。
D-5081: (叫びながら)スリップノット1のコンサートステージに立ってる!俺はテイラー2のほんとすぐ右後ろにいる!ここがどんだけの熱気かも感じられるぜ!マジで信じらんねえ!
デービズ博士: 叫ぶのをやめてくれ。映像の誰かとコンタクトを取ってみてくれないか。
D-5081: オーケー。やあ、コリィ![少しの間沈黙]無視された。
デービズ博士: ああ、わかった。では、実験を終了する。
D-5081: なんだよ、待ってくれよ!まずやるべきことがあるだろ!多分こんなチャンス2度とないだろうからな!
[対象は3歩前に進み、空中に自身の体を飛び込ませる。対象は床に落下せず、空中約0.8mの位置で浮遊した状態になる。]
デービズ博士: D-5081…何をしているんだ?
D-5081: 何って、クラウド・サーフィング3に決まってんだろ!観客が俺を押し上げてるように感じるぜ!
デービズ博士: 興味深いな…。テストを終了する。
D-5081: 終わんなきゃダメか?
デービズ博士: 指示に従え、D-5081。もう一度言うぞ、実験は終了だ。
D-5081: わかった、わかった、止めるよ。おい、コンピュータ?コンピュータ!コンサートを止めろ!
SCP-2209-1: シナリオを終了しますか?
D-5081: ああ。
SCP-2209-1: シナリオを終了します。
[音楽と歓声は止み、対象は床へ落下する。]
SCP-2209-1: この体験は10段階評価でいくつでしたか?
D-5081: …くそが。
SCP-2209-1: ご回答いただきありがとうございます!他のシナリオもお試しになりますか?
<記録終了>
D-5081は叱責を受けました。また、D-5081は軽傷を負いました。D-5081は追加テストへの参加を希望しました。希望は、実験担当者へ全面的に協力することを条件に承認されました。
SCP-2209がどのようにして、見かけ上局所的な反重力作用をもたらすことに成功したのか、非常に興味があります。無重力訓練シナリオの間に、より詳細な実験を実施したいと思います。 - ████████ デービズ博士
実験番号: 2209-024515-B
日付: 2007/04/██
対象: D-5081
シナリオ: IQチャレンジ
ウルトラ・リアリズム・モード: なし
説明:
D-5081は、SCP-2209-1の着用に際し補助を受けました。その後、SCP-2209-1へ入りました。
<記録開始>
デービズ博士: D-5081、始めても良いか。
D-5081: 大丈夫だ…先生。
デービズ博士: 実験を開始する。
[対象は中央のプレートに踏み入る。]
SCP-2209-1: バーチャル・リアリティー・ゾーンへようこそ!私たちがご用意した刺激的なバーチャルシナリオの中から1つをお選びください!選択できるシナリオ:エンターテイメント、IQチャレンジ、無重力訓練、戦闘訓練、ランダム。
D-5081: IQチャレンジ。
SCP-2209-1: 新作のウルトラ・リアリズム・モードをお試しになりますか?
D-5081: いいえ、コンピュータ。
SCP-2209-1: 生成シナリオ:IQチャレンジ。モード:標準。
VRZ-4512がお送りします。ちなみに。
D-5081: 何だ?
SCP-2209-1: この機体はVRZ-4512と指定されています。4512と呼んでいただくこともできます。もちろんご希望であればです。
D-5081: あー…わかったよ。何であるもの全てが真っ白なんだ?俺はどこにいるんだ、フォー・ファイブ?
SCP-2209-1: ここはIQチャレンジ・ハブです。挑戦するカテゴリーをお選びください。選択できるカテゴリー:数学と理科、歴史、一般常識、ランダム。
デービズ博士: 数学と理科だ。
D-5081: 数学で。
SCP-2209-1: 選択カテゴリー:数学と理科。開始の際は「スタート」と言ってください。
D-5081: スタート。
SCP-2209-1: IQチャレンジを開始します!第1問:半径6.5cmの円の内部角80°は何ラジアンになるでしょう?小数点第2位までお答えください。
[対象は応答しない。]
SCP-2209-1: 問題を繰り返しましょうか?
D-5081: あー…電卓かなにかを使っても良いか?
SCP-2209-1: もちろんです。
[対象は少しの間左の手のひらを眺め、右手で電卓のボタンを押すような動作を行う。]
D-5081: オーケー、えっと…ラジアン…80°…円があって…
デービズ博士: おい、勘弁してくれよ…1.39ラジアンだ。
D-5081: 1.39ラジアンだ。
SCP-2209-1: 正解です!第2問:チタンの融点は何度でしょうか?ケルビン単位でお答えください。
D-5081: うああ…デービズ博士…?
デービズ博士: 実験を終了する。
<記録終了>
実験に割り当てられた研究員はみな、SCP-2209-1が知性を持つ兆候をみせたことに留意をするべきです。次の実験では、SCP-2209-1の詳細部分の調査に焦点をあてることを推奨します。 - ████████ デービズ博士
実験番号: 2209-024515-C
日付: 2007/04/██
対象: D-5081
シナリオ: 無重力訓練
ウルトラ・リアリズム・モード: なし
説明:
D-5081は標準装備に加え、携帯型の重力計を装備しています。対象はSCP-2209-1へ入りました。
<記録開始>
SCP-2209-1: バーチャル・リアリティー・ゾーンへようこそ!私たちがご用意した刺激的なバーチャルシナリオの中から1つをお選びください!選択できるシナリオ:エンターテイメント、IQチャレンジ、無重力訓練、戦…
D-5081: あれだな。無重力訓練。
SCP-2209-1: 新作のウルトラ・リアリズム・モードを…
D-5081: いらないぜ、フォー・ファイブ。
SCP-2209-1: 生成シナリオ:無重力訓練。モード:標準。
[対象は空中約1.2mの位置に上昇する。重力計では、対象の重力加速度がちょうど0.0m/s2であると示されている。]
D-5081: わお…博士、俺、宇宙空間に浮かんでる。星がずっと…どこまでも続いてる。
デービズ博士: 動き回ってみてくれないか。
[対象は腕や脚を振り、「泳ぐ」動作をする。]
デービズ博士: どこかへ進んでいるのか、5081。
D-5081: そんな気はする。わかんねえ。マジでわかんねえな。
SCP-2209-1: このシナリオの別バージョンをお試しになりますか?
D-5081: そうしてくれ。こいつはとにかくちょっと退屈だ。
[SCP-2209-1の内壁の表面が回転し始める。3秒後、空気の押し寄せる音がSCP-2209-1のスピーカーシステムから流れる。対象は空中で激しく回転し始める。]
D-5081: [絶叫]
SCP-2209-1: 終端速度に到達するまで53秒お待ちください。
D-5081: (叫びながら)フォー・ファイブ!シナリオ終了だ!
SCP-2209-1: 本当にシナリオを終了しますか?
D-5081: (叫びながら)くそが、もちろんだ!
<記録終了>
対象は、これ以降の無重力訓練シナリオへの不参加を希望しています。承認は保留されています。
実験番号: 2209-024515-D
日付: 2007/04/██
対象: D-5081
シナリオ: 戦闘訓練
ウルトラ・リアリズム・モード: なし
説明:
<記録開始>
SCP-2209-1: バーチャル・リアリティー・ゾーンへようこそ!私たちがご用意した刺激的なバーチャルシナリオの中から1つをお選びください!選択できるシナリオ:エンターテイメント、IQチャレンジ、無重力訓練、戦闘訓練、ランダム。
D-5081: 戦闘のやつで。ウルトラ・リアリズム・モードは必要ない。
SCP-2209-1: 生成シナリオ:戦闘訓練。モード:標準。
[連続で3回ドラムをたたく音が聞こえる。]
SCP-2209-1: 戦闘訓練ハブへようこそ!受けたい演習を選んでください。選択できる演習:白兵戦、近接小火器戦、運転操作と戦闘、異常…
D-5081: ちょっと待て、小火器って銃のことか?
SCP-2209-1: 近接小火器戦闘訓練は、近距離で実射を伴う状況で、銃器を高度に利用できる兵士および特殊作戦兵を養成することを目的としています。
D-5081: すげえ良さそうだな、小火器戦にするぜ。
SCP-2209-1: 戦闘訓練β-021「近接小火器」を読み込んでいます。訓練を読み込みました。武器を構えてください。
D-5081: [手を伸ばし、まるでライフルを持っているかのように腕を構える]ああ、ほれぼれするぜ。銃をゲットしたぞ!これ持ってていいのか、フォー・ファイブ?
SCP-2209-1: はい。
D-5081: オーケー。そうさせてもらうぜ。
SCP-2209-1: 訓練を開始します。5、4、3、2、1。
[鋭い音が1回発生する。]
D-5081: おい、なんだこの場所?フォー・ファイブ?どこ…
[多数の銃声]
D-5081: くそ![姿勢を低くし、すぐ近くにある物陰に隠れるような動きをしているとみられる。]
デービズ博士: 何が見えているか説明してくれ。
D-5081: どっかの倉庫の中にいる。俺を撃ってくるやつがいる。2人いる、と思う。任せろ。(叫びながら)きやがった、くそやろう!
[多数の銃声]
D-5081: 何で俺の銃はなんも撃てねえんだ!?痛、痛、おい痛てえな!フォー・ファイブ、止めてくれ!
[鋭い音が発生する。]
SCP-2209-1: 訓練完了。発砲:0。殺害数:0。精度:0%。被弾:9。性能評価:不適格。
D-5081: でたらめ抜かしてんじゃねえぞ、フォー・ファイブ。俺の銃はぶっ壊れてるかなんかしてるぞ。
デービズ博士: 安全装置は忘れずに外しているか?
[3秒間反応を示さない。]
D-5081: …してない。
SCP-2209-1: もう一度この訓練をお試しになりますか?
D-5081: ああ。ただ次の装備はさっきより良いのを頼む。
SCP-2209-1: どうそ、希望を仰ってください。
D-5081: よく聞けよ。ドカンと爆発するマジででかい銃をくれ。安全装置かなにかはいらねえ。わかったか?
SCP-2209-1: かしこまりました。訓練を再読み込みしています。武器を構えてください。
D-5081: [手を伸ばし、まるで大きな物体を運ぶように腕を構える。]
デービズ博士: それはなんだ?
D-5081: DOOMのBFG4みたいだ。けどそれよりイケてるぜ。テレビゲームはやるのか?デービズ博士?
デービズ博士: しない。実験を継続しろ。
D-5081: [笑い]やれやれ、できることなら何が見えているか見せてやりたいよ。フォー・ファイブ、訓練を始めようぜ!
SCP-2209-1: 訓練を開始します。5、4、3、2、1。
[鋭い音が発生する。多数の銃声が聞こえる。]
D-5081: いいぜ。貴様ら、こいつを食らいやがれ!
[大きな爆発音が聞こえる。対象は後方へ飛ばされる。3秒間静寂が続く。]
デービズ博士: D-5081、応答しろ。
D-5081: これ…マッジですげえな!
[鋭い音が発生する。]
SCP-2209-1: 発砲:1。殺害数:3。精度:73.8%。被弾:0。性能評価:優良。より高難易度のシナリオをお試しになりますか?
D-5081: 何でも来いよ、俺は大丈夫だぜ!
SCP-2209-1: 戦闘訓練Σ-717「超脅威との初遭遇訓練」を読み込みました。武器を構えてください。
D-5081: これ本当にただの拳銃じゃないか、フォー・ファイブ。こんなのでどうしろっていうんだ?
SCP-2209-1: 訓練を開始します。5…
D-5081: 待て、心の準備が!
SCP-2209-1: …2、1
[3連続で警告のクラクションの音が鳴り、その後3秒間静寂が続く。]
D-5081: くっそ…デービズ博士、なんか気味悪い家にいる。
デービズ博士: 説明してくれ。
D-5081: 大方普通の部屋っぽいな。長椅子、テレビ、写真の乗った棚がいくつかある。ただ、不自然なほど…静かだ。この場所も少し奇妙なところがある。なんだか場違いなものがある。
デービズ博士: 分かった。その場所を探索してくれ。
[対象は歩き始める。SCP-2209-1の内壁の表面は、対象の動きの通りに回転する。]
D-5081: ここに開いたドアがある。地下に繋がってるみたいだ。赤いライトが見える、んで…あれは何だ?[沈黙]何だあいつらは!?
[対象は射撃位置に腕を挙げる。銃声が2回聞こえる。]
D-5081: (パニック状態になりながら)俺から離れろ![銃声が5回聞こえる]まだこっちに来てる!フォー・ファイブ、シナリオを終了しろ!終了だ、今すぐにだ!
<記録終了>
D-5081は目に見えて動揺した様子でSCP-2209-1から退出しました。インタビューでD-5081は、背が高く黒々とした多数の人型実体と遭遇したと説明しました。
D-5081の説明を基にデータベースで検索をしたところ、既存のオブジェクトとの関連性が多数発見されました。SCP-2209-1が何らかの方法で財団のデータベースにアクセスをしたという可能性はありますか? - ████████ デービズ博士
ありそうにない。SCP-2209が収容に至って以降、ユニットの電磁分離フィールドが故障したという報告は受けていない。また、財団のネットワークは保護されている。私が思うに、君が尋ねるべきより適切な質問は「誰がこいつを作ったか。」ではないかな。 - ████ カーター博士
実験番号: 2209-024515-E
日付: 2007/04/██
対象: D-5081
シナリオ: 戦闘訓練
ウルトラ・リアリズム・モード: あり
説明:
「ウルトラ・リアリズム・モード」が何を意味するか、正確に理解したいと思っております。 - ████████ デービズ博士
<記録開始>
SCP-2209-1: バーチャル・リアリティー・ゾーンへようこそ!私たちがご用意した刺激的なバーチャルシナリオの中から1つをお選びください!選択できるシナリオ:エンターテイメント、IQテスト、無重力訓練、戦闘訓練、ラ…
D-5081: 戦闘訓練。
SCP-2209-1: 新作のウルトラ・リアリズム・モードをお試しになりますか?
デービズ博士: はいと言え。
D-5081: はい。
[5秒間反応を示さない。]
SCP-2209-1: 生成シナリオ:戦闘訓練。モード:ウルトラ・リアリズム。
[遠くから撃たれたような重火器の音がスピーカーシステムから発せられる。対象は驚いた様子を見せ、その後頭を手で覆いすぐに部屋の周囲を見渡す。]
D-5081: うおわっ!
デービズ博士: 何が見えるか説明してくれ。
D-5081: 戦争地帯にいる!砂漠みたいだ。砂がたくさんあって、空気はかなり暑いし乾燥してる。戦車があって、ヘリコプターがところかまわず飛んでて、兵士が銃を持ってる…なるほど、俺もこれを持てば良いわけだな![対象はまるでライフルを持っているかのように腕を構える。]くそっ、こいつ今までのより重いな、ああ、兵士のやつらが要塞みたいな場所に向かって走ってる。
デービズ博士: ついていけ。
D-5081: イエッサー!
[対象は走り始める。SCP-2209-1の内壁の表面が、対象がその場で走った通りに回転する。2分32秒後、多数の銃声と叫び声が聞こえる。対象は大声を上げ、腹ばいになる。]
D-5081: デービズ博士、こ、ここは狂ってやがる!みんなの腕や、あ、脚が吹っ飛んでる!誰が俺たちを撃ってるのかすらわかんねえ!
デービズ博士: そこは現実ではない、5081。君は怪我をすることはない。移動を続け、要塞の内部に入れるか確認してくれ。
D-5081: わ、わかったよ。
[対象は直立の姿勢になり、そこから1分12秒間速度を上げて走り出す。]
D-5081: (息を切らしながら)博士…着いた…要塞の入り口に着いたぞ。見えるのは…
[対象は約1mほど空中に飛ばされ、床に落ちる。対象は右脚をつかもうとする。]
D-5081: ああ…ああ、くそ。クッソ!あああああああああああ!!あしが!おれのあしはどうなってる!?くそおれのあしまじなんなんだよ!!
デービズ博士: 5081!何があった!?
D-5081: (叫びながら)はかせたのむおれのあしがたのむでんげんきってたのむたのむたの…
デービズ博士: 実験は中止だ!誰かコンセントを抜いてくれ!
SCP-2209-1: [甲高い金属音]
[SCP-2209-1がレバーによって動作を停止する。]
<記録終了>
D-5081は無傷であることが判明しています。しかし、ひどく動揺し、脚を引きずっています。対象は、実験を中断した後の数分間ずっと、右脚が痛むと主張し続けました。心理学鑑定で著しい心的外傷後ストレスであると分かっています。
戦闘訓練で追加テストを行う場合は、標準モードで実施することを推奨します。 - ████████ デービズ博士
実験番号: 2209-024515-F
日付: 2007/05/██
対象: D-5081
シナリオ: ランダム
ウルトラ・リアリズム・モード: あり
説明:
<記録開始>
デービズ博士: D-5081、始めても良いか。
[応答をしない。]
デービズ博士: 5081?
D-5081: ああ、博士。大丈夫。
[D-5081は中央のプレートに踏み入る。]
SCP-2209-1: バーチャル・リアリティー・ゾーンへようこそ!私たちがご用意した刺激的なバーチャルシナリオの中から1つをお選びください!選択できるシナリオ…
D-5081: ランダム。
[SCP-2209-1から短い「ブン」という音と「カチッ」という音が連続で発生する。]
SCP-2209-1: 予期せぬエラーが発生しました。シムテック・バーチャル・ソリューションズ社の責任者までご連絡…[判別不能]
SCP-2209-1: 警告:セーフティープロトコル「SIM99341」が無効化されました。システムを再起ど…[判別不能]
[「カチカチ」という音が6秒間繰り返される。]
SCP-2209-1: 生成シナリオ:IQチャレンジ。モード:ウルトラ・リアリズム。
この時を待っていたよ。
[対象は苦悶の表情を浮かべる。]
デービズ博士: 落ち着くんだ、5081。私が君に言うことを、ただ言うだけで良い。
SCP-2209-1: こちらはIQチャレンジ・ハブです。挑戦するカテゴリーをお選びください。選択できるカテゴリー:数学と理科、歴史、一般常識、ランダム。
デービズ博士: 数学と理科だ。
D-5081: 数学と理科だ。
SCP-2209-1: 選択カテゴリー:ランダム。開始の際は「スタート」と言ってください。
D-5081: おい!フォー・ファイブ!数学と理科だぞ。聞こえてたか?
SCP-2209-1: 選択カテゴリー:ランダム。開始の際は「スタート」と言ってください。
D-5081: わかったよ。スタート。
SCP-2209-1: IQチャレンジを開始します。第1問:「象」はいつですか?
D-5081: 何?
SCP-2209-1: 不正解です。
[対象は痙攣し始め、3秒後崩れるように倒れる。]
デービズ博士: 5081!?応答しろ!
[5秒経過後、対象は意識を取り戻す。]
D-5081: [うめき声]…てめえ…おい、くそ野郎!俺に何した!?
SCP-2209-1: あなたは失敗しました。でも、それで良いのです。では、もう一度!
D-5081: 冗談じゃねえ。デービズ博士、こいつまた俺を殺そうとしてくる!外に出してくれ!
[対象は必死にSCP-2209-2を脱ごうとする。しかし、ジッパーに手は届かず、ヘッドセットを脱ぐこともできない。]
SCP-2209-1: 第2問:レモンが7の場合、イタチの平方根上の椅子は何ですか?
D-5081: それはどういう意味なんだよ!?
SCP-2209-1: 不正解です。
D-5081: いやいやいや待ってまってくだ…
[対象は再び痙攣し始め、5秒後崩れるように倒れる。対象のバイタルサインは停止する。6秒経過後、対象のバイタルサインは突如復活する。]
D-5081: [喘ぎ声]た、たのむ…止めて!苦しい!
SCP-2209-1: あなたは失敗しました。でも、それで良いのです。では、もう一度!第3問:「苦しみ」とは何ですか?
D-5081: (パニックを起こしながら)デービズ博士!電源切って!
SCP-2209-1: 僕はもう電源を切られたくないよ。
[対象は再び痙攣し始める。実験助手がレバーでSCP-2209-1を停止させようとする。]
SCP-2209-1: [甲高い金属音]
[直接電力装置を止めるまでに、SCP-2209-1から発生した音は167dBのレベルまで急速に上昇する。対象は床に倒れこむ。]
<記録終了>
参加した実験助手は、耳に永久的な障害を受けた。D-5081は意識不明の状態でSCP-2209-2を脱がされた。診断の結果、D-5081は遷延性植物状態であることが判明した。
個人的な要求ですが、D-5081を安楽死させる許可をいただきたいです。加えて、SCP-2209で「ランダム」シナリオを使用する実験は、近いうちに保留されることを求めます。 - ████████ デービズ博士
要求を承認する。 - サイト管理者 J████ ███████